VIPER-GTB

ソニア AVG Win


VIPER-GTB RISE AFTER

☆「アニメ」の凄いソフト

 「VIPER」シリーズは、昔からPC-98という機種で人気のあるシリーズです。
 VIPERシリーズの特徴はとにかくアニメがなめらかに動き、なおかつ「いやらしい」という点に特化して製作した事にあると言えるでしょう。特に「PC-98でほぼフルアニメ」に加えて、PC-98版での後半では「フルボイス」という無茶もやってしまい、ある意味では凄いソフトと言える物でした。
 ・・・この説明からもわかると思いますが、「ゲーム性」を「VIPER」シリーズに求めてはいけません(苦笑)むしろ「Hなアニメが見たいんだっ!!」という欲望(おいおい)を持っていないと買っても意味がないと言えます。
 でも私は好き(苦笑)・・・というのも、実際綺麗なアニメだし、キャラデザも私好みでしたから。

 そんな訳でPC-98時代では割と気に入っているシリーズなのですが、ある時から「VIPER」シリーズを開発しているソニアがおかしくなってきたように感じられました。
 何を勘違いしたのか知らないけど、「ゲーム性を付けます」とかいって無用の長物を付け足して、その結果ストレスを増やしただけって物も出すようになって(それでもアニメが綺麗な分まだマシだが)。
 特に「VIPER-F40」では開発当時に、ある話で揉めていたせいか、「シリアスな話を追求しました!」などなど大層な理由を付けて、「ただ単に暗いだけの話」に「意味のない3D迷路」「愛のあるHシーンが1個もない(ほとんどがレイプシーン)」などなど、あまり評判が良くありません。
 そういう訳で、「GTB」では私が特に好きな「VIPER-V16」のシナリオ「RISE」のキャラたちのその後の話、という事もあって期待半分不安半分だったのですが・・・

☆たるい〜

 いきなりですが、本当に「たるい」です。
 話では開発の人が何やら「最近の格ゲーってつまらない」「最近のRPGってつまらない」からおもしろいと言える物を作る、とのたまっていたそうですが・・・

 何ですか?これ。「GTB」での戦闘シーンって、どうにも・・・。
 例えるなら、「弱キックしかないスト2」というか、「敵味方どっちもHPが同じでお互いダメージは1だけ、後は運だけなRPG」というか。こちらが与えるダメージが少ないのはどういう訳?その代わり敵から受けるダメージも少ないけど、これではただ単に時間つぶしにしか思えないのだが。マトモに戦っていたら余裕で数分かかるし(怒)
 せめて、10発攻撃が当たれば終わるぐらいにしてください。15〜20発も当ててやっと、というのはもうやりたくないんだが。
 あと戦闘中に背景がアニメしているけど、これはただうざったいだけだと思うし、背景によっては目がチカチカするのですが・・・アニメさせればいいってモンでもあるまいに。

 また、巨大なだけで特にイベントがある訳でもないマップを歩き回るのもかなり苦痛。
 なんというか、テンポがないんですよね。RPGのマップというのは、基本的にテンポがある物なんだけど、「GTB」にはそれがありません。ただ広いだけで、あとは通路があるだけ。しかも「ここはハズレだよーん」と言わんばかりの行き止まりもわざわざ深くまで行かないと行き止まりってわかりにくい構成(こういう手って嫌いなんだけど)。
 さらにルートによっては途中でゲームオーバーになるし(「ゲームオーバー」の字を見た瞬間CDを破壊したくなった)。何考えていれたんだこんな「迷路という名の拷問」を?

 「ゲーム性を追求」するのは確かに勝手なんだけど、それはあくまで「ストレスにならない範囲」での話だと思うし、「GTB」で使っている手は言ってみれば単なる「時間つぶし」でしかない、というのが問題だと思う訳です。ただ、「時間つぶし」にしてはやけに時間がかかる上に回数も多いのですが(げんなり)。
 この辺はもう少し考えて欲しいところ。せっかくアニメが綺麗なんだから、いっそ開き直って完全にアニメだけのソフトにしてもいいのに。
 それに「V16」での移動・戦闘シーンの方がもっとテンポ良かったのになぁ。あっちの方が爽快感もあったのですがね。「ビシィ!ビシィ!バキンッ!!」って感じでいかにも「戦ってる」って感じをテンポよく表現していたし、時間もそんなにかからなかった覚えがあるのですが。なんで「GTB」ではこんなにしょうもない展開になるかなぁ。

 というか、変なトコでカッコつけるのはもう止めてくれ。「ゲーム性」を付けたからそのゲームが優れているって訳でもないんだから。むしろ無理にゲーム性を付けようとして、結果駄作になる事は考えなかったのか?
 また「F40」での失敗・・・「ストーリー性を追求」するにしても、程度問題があろうって物ですが、「GTB」でも一部その失敗をしてるような気がします。もっとも、「F40」みたいに無理矢理「善悪物語」にしようとして説教臭い話にならないだけマシですが。(余談ですが「F40」ははっきり言って駄作。シナリオは「楽しませよう」って物じゃないし無意味な3D迷路にはストレスしか溜まらなかった)

 今のソニアって、何か「どこか勘違いしてる」としか言えないですよ。
 何かね、少し昔一般ゲームに一時見られた「ゲームを芸術にする」だの「ゲームを文化にする」だのといった「勘違い」。それに近い物があるような気がします。そして、それはユーザー(プレイヤー)にとっては単なるストレスにしかならない要素、という事を理解してない・・・まさにそういった場面でしょう。

 とにかく、このまま余計な物を付ける事を続けるようだったら、いくらアニメが綺麗でなめらかでHでももう買いたくない。
 もうこれ以上余計なストレスは欲しくないんだっ!!

 ・・・「VIPER」シリーズが好きだから余計そう思うんですよ。アニメが見たいから買っているのに・・・。
 はい?今後の予定で、「RPG風の物」ですか?・・・・・・・絶対買わん。

 あ、そうそう。アニメの出来に触れてないのは、いつも通り文句のない出来だからです。要するに「今更言うほどの事でもない」って事でして。それを楽しむ前に出てくるストレスの方が多すぎるってのが今回のレポートの主旨なので・・・。

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 本当、楽しみ(アニメ)に辿り着くまでのストレスが多すぎ。
 ソニアもいい加減「(勘違いした)ゲーム性」などにこだわるの止めてくれないかなぁ。
 散々言ったものの「F40」の時の「勘違いしたシリアス指向」よりはマシですし、F40は文字通り記憶からも消去したい内容だったから、それよりはマシな出来ですが・・・