グランディア

ゲームアーツ RPG SS


GRANDIA

☆「懐かしさ」を感じるゲーム

 君は、子供の頃に冒険に憧れたことはないか?
 ジャングルの秘境探検、漆黒の宇宙飛行、南海の海賊・・・
 そういった物語を読みながら、胸を躍らせた事はないか?
 そういう子供たちの夢−−−「冒険」。

 そういう憧れながらも実現する事のなかった「夢」を持ったことのある人なら、このゲームの持つ「懐かしさ」に感動するはずだ。そう、そこにはまさに「冒険」がある。

 その「夢」に思いを馳せながらプレイして欲しい。『グランディア』はそういうゲームである。

☆「冒険」の輝きが薄れようとしていた時代・・・

 神話が過去の物語となり、あらゆる未知の世界はどんどん開拓され、産業革命によって人々の世界が広がっていった時代。
 そして、「世界の果て」と呼ばれる壮大な「壁」の発見により、世界中でいまだ誰も足を踏み入れた事のない世界はもはやないと思われていた。
 そういう時の流れの中で「冒険」という言葉は少しずつ輝きを鈍らせていった。

 そして、物語は産業革命のまっただ中にある港町パームから始まる。

☆14歳の冒険者

 このゲームの主人公ジャスティンは、代々冒険者の家に生まれたせいか、とても元気な少年だ。ただ、あまりにも元気な為に母のリリィに怒られる事も多いようだが。
 さらに、祖父や父が冒険者だった事も影響しているのか、「冒険」に強い憧れを持っている。特に亡き父の形見である精霊石を大事にする事にその傾向が現れている。

☆「楽しい」RPG

 しかし、このゲームは本当に楽しいです。
 ジャスティンの行動とか、戦闘とか、そういった要素がとても楽しくて。
 尋常ではないデータ量(特にセリフ)がうまく活かされていて、ただ単に「量が多いだけ」のゲームになっていないのもいいです。
 例えば、このゲームは飛ばせるところは多いんだよね。町では必ず行かないといけないところって、ほんの2・3ヶ所程度だし。だけと、飛ばすと全然おもしろくない。というよりも、セリフの変化がかなり多いから、その変化を見ていないと町の雰囲気とか、キャラの感情とかが全然伝わってこないんです。
 だから、このゲームをプレイするならとにかく「じっくり」とプレイする事をお薦めします。実際、かなりの密度ですから。
 (例えば、DISK1での平均クリア時間は約30時間)

 あと、戦闘がかなり多いんですが、それにしては戦闘が楽しいというのも凄いです。普通、これだけの戦闘があると中盤はダレそうになるんだけど、実際にはあまりダレにくくなかったりするし。ただ、特定の技しか使わなくなる傾向はありますね。

☆私・・・風になるわ

 それにしても、久し振りに素直に感動できるイベントの多いゲームです。
 特に気に入っているのがフィーナのイベント(自分で見てね)。

 あとは「世界の果て」関連とか、いろいろありますね。
 とりあえず、興味を持ったらプレイしてみて下さい。DISK1だけでも充実した30時間を送れる事は保証します。

 ただ、時間のあまり取れない人や、「おもしろいけど、長いからなー」と文句を言う人にはお薦めできません。特に後者は一生やらないで欲しいです。
 つまり、『グランディア』の価値は「充実した時間」を送る事が出来る、それにつきると思うのです。

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