D.C.コネクション
愛と死の迷路

リバーヒルソフト AVG PC-88など多数


D.C. CONNECTION

☆墓前の死体

 ワシントンD.C.の中にある、アーリントン国立墓地。その中央に位置する35代大統領ジョン・F・ケネディの墓。
 その墓前で、男の射殺体が発見された。
 男の名はウォルター・エドワーズ……リバティタウン警察署長。

 葬儀が済んでしばらくした後、ワシントン市警は犯人を逮捕したと発表する。
 容疑者の名はフレデリック・エドワーズ――被害者の長男で、殺人に使われたと思しき銃が部屋から発見されたという。

 数日後、J.B.ハロルドは事件の調査の為にワシントンへ向かっていた。
 ワシントンD.C.……そこはまた、J.Bの思い出の街でもあった。

☆「マウス操作前提」の変化

 さて、J.B.ハロルドシリーズも4作目となり、システムもかなり変化してきました。
 特に一番の違いは、「マウス操作を前提にした事」でしょうか。一応、単にマウスに対応してるだけなら2作目「マンハッタン・レクイエム(以下MR)」の時点で対応はしているのですが……
 では、何が違うのでしょうか?

 答えは、「マウスでカーソルを動かして指定する」事を前提にしたデザインに変化した、というのが挙げられるでしょう。今のWindowsでの操作みたいな感じですね。
 というのは、「MR」の場合、コマンドなどはいつも一定の場所に置いてある関係でマウスを使う必要性があまりなく、むしろキーボードを前提にしたシステムデザインでした。その為マウスが使えると言っても、あくまで「マウスでコマンドが指定出来る」程度に留まっていた訳です。これは当時のゲームに共通する部分ですね(初期の18禁ゲームもマウスで操作が出来るとは言え、基本的にはキーボードで遊ぶ事を前提にしていた)。

 ところが、最初からマウスを使う事を前提にしたシステムデザイン――「マウスで対象を指定して、クリックで操作」を前提としたデザインにし、その代わり対象やコマンドはいつも同じ場所ではなく、「カーソルのある場所に合わせる」ようにする……そうする事で、マウスでの操作性を快適にしたシステムになった訳です。
 これは実際にそれぞれのシステムを触っていないと少しわかりにくいかもしれませんが、ご容赦を。一応簡単に言うと、「操作の度に特定の場所にカーソルを持っていく」必要があるかないかの違いなのですが、当時はこれが結構新しい事だったのです(今でこそ当たり前のようなシステムですが)。

 ちなみにリバーヒルソフトのAVGの場合、マウス操作を前提にしてきたのはこの「D.C.コネクション」からではなく、その少し前に出ている「琥珀色の遺言」からなのですが、「琥珀色の遺言」の時はまだマウスの操作が若干こなれてない印象でした(PC-98版の場合、コマンドウィンドウの位置が少しずつカーソルの「右側」に移動していってしまい、結局操作の大半は画面の右側で行う事になってしまうというクセがあった)。
 しかし「D.C.コネクション」ではそういうクセはなく、マウスでの操作がかなり素直な物になっています。

 ……とマウスでの操作について書いたのは理由があって、AVGの歴史とは、別の言い方をすると操作の変化の歴史でもある訳で、その1つの通過点が「D.C.コネクション」なのです。
 つまり今のAVGでの操作スタイルに非常に近くなったのがこの辺り、という事です。もちろん若干違いはあるものの、今のPCの操作と比べても違和感が非常に少なくなった辺りだと言えます。


 注意:
 ラスト近くになると、進め方によっては「ハマリ」になる可能性があります。
 EVIDENCEが95%近くになってきたら要注意。ここまで来たら、セーブデータを1つだけにしない方が安全です。
 具体的には、自白する人が残り4人になった段階で、まだ聞ける情報がある(4人以外からも新たな情報を聞ける事があるので注意)時に自白させてしまう(状況を進行させてしまう)と情報を聞き逃した状態になり、それ以降はその情報が出てこなくなってしまうのでEVIDENCEが96%付近でストップしたままになり、そのまま進めても他が100%になっても(4人全員が自白しても)ゲームがそれ以上進行しなくなります。
 これはエンディングに行く為のフラグが「全て100%になった後ある所でメッセージを聞く」事なので、100%になってないとそのメッセージが出てこない為です。
 目安としては、本来の流れだと残り4人のうち2人が自白した段階でEVIDENCEが97に、残り2人が自白する段階で98〜100になります。つまりこれらが自白した段階でEVIDENCEが変化していなければ、セーブしないですぐやり直してください。もし95%より前の状態のセーブデータがなければ最初からやり直し確定です。(一応、95%の段階より前では聞き逃しはない……と思う。断定は出来ませんが、可能性としては終盤の段階での聞き逃しなのですよね)
 またこの為、「推理」はすぐには動かさない(誰も犯人だとしていない状態)方が安全です。ちなみに「推理」は使う場面が2ヶ所(もう1ヶ所あるけど、これはその時になればわかるので割愛)だけなので、「殺意の接吻」に比べるとかなり素直な内容になっています。
 ちなみにこの事はProject EGGで配信されているPC-98版で確認しました。他機種(PC-88、MSX2版)及びPC-98・DISK&BOOK版でも同じ事が起きるのかはやってないので不明。


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うしとら
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