LUNAR ETERNAL BLUE

ゲームアーツ RPG メガCD


LUNAR ETERNAL BLUE

☆伝説を紡ぐ者−二人

 歴史とは、過去から未来へと紡がれる永遠の織物。

 よこ糸を紡ぐ者、伝説を追う少年−ヒイロ。
 失われた伝説への憧れを胸に抱き、LUNARの大地にちりばめられた伝説に思いを馳せる。
 彼はいつの日か、その手で伝説の世界への扉を開ける事を夢見る。
 青き塔、そして空に浮かぶ青き星を眺めながら−。

 たて糸を紡ぐ者、青き星と共にある女神−青き星のルーシア。
 凍てついた眠りの中で彼女は夢を見る。
 それはかつての、そしてやがては訪れる災いの夢。
 女神はLUNARの大地に降り立つ−夢を確かめる為に、そして女神アルテナの元に赴く為に。

 2本の糸は静かに紡がれてゆく。しかしその紡がれる先を知る者はいない・・・

 そして新しい伝説の歴史が始まる。
 伝説を追い、自らも伝説となる者たちの歴史が−。

☆青き星のルーシア

 物語は少女−「青き星のルーシア」の目覚めから始まる。
 ルーシアは、今では死の星になってしまった「青き星」を再生するという使命を持っている。そして彼女は「青き星」が復活するその日まで、「ルナ」から送られてくる女神アルテナの力を蓄え、「青き星」の復活の日まで眠りについているはずだった。
 しかし「ルナ」から送られてくるはずの女神アルテナの力が途絶え、さらに「ゾファー」の復活を感じ取った為に彼女は目覚め、一人で「ルナ」に降り立つ事になる。

 一方、地上では「白の騎士」ことレオが「魔王ルーシアを討伐せよ」という指令に燃えながら、「青き塔」を目指していた。レオが魔王討伐の為に「青き塔」に向かっている事を聞いたヒイロは、グェン爺さんと自称「赤竜の子」ルビィと一緒にレオよりも先に「青き塔」の中に入り込み、塔の調査をしようとする。
 そしてヒイロが見たのは輝く水晶の中から浮かび出てくるルーシアであった・・・。

☆展開に次ぐ展開!

 さて、やっと「LUNAR ETERNAL BLUE(以下「EB」)」をクリアしました・・・。。ちなみに今回書くのはメガCD版についてです。SS版はメガCD版の後にプレイする予定なのでそれまでお待ちください。

 今回感じたのは「バランスとテンポがよく出来ている」事ですね。経験稼ぎがあまり必要ないバランスは久しぶりです。今回は一部のボス(ホーガンとゾファーなんて嫌いだ)を除けば、「強すぎず弱すぎず」のバランスが全編を通して出来ていますね。先述の「一部のボス」だけはさすがに「戦略」というか、戦法をちゃんと考えないといけませんが(つまり力押しではダメなんです・・・って「銀河之星」(現在は閉鎖しました)にある攻略情報を見るまで気づかなかったぞ・・・)。
 それに、前作である「LUNAR SILVER STAR STORY(以下「SSS」)」に比べるとイベントもかなり増えて、まさに「展開に次ぐ展開」といった感じで話が進みます。まぁ「御都合主義」な展開はあるけれども、それはいわゆる「お約束」だからつっこむのは野暮でしょう(第一「お約束」の使い方がうまいからあまり気にならないし)。

 また、オープニングも含めてアニメーションはいい意味での「ドットの荒さ」を利用して、かえって綺麗に見せています(特にRGBで見るとドットの使い方がうまいのがわかる)。そして「ゆみみみっくす」などでも見せたアニメーション技術がかなり見事に使われています。SSやPSなどの下手なアニメよりもなめらかに綺麗に動くのですから大した物です。

☆謎の少女ルーシア

 で、このゲームの最大の特徴は「ルーシア」の存在ですね。この物語においては、ルーシアは基本的に「謎」な存在である訳です。それを表現する為か、プレイヤーが装備などに干渉出来ないNPC扱い、しかも戦闘においては「AI機能」によってルーシアのヒイロたちに対する感情を(ほんのわずかですが)表現しています。具体的に言ってしまうと、物語の進み具合でルーシアのとる行動が変わってくるんです。
 例えば、最初に出会った時は「女神」そのものですから鬼のように強くて、敵をどんどん倒します。しかしある事が起こった後は「普通の少女」とあまり大差ないので、逃げたり防御したりするだけです(特に「逃げる」はルーシアがまだヒイロたちの事をよく知らない(気を許していない?)頃に多い行動)。で、物語が進んで、ヒイロやレミーナたちとだんだんうち解けてくると自分も積極的に攻撃に参加したりするようになったり・・・。特にヒイロに対する行動を観察しているとおもしろいです。
 ルーシアの存在は「AI」をうまく使ったいい例でしょうね。

☆そして今日も青き星は輝く・・・

 んで、もう有名な話ですが、ゾファーを倒したあとはちょっとしたイベントの後にエンディングになるのですが・・・その後タイトルに戻るんですよね。そこでセーブデータを見ると・・・
 という訳で、「第2部」があったりしますが、ここをクリアしたら出てくるエンディングは「ああ、いいモン見たなぁ」というのが正直な感想。このエンディングのおかげで、オープニングが、第1部エンディングがより印象深くなります。
 なんというか・・・結局最後まで「LUNAR ETERNAL BLUE」は「ヒイロとルーシアの物語」なんですよね。

☆前作「SSS」とのつながりは?

 この「EB」に興味を持った人は、出来れば「SSS」から始めた方がいいでしょうね。というのも、「EB」と「SSS」の直接の関係はないとはいえ、「EB」の一部の話は「SSS」と間接的に関係があるので。ちなみに本当なら「THE SILVER STAR」からのほうがいいのでしょうが、それでは地方の人などにはキツい場合もありそうなのでここではSS版にあたる「SSS」を薦めています。
 それに前作から継承している「雰囲気」なども含めて、「SSS」と「EB」で通して見て始めて「ああ、なるほど」と思わせる話がいくらかありますから。何というのかな、「イース」と「イース2」のような関係、というのでしょうか?そんな感じですね。
 参考までに、「EB」は「SSS」でのアレスたちの冒険が伝説となった頃の物語、アレスたちの世代からおよそ2、3世代を経た後の「LUNAR」が舞台です。


 やっと終わりました・・・ちなみに小説も出てます。こっちも結構おすすめ。

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うしとら
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