メトロイド フュージョン

任天堂 GBA アクション


METROID FUSION

☆GBAで復活した「メトロイド」

 「メトロイド」は、任天堂の持っているタイトルの中ではどちらかと言えば「マイナーメジャー」なタイトルです。
 最初はファミコンのディスクシステムで登場し、「メトロイドII」としてGB、「スーパーメトロイド」としてSFCに登場。そして最新作がGBAの「メトロイド フュージョン」(以下「フュージョン」)とGCで出た「メトロイド プライム」。
 このうち、「メトロイド フュージョン」は現在のところ「メトロイド」シリーズの最後という事になっています(「メトロイド プライム」は初代とIIの中間の物語という事になっている)。
 さて、GBAというハードで「メトロイド」はどう変化したのでしょうか?

☆自由度は減ったが・・・

 今までのシリーズをプレイしている人なら知っていると思いますが、「メトロイド」シリーズは基本的にプレイヤーに対して不親切なゲームでした。
 ここで勘違いしてはいけないのですが、「不親切」と言ってもこの意味するのは「システムが不親切」などという意味ではなく、むしろ「プレイヤーが自分で解き方を見つけなければいけない」というところにあるのです。
 特に「スーパーメトロイド」は文章によるヒントというものが全くなく、ではどういうヒントなのかというと「敵キャラなどの動き」、「デモ画面」(セーブデータの進行の度合いに応じてデモ画面が変化しているのです)が主なものでした。つまり「あいつはこう動いてるんだから、きっとこういう操作だ」っていう・・・
 さらにSFC版の最大の特徴は「どう攻略していっても良い」という事(一応クリアの順番らしきはあるけど)にありました。逆にそれを利用して、アイテムの大半が「今は取れないけど後で取れるようになる」とか、「隠してあるのがわかれば取れる」ような物ばかりでした。
 でも、これらの要素は、SFC版が出た頃は「ゲーム」というものは時間がかかってもいい、というものでしたから許されてたようなものでしょう。つまり最初から「やりこみ」も前提としていたような内容だった訳です。

 しかし今度のハードはGBAという、基本的に携帯する事を前提としたゲームデザインでなければならない機種です。ということは、プレイヤーにあまり負担をかけにくい、という事です(電車の中など短い時間でもそれなりに遊べる必要がある)。
 そこで「フュージョン」ではどうなったか。これを中心に書いていきましょう。

 今回はナビゲードとして「アダム」が存在していて、基本的にサムスはアダムの指令に従って移動するようになっています。しかも、巡回するコースを指定していて、他のルートには基本的には行けなくなっています。
 こうする事でいきなり広い範囲を移動させる事なく、しかもマップを少しずつ覚えさせて進めるようになっています(SFC版はいきなり広い範囲に行けたので迷う事もあった。一応制限はあるけど)。さらに武器も順次手に入れるようになっていて、その使い方も基本的なものは教えてくれます。
 もちろん、例によって説明書やゲーム中ではヒントが出てない動作(操作)もあるが、これはほんの一例だけ。それもどちらかといえば応用にあたるので、知らないうちに出来てる場合もあると思う。

 ただし、移動ルートが制限されている中を移動するのが基本になっているので、最初のプレイの間は自由度が低いと思うかもしれません。これは次の周からいろいろ試すうちに、少しずつ「あ、ひょっとして・・・」とわかってくる部分なんですけどね。最初の周はどうしても「ここ、いつになったら行けるんだろう?」と思うように作られていますから(「最初に来た時点ではそこを抜ける手段がないけど、後で行けるようになる」タイプなのです)。
 つまり、「マップの行き来」についての自由度は結構あるんです。この辺りは自分で見つける方が楽しい部分なので詳しくは書きませんが。
 まあ、「スーパーメトロイド」に比べると自由度の差があるのは否めませんけど・・・元々比べる事自体が反則な気もしますし、これはこれで楽しいのですけどね。

☆操作が楽しい

 ここで断っておかなければいけない事があります。
 私が「フュージョン」をプレイしたのは、「ゲームボーイアドバンスSP」、いわゆる「GBASP」でのプレイです。
 この機種はGBAの欠点である「液晶の見辛さ」をかなり改善したものなので、「フュージョン」のプレイはかなり快適でした。逆にGBAでのプレイは環境に左右されるのが辛いと思います(あ、GBAでの比較をするのを忘れてしまった・・・ごめん)。

 それはともかく、GBASPでのプレイになった訳ですが、これが結構快適なのです。
 GBA向けに操作感(動き)をアレンジしているようで、敵の数や動きなども見やすいものが多く、とても遊びやすくできていました。
 実は「フュージョン」が出ると聞いたとき不安だったのが「快適な操作性」「画面の見やすさ」だったんですがこの辺りはちゃんと考えられているのが嬉しいですね(「メトロイド」は暗い調子の画面って印象があるんで、特にGBAではどうなるのかなと思っていたのです)。
 それにしても、操作していて楽しいアクションゲームって久しぶりな気がします。

☆「プライム」と初代とのリンク

 また、GCで出ている「メトロイド プライム」とのリンクで、それぞれ初代の「メトロイド」、初代の海外版「METROID」が遊べるようになっています。
 ・・・GCと「プライム」、ケーブルも持っていないといけないのがちょっと辛いですが(私はこれはまだ試してません)、形態はともかく「懐かしい○○がまた遊べる」というサービスはたまにはやって欲しいですね。
 ちなみにちょっと形は違うけど、GBAの「ゼルダの伝説」はSFC版の内容とGBAオリジナルの2本立てだそうです。

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 補足として・・・
 「スーパーメトロイド」の自由度は本当に高い。一例として「武器は○○だけゲットしてクリア」などのスーパープレイをしている人たちもいる、と言えばわかってもらえるだろうか?私にはマネ出来ないけど。そんな訳で、ルートもプレイヤーの数だけあると言っても過言じゃなかったりする。
 「フュージョン」の場合「アイテムは1個だけしか取らないでクリア」などのやりこみ要素もあるんだけどね。ちなみに「アイテムは1個だけ」ってのは、つまり進行上必ず取らざるを得ないミサイル1個があるから。
 ちなみにアメコミっぽいなと思った人は正解。元々海外で作られて売られているのを、日本向けにチューンナップした内容なんだそうです。「プライム」も海外産で日本向けにチューンナップしているとのこと。


うしとら
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