ザナドゥ

日本ファルコム アクションRPG PC−98


XANADU

☆XANADU -Dragon Slayer ][-

 ザナドゥ。
 「ドラゴンスレイヤーU」として登場するその作品は、当時のゲームの中でも最も完成されたゲームだった。
 プレイヤーに課せられた目的はただ一つ、「キングドラゴン」を倒す事だけ。しかし、そこに至るまでの道のりは完全にプレイヤーの好きなように進める。さらに25種ある剣・鎧・盾・魔法・アイテム。それらの組み合わせも完全に自由である。
 しかし、よくあるRPGのように高い物が強いとは限らない。それぞれに「経験値」があるので、使いこなしたショートソードの方が買ったばかりのロングソードより強い事もままある。さらにキャラのレベルが低いと強い武器も持つ事自体出来なく、無意味な買い物は身を滅ぼす結果になる。食料の概念もあるので余計金を無駄には使えないし、敵の数も限界があるので「いかにいつ何を買うか」をきちんと考えなければいけない。

 これだけでも厳しいのに、鍵に至っては「レベルに応じた値段」になっているので、ますます無意味にレベルアップする事は禁物だし、かといってレベルが低いと次のマップには進めない(アイテムを使えば可能だが、死を覚悟した方がいい場合も・・・)。
 つまり、プレイヤーは常に次にする行動を考えておかなければいけない。場合によってはリセットも辞さない(まるでWIZだ)。しかも、いわゆる「ハマリ」もきっちりあるし(アイテムを使えば抜けられるけどね)、今のプレイヤーの大半はクリアできないんじゃないか?と思うほどである。
 とくに「カルマ」の概念は今のプレイヤーにはかなりキツいハズ。いつものRPGの感覚でプレイしていては絶対に行き詰まると思う。

 これだけの自由度と計算されたシステム・バランスを持ったゲームは、現在にもほとんどないと思う。特にRPGではなおさらだ。ハマリはあるけど、それはプレイヤーの不注意が原因なのがほとんどなのでかまわないだろう(第一、「アイテムを使えば」というのはつまり「アイテムを使い過ぎると」ハマる訳だから・・・)。

☆とても洗練されたシステム

 で、ここで少し技術的な事を書いてみる。と言っても某誌の受け売り(汗)  当時のパソコンはテープと2Dのディスクがほとんど。しかもメモリは640Kもない物がほとんどだった。カラーも8色がいいところ(多くて16色)。こんな貧弱な環境でも、「ザナドゥ」は下手なアクションよりもキビキビと動く。下手なゲームよりもデータ量は遥かに多いのに、である。その秘密はどこにあるのだろうか?

 答えは、意外と簡単である。
 まず、プレイヤーキャラは常に画面中央に存在する。そうする事で、プレイヤーキャラの重ね合わせ処理がかなり単純になる(地面は考えなくてもいいので、背景との重ね合わせだけで済む)。さらにマップの構成を全て同じ大きさのブロックとし、さらに背景にはわずか4色程度の同じ色だけで構成する。これによってデータ量はそんなに多くなくなるし、トーンも統一された物になる。ついでにキャラに使う色も限定し、パレットを全て同じ物にする。これでパレットをいじらなくてもよくなる。
 こういった細かい事の積み重ねによって、貧弱な環境でもキビキビと動くゲームになったというのは賞賛に値すると思う。現在のゲームはマシンパワーに頼った物も少なくないが、マシンパワーのないマシンでも充分に遊べるようにする・・・そういう考えも、時には必要なのではないだろうか。

 ちなみに、オリジナルはもう絶版だが、PC−98で「リバイバルザナドゥ」としてリメイクされている。こちらも要求する環境はほとんどなく、PC−9801VMでも充分に遊べる。

☆そして、ザナドゥはまた戻って来る

 さて、今年の11月に発売される「ファルコムクラシックス」の中に「ザナドゥ」が収録される予定である。コンシューマでは「やっと」まともな移植であるので楽しみ。ただ、マニアだと怒りそうなアレンジもありそうだが、そこは我慢。
 とにかく、「ザナドゥ」はいわゆる「クリアを前提とした」ゲームではない。その為敷居が高いのも事実である。しかし、それを乗り越える楽しみは、今のゲームでは味わえないと思う。
 実は「ザナドゥ」とは「壮大なパズルRPG」とも言える。つまり、かなり複雑なパズルを解いていく快感が「ザナドゥ」にはあるのだ。

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 9月にはWinでも「ザナドゥ」が出ますね。基本的に98の「リバイバルザナドゥ」の移植みたいです。