Ambivalenz
−二律背反−
アリスソフト AVG PC−98/Win95
Ambivalenz
☆「シリアス」であるという事と18禁である事の意味
アリスソフトは、実に「実験作」が多いメーカーである。
ストーリーにしろ、システムにしろ、常に新しい視点を求めている・・・それが「アリスソフト」だと思う。そして、クセのある作品もあるが、その分ハマるととても楽しめる作品が多いメーカーでもある。
そのアリスソフトの作品は作風がだいだい2つに分けられていて、それぞれ「ギャグ」「シリアス」にまとめる事ができる。例えばギャグ系の代表は「ランス」「ファニーBee」「いけないかつみ先生」であり、「シリアス系」は「夢幻泡影」「闘神都市II」、そしてここで紹介する「Ambivalenz(アンビヴァレンツ)」である。
で、実はアリスソフトの場合、シリアス物の18禁物はすべて「必然性のあるHシーン」がある事が多い。つまり「ごほうび」としてのHシーンもあるにはあるけど、それ以上に「Hシーンがある事」によって、物語の存在感や奥行きを深くしているのだ。
だから、パソコンを持っている人には是非やって欲しいと思っている。
・・・というか、18禁でなければこれらの作品は成り立たないのだから。
☆シュラ −呪いの「白子」−
「白子(しらこ)」、つまりアルビノ。文字通り、修羅(シュラ)は髪の毛一本に至るまで全身が真っ白である。そして、「不老」であり、「狩り」をする者である。そうなったのも、全ては遠き昔に起こったある出来事から始まる・・・。
遥かに遠い昔、修羅が「シュラ」であった頃、シュラが仕える王国が存在していた頃。当時のシュラには仕える娘がいた。名を「シィア」と言い、国王の娘であった。シュラは彼女が生まれた頃から彼女を守り続けていた。しかし、ある日、シィアは邪教の手の者によってさらわれ、いけにえに捧げられる。シュラは彼女を助けに単身乗り込み、ついにシィアを発見する。しかし、そこにいたのはシィアの身体を喰らい出現した「闇の娘」ディアドラであった。
ディアドラは言う、「私を倒したければ、これを倒し、追ってこい」と。そして、ディアドラは竜を出しシュラに立ち向かわせる。シュラは竜を倒したが、その竜には呪いが掛けられていた。そしてシュラは、白子となり、不老となり、そして今はただディアドラへの復讐の為に生きる。それが今のシュラの生きる唯一の道であった。
そして、物語は気の遠くなるほどの年月を経て、現代から始まる。
で、修羅として現代に生きている上で、修羅は「狩人」をしています。獲物はんーと。ディアドラ関係の魔物ですね。でその為に使ってるのが「草薙丸」という魔剣(と言っていいのかなぁ)で、精霊みたいなのが憑いています。こいつとの掛け合いも結構おもしろいんですが、ここでは割合ね(自分で見てね)。
要するに、物語としては「魔物狩り」がメインになると思って下さい。これ以上言えって?勘弁して下さい(あそこまで一本道の話をどう説明しろと・・・)
んで、AVGですから基本的にゲームオーバーはないです。(ゲームオーバーはちゃんとあるので念のため)
☆二律背反
このサブタイトルの意味はエンディングで明らかになるんだけど、ここでは詳しくは書きません。強いて言うならば、「人を愛する」という事の意味と、「人の心」の意味が書かれているとだけは言っておきましょうか。結構感動します。
で、このゲームの「18禁である事の必然性」というのは・・・このゲームのテーマにそのまま直結しているんです。例えば、敵の女性を「殺す」には修羅の精液を注がなければいけないんです。始めのうちは「敵だから」という意識があるのでこの行為も平気な訳ですよね。しかし、後半、「とある事情」をプレイヤーは知る事になります。それが何かは書かないけど、プレイヤーも修羅もかなり悩むと思いますよ(ニヤリ)。
あ、「想像できる」と思ったでしょ?それは多分半分正解で、半分ハズレです(実は私がそうだった)。そんなに甘くはないです。でもこの「裏切り方」って凄いなぁ。
このゲームは、はっきり言って「18禁」である事を逆手にとった上で、こういう手をうまく使った作品だからこそ、変に偽善くさい内容になったりせずにいい作品に仕上がっていると思うんです(ほら、Hゲームでも結構偽善くさい物語あるでしょ?ああいうのはあまり好きじゃないんです)。
ただ、結構ダークな部分もあるんですけどね(苦笑)。でもストーリーはかなりシリアスだし、基本的には誰でも楽しめると思います。
ま、AVGとしてはかなりシリアスなんだけど、プレイ時間がそんなに長くないというのが欠点と言えば欠点かな?(実際にはそんなに短い訳じゃないけど、体感時間が短いんですね)小説を読む気分で買えば問題ないんですが、「ゲーム」で遊びたい人には向かないです。でも基本的にはオススメのゲームです。
とりあえず、今からならWin95版をおすすめします(安いし)。
ちなみに、エンディングは・・・アリスソフトのゲームではNo.1かも。
☆余談
当時「アンビってどこにあるの?」という話がいっぱい出た・・・確かにあのパッケージでは・・・(いつものアリスのソフトと違って、アンビだけジャケットのデザインが異色だったんです)でも「DALK」よりはいいんじゃ?(私は気付かなかった)
このゲームのキャラ二人は何故か「夢幻泡影」にも出演してます(笑)
漫才が笑えるんで見てね(笑)
Win3.1ソフトで95正式対応じゃないんで、95版出してねアリスさん!!
(一応95でも動くけど、弟のマシンではいきなり変になったそうなんで)
シュラって、今で言えば「無限の住人」に出て来る某キャラに似ているな、設定が・・・(ちなみに卍じゃないです)
この原稿を書いていて「アルビノ」で連想した事
1.綾○レイ
2.アッ○ルパ○ダイ○
まー、共通するけど・・・(汗)後者なんて何人がわかるんだ?
それ以前に共通する事といったら・・・アワワ(撲殺)
あと、コレを書く直前でニュースが。
「アリスソフトのFD版ソフトは今後生産中止」
(確かこんな話。特に古いソフトは全滅です)
・・・・・・・ま、今となっちゃ、な・・・・・・・・(涙)
P.S なんかまとまってないな・・・
P.S2 「闘神都市II」のレポートは勘弁して。今持っていないし話の大半忘れてるし、何より、「HDDの空きがない」(Win版も容量喰いまくる)
これ、実はメッセサンオーの某氏のリクエストで書いた物です。
あと「夢幻泡影」はその後正式にWin95対応版が出ました。