これは私たちが住んでいる世界とはまったく次元の異なった世界でのお話です。
伝説や神話とかが、単なるお話としてではなく現実となったような、そんな不思議な世界です。
その世界に住む人々はそこを「フェアリーランド」と呼んでいました。
そこでは恐ろしい悪魔バラモスが支配していましたが、勇気ある若者のジムに倒されて、平和が戻りました。
そして魔物に支配されていた時代は終わりを告げ、人々は平和に暮らしていました。
その頃、地の底深くで変化が起こりつつありました。一つの「意識」が覚醒したのです。
「意識」は新たな魔物を創造し、死んだ者を蘇生させて、地下に一つの世界を作り上げて征服し、その力を地上であるフェアリーランドにも伸ばそうとしていました。
その地下での異変に気付いたのは修道僧でした。そしてフェアリーランドの人々に危機が迫っている事を説きました。しかし平和に慣れてしまった人々たちにはまったく聞き入れてもらえませんでした。
フェアリーランドの人々たちに失望した修道僧は、救世主がいないものかと願いました。
その願いに心うたれた神は、時空をねじまげて人間の世界とフェアリーランドとをつなぎ、人間の中からまだ心の汚れていない一人の男の子を選んだのでした。
「ハイドライド2」は、どっちかというと「名作」という評価は少ない作品だし、実際「かなりいいゲーム」と言い難い部分も結構多いゲームです。私も「お世辞にもいい出来とは言えないな」、と思っているんですが・・・。
なぜそういう評価になってしまうかというと、システムや仕掛けのチグハグさというのがどうしても目についてしまうからなんじゃないでしょうか。例えば「ハイドライド2」は「ハイドライド」を全部の面で越えようと、あちこちでパワーアップさせようとしているし、それはわかります。
例えば、前作より広くなった地上に加えて、今度は「地下帝国」という舞台も加わり、マップのスケールは前作の倍以上になりました。
そして前作では武器などが少なかったのを、「2」では数を増やして、さらに店という概念も加えました。それに「魔法」も加わり、戦闘のバリエーションが増えました。
アイテムの数も前作以上に増えて、謎の種類もかなり多くなりました。
地上にいる人々や、敵の一部と話をする事が出来るようになりました。
パラメータに「Magic(魔力)」と「Forth(心)」などが加わりました。
しかし、これらの新しい要素をうまく生かし切れなかった部分が目立つのです。
例えば、私がプレイしていて思ったのが「会話出来る」のはいいんだけど、経験値を稼ぎたい時にはこれが邪魔になってしまうシーンがありました。一部のダンジョンになぜか人がいて、間違って攻撃してしまうと今度はプレイヤーを追いかけてきてしまうので、いちいち逃げなくてはならなかったりするし、殺すと今度はForth(心)が下がってしまうし(ちなみに心が低い=「悪」という評価になる)・・・これでイライラする事が結構ありました。
他にはアイテムの数も増えたり魔法が加わったりしたので、それを利用した仕掛けもあります。しかしこのうちのいくつかが「そんなのわかるかぁ!!」って物だったりするし・・・(ちなみにこのうちの1つは単にヒントを入れ忘れただけらしいです(苦笑))。
他にも新しい要素が加わっていながら、あまりうまく使われていない物が結構ありました。
ただ、当時は不親切なゲームが割と多かったから、「ハイドライド2」はまだ遊べる方だったと思います。
・・・一回クリアしたらもう二度と動かさなかったけど(苦笑)
ちなみに当時の「ハイドライド2」の最大の話題といったらやはりこれでしょう。
地下帝国そのものに隠された最大の謎−「デュアルダンジョン」。その名の通り、二重に構成されたダンジョンですが、その正体を知った時の衝撃といったら・・・。
ネタバラしは避けますが、当時こういう仕掛けをうまく見せたゲームはあまりなかったと思います(現在なら「白き魔女」で似たような仕掛けを使ったシーンがありますけど)。
他にも6つのカラークリスタルとそれを利用した謎があったりと、特に地下帝国は「仕掛けが盛り沢山」でしたね。地下帝国に入ったらいきなり一面水で覆われた湖になっていたり・・・
良くも悪くも、「ハイドライド2」に隠された謎や仕掛けの一つ一つを解いていくのが当時は楽しかったのは確かです。実際、こういう構成のゲームが他にありませんでしたから。
ただね・・・ラスボスは・・・うーん(苦笑)
現在は、Windowsソフトとして「ハイドライド3 GOLDPACK」の中にオリジナルモードのみで収録されています。