ネクタリス

ハドソン
SLG
PCE/PC−98/Win95/PS/GB


NECTARIS

☆ネクタリス

 ネクタリス・・・PCEの初期の作品にして、既に完成されていたゲーム。
 そのシステムは「大戦略」みたいに大規模ではないが、その分一手一手が極めて重要でかつ、かなり戦略的な物となっている。しかもバランスの取り方が絶妙で、初心者から上級者でも楽しめる・・・これを名作と言わずして何と言う。

☆かなり高度なじゃんけん

 「ネクタリス」における各ユニットの関係は、はっきり言って「じゃんけん」そのものになっている。つまり、「地上」は「航空」に弱く、「航空」は「対空」に弱く、「対空」は「地上」に弱い・・・といったバランスを基本としてそれぞれに特徴が付けられているので、単に「航空」を「地上」にそのままぶつければいいとはいかないようになっています。つまり「地上」でも「航空」に対する防御力がやけに高い物もある訳です。
 さらに、「包囲効果」「支援効果」「ZOC」という効果も計算に入れてユニットを移動させたりしないといけないのですが、これをすっきりと感じさせるのがうまいと思います。
 ここに挙げたそれぞれの効果は元々ボートゲームSLGでは結構昔からあったようだが、コンピューターのSLGではまだあまりなく、特に「大戦略」では始めはなかったと思う。それなのに、コンシューマでこの効果を採用してなお、「わかりやすい」というのは見事と言う他ありません。
 さて、ZOCとはSLGに詳しい人ならすぐわかると思うが、簡単に言えばユニットのすぐ隣りのヘックスを指します。これはユニットが「存在」する事によって「敵ユニットの行動を制限」する訳です。実際の戦場で、すぐ隣りに敵の部隊が来ているのにこちらの部隊が何の手出しもしないというのはありえないという事を考えればわかるでしょう。(本当はもっと細かいけど、とりあえず「こういう事」だと思って下さい)
 これによってこちらも敵もユニットを自由自在に動かせないというのがミソで、これがあるおかげで奥が深いのです。つまり、あるユニットで敵を止めておき別のユニットで一方的に攻撃したり、袋叩きにしたり・・・こういう戦略が楽しいです。
 「包囲効果」は文字どおり敵ユニットの逃げ場を無くしていくごとに、こちらが有利になるように計算される(相手の防御力が減る)事、「支援効果」は味方ユニットが隣りにいる事によって攻撃力に修正が付く事を指します。地形効果もあるけど、これはわかるよね?これらもすっきりしているんでわかりやすいです。

☆ネクタリスの魅力とは

 しかし、なんといっても楽しいのはユニットの経験が溜まるのもそうだけど、一番なのはやっぱり「袋叩き」でしょう!!
 特にハンター(最高レベル航空ユニット)3機で相手の低レベル航空ユニットを袋叩きにしたり、戦車ユニットで戦車又は歩兵を袋叩きにしたり・・・計算しているときの表示で圧倒的な戦力差が見えるので余計快感です。こちらが攻撃・防御共に900を超え、相手が共に8になった時の気持ちといったら・・・

 それはともかく、弱いユニットでも成長させると下手な戦車より強く(というか、死ににくく)なるなどの要素もあるし、何よりユニット一つ一つに愛着が出来るんですよね。こういうのも「ネクタリス」のいい所でしょう。元々ユニットの数が限定されているというのもあるけど。

 ちなみに、「大戦略」と比べる事はしないように。元々規模からして違いがありすぎるのだから。あっちはいわゆる「ボートゲーム」タイプのSLGで、大量のユニットを指揮するのが特徴(そのかわり一つの戦争をシミュレートする)。それに対し、「ネクタリス」は狭い地域を舞台にして数個のユニットを指揮したりする「局地戦」がメインなので、全部を見て始めて一つの戦争になるんですね。だから戦略の意味もかなり違うんです。

 (注:もっとも、「大戦略」の名がついている「アドバンスト大戦略」シリーズは)
 (局地戦がメインだけど、アレはほとんどセガのオリジナルなのであくまで例外だ)
 (と思って欲しい。                            )

☆機種ごとの「ネクタリス」

PCE
 Huカード版:最初の物。一応持っているがプレイしていない。
 SCD版:「ネオ・ネクタリス」の事。「ネクタリス」と「ネオ・〜」の2種が入っている。ただし、「ネクタリス」のエンディングに音声がないらしい。また、「ネオ〜」は別物と割り切って遊ぶのが吉。「ク○ゲー」ともいうか。

SFC
 「アースライト」「ルナ・ストライク」など。直接の関係はないが、システム的にはちゃんと「ネクタリス」である。「ルナ〜」はまだやった事はないが。「アースライト」もおもしろいよ。少し難しいけど。グラフィックは我慢しましょう。

PC−98
 あのシステムソフトによる移植。私が最初にプレイしたのもコレ。操作性がかなり良く、マウスで遊べるのが快適。ただし、最近のマシンなどP5マシンでプレイするとワケがわからないぞ(早すぎるのね・・・)。現在は絶版なので、中古を探しましょう(でも滅多に出てこないけどね・・・)。PC−98版Win95のDOSプロンプトでも動きます。プロテクトをはずしてキーディスクを使わないようにするとかなり快適に遊べます。(というか、キーディスクって邪魔だよ・・・)

Win95
 これは商品じゃないです。実は「ログイン1997年8/15、9/5合併号」の付録CDに収録されていた物。裏面もきっちり収録。
 ハドソンによる完全移植だが、Win95のマウスオペレーションを基本とする為、PC−98版に比べると操作性が格段に落ちる。せめてマウスの自動移動ぐらいやって欲しい。(PC−98版ではやっている)
 それ以外は特に不満は・・・あるぞ。セーブ/ロードがちょっとやりにくかったりするとかは特に。
 (後にハドソンのHPからダウンロードできるフリーソフトになりました。)

PS・GB
 まだ遊んでいません。

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