ネギま!?3時間目
〜恋と魔法と世界樹伝説!〜

コナミ アクション+AVG PS2


☆前作について

 さて、「3時間目」の事を書く前に……
 「3時間目」と言うからには当然「1時間目」「2時間目」もある訳で、それらがどういう内容だったかを簡単に説明しましょう。(ちなみに、「3時間目」は厳密には3作目ではなく、その前に「課外授業」が存在します。ただしシステムが「1・2時間目」と異なるとのことです)
 とは言っても、まだ「1時間目」しか遊んでないので、「1時間目」に限定しますが。

 「1時間目」の基本的な目的は「クラスの学力を上げて最下位から脱出」というもの。
 つまり、生徒たちが勉強に関心を持つようにあれこれやって……という物ですが、これは最初こそは大変なものの、特にバカレンジャーの関心がうまく「勉強」に向くようになってからは劇的に変化し、本当に「いろいろ」出来るようになります。
 特に属性の変化がかなり激しいので、自分好みの生徒に仕立て上げる事も出来る……という訳。
 さらに、「麻帆良学園」そのものをちゃんと作ってあるので、本当に麻帆良学園の中で活動している感じもして、かなり遊べる内容でした。

 そして「2時間目」はまだ遊んでないものの、マニュアルなどを見る限りでは目的が「体育祭でいい成績」になってるのと、システムや戦闘の内容が改良されて、さらに遊びやすくなっているようです。

 という訳で、「3時間目」と来れば当然、「今度はどういう内容なんだろう?」と期待する訳ですが……

☆薄い!薄すぎる内容

 えーと…………この「3時間目」はもう本当に欠点だらけでどこから書いていいのかと思うほどですが、とりあえず。
 まず、シナリオは5つのルートで分かれていて、その中に分岐がある場合もあるという、一般的なゲームのスタイルですね。
 …………ところが、この5つのルート自体が目的こそ違うものの、結局は「ほぼ完全に同じ内容」。というのは、シナリオの内容が「教室が○○になってしまい」(この中には「迷宮」「庭園」などが入る)、「生徒の○人がその中に入ってしまい」(ルートによっては「捕まってしまい」)、ネギたちが助けて行き、最後には騒動の大元になっているボスを倒して一件落着……というもの。

 しかも、それぞれのシナリオの中での分岐がまた分岐になってない内容で……
 例えば、一般的なスタイルのAVGでは、行く順番によっては「ああ、この部屋は○○か」「今度は○Xか」などのようにある程度「順番の変化」を持たせている事が多いです。ところが、「3時間目」の場合は、例えば木乃香のセリフがどの部屋でも「目が痛くなりそうやな」という感じで、メッセージを読む意味が完全に無くなってしまっています……そのぐらい変化がほとんどない。一応変化が「たまに」ある程度。
 これでは、途中からもうメッセージスキップ多用になって当然ですし、実際やっててつまらない訳です。
 また、最初と最後が完全に同じ展開「しか」ない為、ここも数周したらもうメッセージスキップの定番になってしまい……と、ますます悪い方向に行ってしまってます。最後に好感度の高いキャラの話があるって言われてもなぁ、って感じだし……
 念の為書いておくと、「1時間目」でも確かに最初と最後はほぼ共通なんですが、あっちではゲームの行為に明確な目的を持たせていたし、それに対する結果もちゃんと変化してた(例えば「最下位」になると当然それなりの結末になります)からまだ楽しめるのです。
 この辺りはかなり失敗してる所だと思うけど……少なくともゲームとしての求心力を作るのには完全に失敗です。(そもそもゲームは「もっとうまくやろう」「今度はこうしてみよう」という要素がないと、数回も遊ぶ気にならないものですし……)

☆戦闘、邪魔。

 さて、「3時間目」の一番の問題点は……戦闘ですね。
 今回はシステム的にはかなり易しくなり、ネギたちを操作しやすくなりました……が、それ以外の要素が全て台無しにしてくれています。

 まず、先にも書いたように5つのルートがあるのですが、この各ルート毎に戦闘シーンでの「制限」が違っています。
 …………「制限」?
 はい、このゲームで「制限なしで戦闘出来る場面」というのは結構限られています(汗)
 で、制限の内容はというと、「移動速度が半分」「魔法の使用不可」「特殊攻撃負荷」などと、もの凄くキツいものからあまり影響のないものまで様々。何故制限が付くのかというと、シナリオに合わせて……なんだけど。
 ただ、「魔法の使用不可」のルートだけは、別のルートでの制限にして欲しかった……というか、戦闘を何回も繰り返す必要のあるシナリオになっているので、「魔法なし」だと非常に面倒なのです(まぁ、魔法があってもあまり変わらないとは思うが……あの内容だし……)。

 まあ制限はまだいいとしても、その戦闘シーンの内容が……うーん。
 大半は「同じ動きしかしないザコ」……なんですが……
 具体的に言ってしまえば、「非常に頭の悪いCPUで動くザコ」ばかりなんですね。もちろん手強いザコ(剣士や恐竜)もいる事はいるんですが、これらが出る場面がかなり少な目なので、結果として全部の戦闘のうち、体感で90%ぐらいが「非常に頭の悪いCPUで動くザコ」との戦闘……という訳で、これまたかなりつまらなくなってくる原因になっています。

 ボスキャラもいる事はいるんですが……えーと……
 「1時間目」の方のボス(エヴァ)の場合、素早く動いたり、魔法を適切なタイミングでかけたりしないと戦えないほどかなりアクロバティックな内容だったので遊んでいて興奮したりするのですが、「3時間目」の方はもう「ワンパターン」の一言。あるいは「もうちったー変化しろテメェは」でも可。
 はっきり言ってかなりつまらないんで、2週目以降の中ボス、ラスボスは眠気との戦いになってました。

 さらに戦闘が面倒になる原因として、パートナーの好感度が関係しています。
 実はこのゲーム、戦闘でコンボを当て続ける事で、得られる好感度が上昇していきます。
 ……というか、他に好感度を上げる方法がほとんどなかったりしますが。
 そして、この「コンボを当て続ける」がクセモノで…………ただひたすら□ボタンを連打しまくって、「移動もコンボを出し続ける」事でコンボを持続させる事が出来るようになっています。逆に言うとこれ以外ではあまり上がらないのだが……(数発で死ぬザコしかいない事が多いし、体力の多い敵は途中で反撃される事が多い(もちろんコンボ数はそこでリセットされる))。
 もっとも、一番簡単な方法は、クリア条件が「玉を○個集める」になっているシナリオで、ザコを全部全滅させた後に「無敵のキャラに延々とコンボを当て続ける」だったりしますが…………というか、この方法じゃないと999まで行きませんが(苦笑)
 でもこの方法は連射パッドでやった方が賢明かと……というか手が……

 何にせよ、戦闘があまりにも「時間稼ぎ」すぎてて、遊んでて嫌になってきますし、最後にはもう放置しようかと思ったほどです……(苦笑)
 というか、「出来る事」が限られすぎてるんですよね。前作までだと、戦闘でも結構いろいろなやり方が出来たんですが……

☆まとめ

 とまあ、大まかに書いてきましたが、もちろん不満点はさらに出てきます(苦笑)
 例えば、キャラクターたちの絵がなんか微妙になってたり(前作まではそれなりにキャラクターの特徴を捉えてたのだが……ちなみに今回の絵は「全部描きかえて」あったりする……)するとか、タカミチや小太郎の出番がほぼ一瞬で終了とか(何の為に出したんだ?)……
 私はそこまでは気力が持たないのでやりませんでしたが、「全員のレベルなどをMAXにしても何も変化しませんでした」とか、クリアした後の追加要素が全くない(CGモードはエンディングの絵のみ)、などいずれも前作を知っていると「なんでこんなに手抜きなの?」って思う程ですし。

 まぁ、スタッフが違うってのは1周した時点で薄々思っていたんですが……スタッフが変わるとこうもかなり変わってしまうものか、と「悪い意味で」思わせられる内容でしたハイ。
 …………「4時間目」が出るとしたら、今度は他の人の感想を聞いてからにしますわ、私は……

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 ちなみに、現時点で「1時間目」「2時間目」はthe Best版が出てますし、内容的にもずっと優れていますのでそちらを文句なしにお薦めしておきます。
 「課外授業」は内容的にはちょっと劣るけど、少なくとも「3時間目」よりは遥かにマシなので念の為。

 「3時間目」に関しては、他には「まとめサイト」なども参考になるかと。特に「スレの意見を纏めるとこんな感じ?」(苦笑)いやまったく同感なんですが!


うしとら
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