いわゆる、「竹本ワールド」というのがありまして。
竹本 泉さんの作品に共通する、独特の世界観や雰囲気をまとめてそう呼ぶのですね。たとえば「うじゃうじゃ」だったり「円盤に乗った象さん」とか、単行本だと「あとがきまんが家」とかだったりしますが、それはさておき。
そういう竹本ワールドですから、ゲーム化になるとまずみんながチェックするのが「どう竹本ワールドを再現するのかな〜?」ということでしょう。
そしてゲームアーツの「ゆみみみっくす」「だいなあいらん」では圧倒的に動く、動きまくるアニメ(しかもムービーで流してるんじゃなくて全部描いて再生している。いわゆるセルアニメと似た仕組みです)で成功しているのですが、これは竹本 泉さんがシナリオなどほとんどを担当したから出来たことでしょうね。
それではこの「ルプ☆さらだ」の場合、どうゲーム化したのかといいますと・・・
その前に、「ルプ☆さらだ」を知らない人の為に一応あらすじの説明。
主人公のさらだは、いつもわがままを言ったりしてお父さんを困らせています。
それをおじさんが見ると、すぐ不思議なお話をはじめるのです。
それは本当に不思議で、教訓があるようなないような・・・
はい、これがあらすじです。いや本当だってば(宙出版から出ている単行本を読めば納得出来ると思います。ちなみにまだ在庫はあるようです)。
それで、このおじさんの話のきっかけが前半、オチの部分が後半に分かれて、その間にアクションパズルがある・・・と書くと「ああ、なるほど」とわかるんじゃないでしょうか。
これは実際「ルプ☆さらだ」という素材にあった料理法ですね。
そして、ルールはアクションパズルの例にもれず単純です。
まず、サイコロがいっぱいあるのを思い浮かべてください。
そのサイコロを複数一列に並べて、その上にまた一列、間を空ける場合は1個分空けて並べる・・・というのを想像しましょう。
そして、サイコロには数字がありますよね。この数字が3つ、縦でも横でもL字形でもいいからとにかく並べば、そのサイコロは消えてしまい、消えたサイコロの上にあったサイコロはそのまま下に落ちてきます。
ということで、このサイコロは実際のゲームでは色で分かれたブロックや宝石を選べるんですが、基本的には上のルールに従って画面上にあるブロックを全部消すことで面クリアになります。
そして「アクションパズル」と書きましたが、実際にはアクションの要素はまったくありません。強いて言えば、ブロックを動かさせるキャラの行動の1つに「ジャンプ」があって、それで1ブロックの間隔を飛び越せるぐらいかな。
もちろん、パズルだから後になればなるほど「消せないブロック」(でも重要)や「3個より多い数の同色ブロック」(3個で消える、全部同時に消すには・・・?)などいろいろな仕掛けが出てきます。
でもヒント機能があって、今まで失敗した分、キャラの「正解ルート」を自動的に辿らせて、ヒントを見ることが出来ます(ただし多少余計な行動を含めているので、簡単にズルは出来ないですけど)。
とりあえず、最初の全100面(10面x10話)だけはじっくりやっていけば、必ずクリア出来るでしょう。基本的には消去法で遊んでもクリア出来ますし。
そうして全100面をクリアして喜んでいると、「おめでとう!これから先はとても難しいので無理にやらなくてもいいよ」といった感じのメッセージが・・・つまりこの先には「裏面」があるのです(ただしおじさんの話などのデモは表面と同じ。パズル内容が違う)
おもしろい、ちょっとやってみるか、と思ったのが運の尽き。こっちはかなりシビアです。
平気で「同時消し」を要求する面あり、「発想の転換の転換」が必要な面あり、意地悪な面あり、ついでに表面のようにヒントはない(全部自力でやらないとダメ)。中には「正解がたった1つしかなく、しかもかなりエレガントな解き方」な物もあったりして、本当に頭を絞らないとクリア出来ません。
・・・問題を作った人、鬼や・・・
ちなみに、この「ルプ☆さらだ」ですが、PSのゲームで数があまりない(=あまり出回ってない)ようで、中古でさえあまり見かけません。一応妙なプレミアは付いてませんけどね。
またこのゲームには本当のアクションパズルもあるんだけど、こっちは「オマケ」みたいな位置づけみたいですのでここでは取り上げてません。ちなみにこれは「落ち物」パズル系。
ちなみにWebで検索すれば、「全回答」を掲載しているページを見つけることが出来ます。
ただ、パズルという性質上答えをそのまま紹介するのは問題があるので、URLはここでは書きません。どうしても解けないって人だけ、検索して見つけた方がいいでしょうね。