主人公、真奈美、菜織の三人の幼なじみがいた。
三人は大変仲が良かったが、ある日父の仕事の都合で真奈美は突然ミヤンマーに行ってしまった。
別れのその時に、真奈美に追いつけなかった主人公は、その時から追いつけなかったゴールに追いつく為に走り続けた。
菜織はそんな主人公を見守り続けてきた。
そして6年が経過して・・・
真奈美が突然日本に帰ってきた。それも幼なじみ三人で暮らした街に。
その日から三人の絆が変わりはじめた。
あの日、伝えられなかった思い。
あの日、たどり着けなかったゴール。
あの日、見守る事しかできなかった人。
それぞれの思いが次第に交差していく・・・
とまぁ、あらすじを見てもわかるように、「With You」では真奈美、菜織、そして主人公をめぐって物語が展開します。この辺り、まるで青春ドラマを見ているような感じです(誉め言葉)。
そしてはじめのうちはドタバタなどがあるものの、次第にそれぞれの思いがだんだんはっきりしてきて、最後には・・・という「お約束」ではあるけど、ストーリーがしっかりしていて「照れ」がないというのがいいですね。よくこういうラブコメっぽいストーリーに、変に付け足しとかするよりも開き直って、きっちり一本線を通して書いてあるおかげで、変にゴテゴテしていなくてすっきりしています。
それにキャラは数人出てくるものの、中心を「真奈美」「菜織」の二人だけに限定しているおかげで話としてもまとまりもかなり良くなっています。
そりゃま、同じF&Cの「Piaキャロットへようこそ!」とか「きゃんきゃんバニー」シリーズのような、なんというか・・・「数人の中から一人を選び出す」って物も好きなんだけど、逆に「二人から必ず片方を選ばなければいけない」ゲームって意外と少ない(ほとんどないような・・・)んですよね。だからかえって新鮮でした。
それに変にラブラブ(苦笑)していないんで、かえって楽しめた感もありますね。
それから、Win版もSS版も欠点は特にないですね。強いて言えば、一部キャラの立ちポーズがちょっと不自然かな?ってことぐらいだし、それもしばらくすると気にならなくなるしなぁ。
あとは話のボリュームが少し少ないかも?って事(実際はそんなに短くないんだけどね)ぐらいですね。
それから、操作性ですが・・・特に不満は出ませんね。
SS版だと、操作性に関してはWin版よりかなり良くなっている(メッセージのログを読めたり早送りが使いやすかったりする)ほどだし。本当、いい出来になってます。
もっとも・・・SS版を実際に製作しているのは「スタック」って会社なんだけどね(NECインターナショナルは単に売っているだけ)。しかし本当、かなり遊びやすかったです。4MRAM対応ではあるけど、なくても別にストレスは溜まらないし(私は4MRAMを使ってません)、「いい仕事」してます。
惜しむらくは、このソフトがSSのかなり後期(というか末期というか・・・)に出たせいか、注目度があまりないって事かなぁ。Win版はかなり注目されていたんですけどね。
何にせよ、良くできたゲームである事は間違いありません。間違っても「18禁」は期待しないように。「ギャルゲー」としてもちょっと厳しいかも(汗)
プレイしていて結構楽しめましたよ。
ちなみに一番人気はヒロインである菜織と真奈美を差し置いて乃恵美・・・(笑)いや、主人公の妹なんですが(笑)
あともう一つ、誉められる点があります。
多βがあまり出しゃばらなかった事(大笑)・・・スタッフロールには出てるけど(毒)