うしとらのたわごと 2011年10月


更新サボりすぎだなぁ

 うーん、こないだまで暑かったから更新する気起こらなかったし、今はDARK SOULSと碧の軌跡を始めたから更新する気が(以下略)
 ……ってのも何なんで、こないだまで買った本の事を少々。

 まず、稲垣足穂関係の本で、かつダンセイニ絡みの本をという事で「足穂拾遺物語」と「覆刻 一千一秒物語」を購入。
 正確には後者はダンセイニとは直接つながる訳じゃないのですが、一番最初のテキストの覆刻なので読んでみたいと思ったもので。国会図書館ならあるけど流石にいちいち行くのは……だし。
 ちなみにダンセイニと直接つながる訳ではないとは書いたが、「一千一秒物語」の構成自体は足穂自身がダンセイニの「五十一話集」の構成を元にした、と言ってます。つまり「短い話をずらずらっとまとめた物」という構成のアイデアはダンセイニ作品からという事。だから「直接」ではないけど緩やかなつながりはありますね。
 前者の方は、ダンセイニの「五十一話集」から抜き出してまとめた「世界のはて」の原型みたいな「愛蘭土製襟飾ピン六種」を始め、ダンセイニへの言及がある物やダンセイニ作品からの名の引用のある小品などがあるので購入。特に解説が詳しいので、こういうのは図書館で読むにはちょっと厳しいしねぇ。
 しかし両者も新品5000円なんで割とキツい……(汗)まあ古本価格もそんなに下がってないからそれだったら新品でいいんだけど。

 お次は、R.E.ハワードとダンセイニの作品を一緒に収録した本で「Barbarzyñca i Marzyciel」、ポーランド語の本。
 で、タイトルを見てて予想はしてたんですが、ハワードの方はコナンから「消え失せた女たちの谷」「黒い怪獣」「不死鳥の剣」の3作を持ってきてますね。ダンセイニの方はヤン川三部作、「カルカソンヌ」「老門番の話」「ウェレランの剣」「サクノスを除いては破るあたわざる堅砦」「時の国で」の8作。ちなみに「老門番の話」は原題の表記が「A Day of the Edge of the World」なので、これはバランタイン・アダルト・ファンタジーの「At the Edge of the World」を参照しているようですね(実際に確認すると、「ウェレラン」以外の7作はこの本に収録。「ウェレラン」は同じBAFの「Beyond the Fields We Know」に収録)。
 しかしこの本、未谷さんの話で興味を持って買ったはいいんだけど、ちょっと困った。何って、えらくタバコみたいな臭いが強くて……(汗)

 他には「The Food of Death:Fifty-One Tales」。これは「五十一話集」の米国版を元にしたペーパーバックで、表紙がシームの絵なのでそのうち買おうかなぁと思ってた物なのです。
 「Fifty-One Tales」自体は原書もそのうち買おうかなぁと思ってたりするが、さてどうするかなぁ……

 最後は「The White People and Other Weird Stories」、ペンギン・クラシックスから出たアーサー・マッケンの短編集。例によってS.T.ヨシの編集です。しかし「白魔」は入ってるけど「パンの大神」は入ってないのね…orzううむ。
 あとこの本で、ブラックウッドとM.R.ジェイムズもペンギン・クラシックスに入ってるみたいなんだけどちょっとびっくり。


スペイン語版のペガーナ

 注文してた本が(やっと)到着。
 今回注文したのは「Pegana. Tiempos y Dioses.」、スペイン語の本で、直訳すると「ペガーナ、時と神々」かな。
 この本を注文するきっかけは未谷さんのTwitter上での書き込みで、なんか「The Complete Pegana」のスペイン語版みたいな感じだそうなので興味を持ったからなんですよね。そもそも「ペガーナの神々」だけは各国語版があるなら入手したい、というのが第一なんですが。
 で、実物を見て、なるほど「The Complete Pegana」と同じように「ペガーナの神々」「時と神々」、そして「ヤン川三部作(Beyond the Fields We Know)」を収録。
 でも一方で、「The〜」そのままではなくこっちは「レディ・ダンセイニに」とそれぞれの序文、挿絵も全部収録してあるのと、解説も付いてるのね。こちらの要素、というか内容そのものはどうやらフランス語版の「ペガーナの神々」「時と神々」を元(参考)にしてるようです。
 例えば解説は仏語版「ペガーナ」「時と神々」の物を翻訳。その関係で著作権表記に仏語版も含まれていますね。
 ちなみに序文は「The〜」だと「ペガーナ」と「時と神々」1906年のは入ってるけど、「時と神々」1922年のは入ってないし、「ヤン川三部作」のは入ってないのですね。(余談だけど、「時と神々」仏語版では1906年と1922年の序文を両方収録)
 また「時と神々」は「王の旅」が第二部扱いになってますね。これはちょっとややこしいけど、英国初版と米国初版、及び仏語版ではいずれも第二部扱いになってます。ただ、「時と神々」英国1923年版だと目次では分けられてないのです。また「The〜」他でも分けられてません。ついでに書くと、邦訳「時と神々の物語」でも分けてませんね。

 うーん、なるほど。本を開いた時なんか仏語版に似た印象(表紙裏表紙の作りが「折り返し」になってて、仏語版と一緒)だなぁと思ったけど、仏語版の流れで作られてるみたいだなぁ。
 ……という訳で、仏語版「ペガーナの神々」がお気に入りな私としてはそれを元にしているスペイン語版も割とお気に入りになってたり。うーむ、今度もう1冊保存用に買おうかなぁ……(いやスペイン語の本って実はちょっと買いにくい。ぶっちゃけ送料が高い……(汗)仕方ないけど)

 しかしこれでついでに思い出したけど、そういえば仏語版では「Tales of Three Hemispheres」はまだ出てない、んだよなぁ……


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うしとら
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