クトゥルー神話関連 Part2

 [目録Part1](国書刊行会中心) [目録Part3](創元推理文庫の本) [目録Part4](青心社:「クトゥルー」中心)

 こちらでは出版している数が少ない出版社を中心に集めている。

学研

 結構濃いセレクションが多い。
 現在は絶版になっているのも多いが、2000年以降に「学研M文庫」として復刊している物が多いので、こちらならば入手しやすいはず。学研M文庫で復活している本は、で表しているので参考にしてください。
 あとムック関連はここでは扱いません(入手しにくかったり、後で本に収録されている内容が多いので無理に買う必要はないと思うし)。

●「魔道書ネクロノミコン」(コリン・ウィルソンほか)
 どーみてもコリン・ウィルソンが黒幕としか思えない本(苦笑)
 ま、一種のバカ本と思ってもいいです。書いている人たちはいたってマジメなんだけどね。
 巻末には「ネクロノミコン」の翻訳(!)が掲載されている。

●「クトゥルー怪異録」
 日本人作家たちのよるクトゥルー神話アンソロジー集。
 学研M文庫では、「闇に輝くもの」が事情により収録されていない。

■「曇天の穴」(佐野史郎)

■「陰洲升を覆う影」(小中千昭)
 TVドラマ化されたシナリオを元に、小説化したもの。

■「邪教の神」(高木彬光)
 日本最初のオリジナルクトゥルー小説とのこと。
 「Cthulhu」を「チュールー」と表記している。

■「銀の弾丸」(山田正紀)

■「出づるもの」(菊地秀行)

■「闇に輝くもの」(朝松 健)

■「地の底の哄笑」(友成純一)

■「(対談)ラヴクラフトに魅せられて」(佐野史郎・菊地秀行)

「邪神たちの2・26」(田中文雄)
 買ったものの読んでないのでコメントは後で。

●「クトゥルー神話辞典」(東雅夫)
 海外でも「クトゥルー神話」の辞典は結構出ているようだが、こちらは日本で唯一の辞典と言っても良さそう(ただし同人誌や、TRPG関係は除く)。
 クトゥルー神話を知る、などの資料にはいいかもしれない。上級者には物足りないかもしれない。・・・が、そういう人はまず自分で作るだろうけどね。
 絵も多く入っている(文庫などでは絵が収録されていない事が多い)ので、そういう意味でも買ってみるといいかも。どちらにせよ買って損はないと思う。
 学研M文庫では「新訂クトゥルー神話辞典」として、修正・加筆がなされている。

「夢魔の書」(ラヴクラフト)
 題名のとおり、「夢」が関係する短編や、書簡集をまとめた本。
 「夢が関係する」とは、夢を元に書かれた短編が中心という意味。
 書簡集に関しては、ここにしか入ってない物が1通あるらしい(未確認)。

■「夢書簡」
 ラヴクラフトの書簡集。
 書かれた手紙に関係のある絵(挿し絵)や、写真なども豊富。

■「ポラリス」
 →「定本ラヴクラフト全集 1:北極星」

■「サルナスをみまった災厄」
 →「書物の王国シリーズ 1・架空の町」/「定本ラヴクラフト全集 1:サーナスの災厄」/「ウィアード 1」

■「ウルタールの猫」
 →「ラヴクラフト全集6」/「定本ラヴクラフト全集 1:ウルサーの猫」/「猫に関する恐怖小説:ウルサルの猫」

■「緑の草原」
 →「定本ラヴクラフト全集 7-II:緑瞑記」
 ラヴクラフトとウィンフィールド・V・ジャクスンとの共作。

■「エーリッヒ・ツァンの音楽」
 →「ラヴクラフト全集 2」/「定本ラヴクラフト全集 1」

■「ナイアーラトテップ」
 →「ラヴクラフト全集 5:ナイアルラトホテップ」/「定本ラブクラフト全集 1」/「ラヴクラフト恐怖の宇宙史:ニャルラトホテップ」

■「セレファイス」
  →「真ク・リトル・リトル神話大系 5」/「ラヴクラフト全集 6」/「定本ラヴクラフト全集 1:光の都セレファイス」

■「ランドルフ・カーターの陳述」
 →「ラヴクラフト全集 6」/「定本ラヴクラフト全集 1:ランドルフ・カーターの証言」/「ラヴクラフト恐怖の宇宙史:ランドルフ・カーターの弁明」

■「ダゴン」
 →「真ク・リトル・リトル神話大系 5」/「ラヴクラフト全集 3」/「定本ラヴクラフト全集 1:デイゴン」

■「無名都市」
 →「真ク・リトル・リトル神話大系 1:廃都」/「ラヴクラフト全集 3」/「定本ラヴクラフト全集 1」

■「クトゥルーの呼び声」
 →「クトゥルー 1」/「ラヴクラフト全集 2:クトゥルフの呼び声」/「定本ラヴクラフト全集 3:クスルウーの喚び声」(他にも出てるかもしれないが・・・情報があれば求む。)

「小説ネクロノミコン」(朝松 健)
 映画「ネクロノミカン」のノベライス物。
 無理して入手する必要はないと思う。

「マウス・オブ・マッドネス」(朝松 健)
 同名の映画「マウス・オブ・マッドネス」のノベライス物。
 これも無理して入手する必要はないと思う。ただし映画の方は結構いい感じ。
 ただ、厳密にはクトゥルーと直接の関係はありません。監督がラヴクラフト好きなので、クトゥルーのティストが入っているってだけですが、下手なクトゥルー物の映画化よりはいい感じ。

●「精神寄生体」(コリン・ウィルソン)
 学研M文庫でいきなり復活してます。あとがきまで含めて、ペヨトル工房版と同一の内容とのことです(あ、大きさは別ね・・・)。
 こういう復活は嬉しいなぁ。

「インスマス年代記(上)」(スティーヴァン・ジョーンズ・編)
 原題「Shadows over Innsmouth」の全訳版。題名の示すように、インスマスに関する小説をまとめたアンソロジー。
 原本を出版したのは、いわば「現代のアーカム・ハウス」的なところらしい。

■「インスマスを覆う影」(H・P・ラヴクラフト)The Shadow Over Innsmouth
→「クトゥルー 8:インスマスを覆う影」/「ラヴクラフト全集 1:インスマウスの影」/「定本ラヴクラフト全集 5:インズマスの影」

■「暗礁の彼方に」(ベイザル・カパー)Beyond the Reef

■「大物」(ジャック・ヨウヴィル)The Big Fish

■「インスマスに帰る」(ガイ・N・スミス)Return to Innsmouth

■「横断」(エイドリアン・コール)The Crossing

■「長靴」(D・F・ルーイス)Down to the Boots

■「ハイ・ストリートの教会」(ラムジイ・キャンブル)The House in High Street

■「インスマスの黄金」(デイヴィッド・サットン)Innsmouth Gold

「インスマス年代記(下)」(スティーヴァン・ジョーンズ・編)

■「ダオイネ・ドムハイン」(ピーター・ドレマイン)Daoine Domhain

■「三時十五分前」(キム・ニューマン)A Quarter to Three

■「プリスクスの墓」(ブライアン・ムーニィ)The Tomb of Priscus

■「インスマスの遺産」(ブライアン・ステイブルフォード)The Innsmouth Heritage

■「帰郷」(ニコラス・ロイル)The Homecoming
 チャウシェスク元大統領の処刑執行直後のルーマニアが舞台となる、「インスマス」アンソロジーの中では極めて異色な作品。

■「ディープネット」(デイヴィド・ラングフォード)Deepnet

■「海を見る」(マイカル・マーシャル・スミス)To See the Sea

■「ダゴンの鐘」(ブライアン・ラムリィ)Dagon's Bell

■「世界の終わり」(ニール・ゲイマン)Only the End of the World Again

ペヨトル工房

 現在は解散している為、新刊での購入は「運が良ければ」ぐらいになってます。古本で探しましょう。
 ただ、「解散している」に便乗してクソ高い値を付ける店もなくはないので、充分に調べてから買った方がいいでしょう。

「精神寄生体」(コリン・ウィルソン)
 純粋な意味でのクトゥルー神話と呼ぶのはちょっと・・・な気もするが、ここでは多くを語るまい。
 「アウトサイダー」でラヴクラフトをけなした為にダーレスから「それなら、君も1つぐらい(ラヴクラフト的な物を)書いてみたらどうだ」と挑発(?)されて、それを受けて書いたのがこの作品とのことだし。
 入手しにくくなってしまったのが実に残念。どこかで復活しないかな?
 →学研から、「学研M文庫」で復活しました。この機会に入手しましょう。

朝日ソノラマ(ソノラマ文庫海外シリーズ)

 「ソノラマ文庫海外シリーズ」として文庫で出ていた物。現在は古本以外での入手は不可能。
 ただし、異様に数が少なかったらしく古本でもほとんど見かける事がない。
 どのぐらい見つけにくいかというと、「サンリオSFより高くなる事が多い」と書けばわかってもらえるだろうか。
 でも無理して買う必要はないような気もしますが(コレクターは別として)。

「暗黒界の悪霊」(ロバート・ブロック)
 「Cthulhu」は「クートゥリュ」と訳されています。
 やっと内容の確認が出来ました。
 他では翻訳されていない短篇がいくつかあるが、これらの為に買うのはちょっと・・・出来れば図書館にあるかどうかを調べて、それを借りて読んでみてから探すかどうかを決めた方がいいかと。それ以前にソノラマ海外文庫自体ほとんど見つからないけど(汗)

■「星から来た妖魔」The Shambler from the Stars
 →「クトゥルー 7:星から訪れたもの」/「真ク・リトル・リトル神話大系 2:妖蛆の秘密」

■「猫神ブバスティス」The Brood of Bubastis
 →「クトゥルー 13:ブバスティスの子ら」
 これに出てくる猫神「ブバスティス」は、クトゥルー神話大系においての重要度はあまりないと思われる。

■「自滅の魔術」The Suicide in the Study
 この短篇は他では翻訳が出ていないようです。(ブロック短編をまとめた本にはあるかもしれませんが)

■「悪魔の傀儡(くぐつ)」The Mannikin
 →「クトゥルー 4:奇形」

■「嘲笑う屍食鬼(グール)」The Grinning Ghoul
 →「クトゥルー 13:哄笑する屍食鬼」/「真ク・リトル・リトル神話大系 2:嘲嗤う屍食鬼」

■「セベク神の呪い」The Secret of Sebek
 →「クトゥルー 9:セベクの秘密」/「真ク・リトル・リトル神話大系 3:セベックの秘密」

■「暗黒界の悪霊」The Dark Demon
 →「クトゥルー 5:闇の魔神」/「夢魔:夢魔」

■「ドルイド教の祭壇」The Druidic Doom
 この短篇は他では翻訳が出ていないようです。(ブロック短編をまとめた本にはあるかもしれませんが)

■「納骨所の秘密」The Secret in the Tomb
 この短篇は他では翻訳が出ていないようです。(ブロック短編をまとめた本にはあるかもしれませんが)

■「顔のない神」The Faceless God
 →「クトゥルー 5:無貌の神」/「真ク・リトル・リトル神話大系 4」
 いわゆるナイアルラトホテップ神話の1つ。

「剣と魔法の物語」(ロバート・E・ハワード)
 これはどちらかというとタイトル、及び「ヒロイック・ファンタジー傑作選」という副題も示すように「コナン」的なジャンルに近い内容・・・と思いきや、実は結構本格的なホラーが多い。もちろんヒロイックファンタジー的な味もないわけではない。
 他でも翻訳されている作品が多いので、個人的には無理して探す必要はないと思う。特に重要な作品は他で翻訳が出ているのだし・・・ここにしは入っていない作品がつまらない訳ではないのだが。

■「砂漠の魔都」The Fire of Asshurbanipal

■「妖虫の谷」The Valley of the Worm
 蛮族万歳!な内容(笑)私は大好きだが。

■「吸血鬼の墓」The Horror from the Mound

■「悪霊の館」The House of Arabu

■「密林の人狼」Wolfshead

■「鬼神の石塚」The Cairn on the Headland

■「ブードゥー教の半魚人」Black Canaan

「魔界王国」(クラーク・A・スミス)
 最初に書いておくと、これはクトゥルー関係の本ではありません。が、実に良質なホラー・ファンタジー短篇が多いのでここに書いておきます。
 内容は、死にかけた地球の最後の大陸「ゾシーク」、北極地方の古代大陸「ハイパーボリア」、伝説の古代大陸「レムリア」、「ポセイドニス(アトランティス)」、架空都市「プトレマイデス」、アフリカの密林にある秘境「アゾムベイイ」などそれぞれを舞台にした短篇をそれぞれ抜き出してまとめた内容になっています。

■「蟹の王」The Master of Crabs

■「墓所への誘(いざな)い」The Deth of Illaloyha

■「拷問島」The Isle of Tortures

■「吸血姫」Morthylla

■「氷魔」Ice-Demon

■「神殿の盗賊」The Theft of 39 Girdles
 原題は「盗まれた39の貞操帯」とでも訳するのだろうか?
 オチが結構絶妙なブラックユーモアになっている。

■「ムー大陸の月」An Offering to the Moon

■「最後の魔術」The Last Incantation

■「アトランティスの美酒」A Vintage from Atlantis

■「暗闇に還る」The Epiphany of Deth

■「秘境のヴィーナス」A Venus of Azombeii

角川書店

 「角川ホラー文庫」での収録が中心。
 値段が少々高いのが難点だけど、入手性はいい方だと思う(最近は翻訳物を置いている本屋が少ないけど)。

「ラヴクラフト恐怖の宇宙史」(荒俣 宏)
 収録作品のほとんどが荒俣宏の訳。元々は創土社から出していた「ラヴクラフト全集」での訳を中心に、平井呈一訳の「アウトサイダー」(平井訳はほとんど再録がないので貴重)、ハヤカワ文庫で出ていた「ロイガーの復活」を合わせてまとめた文庫。その為、結構厚い。
 現在では古本以外での入手は困難。

■「廃墟の記憶」Memory
 →「定本ラヴクラフト全集 1:忘却」

■「アウトサイダー」The Outsider
 →「ラヴクラフト全集 3」/「定本ラヴクラフト全集 1」

■「ニヤルラトホテップ」Nyarlathotep
 →「ラヴクラフト全集 5:ナイアルラトホテップ」/「定本ラヴクラフト全集 1:ナイアラーソテップ」/「夢魔の書:ナイアーラトテップ」

■「錬金術師」The Alchemist
 →「ラヴクラフト全集 7」/「定本ラヴクラフト全集 1」

■「妖犬」The Hound
 →「クトゥルー 4:魔犬」/「ラヴクラフト全集 5:魔犬」/「定本ラヴクラフト全集 2」

■「異次元の色彩」The Color out of Space
 →「ラヴクラフト全集 4:宇宙からの色」/「定本ラヴクラフト全集 4」

■「忌まれた家」The Shunned House
 →「ラヴクラフト全集 7:忌み嫌われる家」/「定本ラヴクラフト全集 2:斎忌の館」

■「闇に這う者」The Haunter of the Dark
 →「ラヴクラフト全集 3:闇をさまようもの」/「定本ラヴクラフト全集 6:闇の跳梁者」/「クトゥルー 7:闇をさまようもの」

■「狂気の山にて」At the Mountains of Madness
 →「ラヴクラフト全集 4:狂気の山脈にて」/「定本ラヴクラフト全集 5:狂気山脈」

■「魔女の家でみた夢」The Dream in the Witch House
 →「ラヴクラフト全集 5:魔女の家の夢」/「定本ラヴクラフト全集 6」

■「ランドルフ・カーターの弁明」The Statement of Randlf Carter
 →「ラヴクラフト全集 6:ランドルフ・カーターの陳述」/「定本ラヴクラフト全集 1:ランドルフ・カーターの証言」/「夢魔の書:ランドルフ・カーターの陳述」

■「銀の鍵の門を超えて」Through the Gates of Silver Key
 →「クトゥルー 6:銀の鍵の門を越えて」/「ラヴクラフト全集 6:銀の鍵の門を越えて」/「定本ラヴクラフト全集 6:銀の秘鑰の門を超えて」

■「ロイガーの復活」(コリン・ウィルソン)The Return of Lloiger
 →「ロイガーの復活」

■「わが幼年期を語る」
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「フランケンシュタインの子供」
 題名の示すように、フランケンシュタイン物のアンソロジー。
 ラヴクラフトの「死体蘇生者ハーバート・ウェスト」が収録されています。

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講談社

 書いておくかどうか迷ったけど、一応入れておく。

「黒い仏」(殊能将之)
 講談社ノベルス。京極夏彦の本がある辺りを探しましょう。ない事も多いけど、注文すればいいはず。
 ・・・真っ当な意味での「ミステリー」、もしくは「クトゥルー(ホラー)」を期待して読まない方がいい、とだけは書いておきましょう。
 ジェイムス・ブリッシュの「黄衣の王」関連作品(注1)からの引用があったり、所々にクトゥルー関連でお馴染みの名前を紛れ込ませていたり、とそういう意味では楽しい(?)内容。
 ただ、オチは・・・怒るか、脱力するか、あるいは笑うかの三択だろうなぁ。私は「脱力」でしたが。

 注1:「黄衣の王」関連のオリジナルはR・W・チェンバースです。ただ、ラヴクラフト以来、何人かの作家も「黄衣の王」や「ハスター」、「ハリ湖」などが関係する小説を書いています。
 ついでに余談。チェンバースの書いた「黄の印」を含む短編集のタイトルが「The King in Yellow(黄衣の王)」。
 ただし「カルコサ」のオリジナルはA・ビアスの「カルコサの住民(カーコサの民)」です。
 チェンバースはビアスの「カルコサ」を元に、「カルコサ」「黄衣の王」「ハスター」「ハリ湖」などが関連する、いわゆる「黄衣の王」関連作品(=カルコサ神話)を書いて、さらにはそれを元にラヴクラフトが「ハリ湖」と「ハスター」をクトゥルー神話に取り入れています。
 ただ、今じゃ「黄衣の王」が完全に「クトゥルー神話」に取り込まれてしまってるから事情を知らないとわからないのは仕方ないんだけど。
 どこも平気で「黄衣の王はクトゥルー神話の物」ってなっちゃってるし。
#いわゆる本家取りって言うのかなぁ、これって・・・

青弓社

「夢魔」(ロバート・ブロック)
 これは正確にはクトゥルー神話関連だけの本ではないけど、怪奇小説中心であるので紹介。ただし、あんまり出回ってないそうです。私は幸運にも新刊で見つけられましたが・・・ダメ元で注文するか、図書館を当たってみてはどうでしょう。
 久留賢治さん、情報ありがとうございました。
 この本では原題の情報がないので、クトゥルー関連作品以外は原題を入れてません。あしからず。

■「蝋人形館」

■「夢魔」The Dark Demon
 →「クトゥルー 5:闇の魔神」/「暗黒界の悪霊:暗黒界の悪霊」

■「真実の眼鏡」

■「大修道院の宴」

■「蛇母神」

■「火星への片道切符」

■「恐怖が追ってくる」

徳間書店

「猫に関する恐怖小説」
 題名の通り、猫が主役の恐怖小説(一部どう見ても「恐怖」小説でないのがあるけど)のアンソロジー。エラリー・クイーンの短編など、一風変わった短編もあるのが特徴か。
 クトゥルー関連として買うにはちと弱いけど(ラヴクラフト作品以外は全部無関係だし)、ちょっと探しにくい短編もあるようなので、ちょっと変わったアンソロジーを求める向きにはいいかと。

■「トバーモリー」(サキ)Tobermory

■「猫男」(バイロン・リゲット)The Cat Man

■「猫の復讐」(ブラム・ストーカー)The Squaw
 古典ですね。ストーカーの翻訳は「ドラキュラ」とこの短編以外はあまり見かけないような気がする。

■「白い猫」(S・ル・ファニュ)The White Cat

■「猫ぎらい」(フレドリック・ブラウン)Aelurphobe

■「僕の父は猫」(ヘンリー・スレッサー)My Father, The Cat
 どっちかというとファンタジー短編じゃないかと思う。綺麗な話です。

■「古代の魔法」(A・ブラックウッド)Ancient Sorceries
 「妖怪博士ジョン・サイレンス」にも収録されている短編。もちろんジョン・サイレンスも登場。

■「箒の柄」(W・デ・ラ・メア)Broomsticks

■「灰色の猫」(バリー・ペイン)The Grey Cat

■「ウルサルの猫」(H・P・ラヴクラフト)The Cats of Ulthar
 →「ラヴクラフト全集 6:ウルタールの猫」/「定本ラヴクラフト全集 1:ウルサーの猫」/「夢魔の書:ウルタールの猫」

■「エジプトから来た猫」(オーガスト・ダーレス)Baru
 クトゥルー関連ではないので念のため。おもしろいかどうかは評価が分かれるか。

■「緑の猫」(クリーヴ・カートミル)The Green Cat

■「七匹の黒猫」(エラリー・クイーン)The Black Cats Vanished
 著者がエラリー・クイーンな事からもわかるように、恐怖小説というよりはミステリー短編。

■「魔女の猫」(ロバート・ブロック)Catnip

■「著者謹呈」(ルイス・パジェット)Compliments of the Author
 かなり皮肉なオチが痛快。この手の話はいくつかあるけどね。

新紀元社

 TRPG関係の書籍を多く出している出版社、というイメージがあるね。

「クトゥルフ神話ガイドブック 〜20世紀の恐怖神話〜」(朱鷺田祐介)
 基本は「ラヴクラフト作品の主要な作品ごとに解説し、関連する作品についても触れる」という作りで、ガイドブックもしくはブックガイドという感じの内容。ただしアニメやゲームについてもいくらか触れていたりと、これまで出ていたクトゥルー神話解説本とは傾向が違う作りになっている。
 どっちかというと資料本というより読み物という感じだけど、個人的には好み。

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うしとら
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