「魔王」は過去に数回現れ、その度にいくつもの文明を滅ぼし、再び何処かへと消えていったと伝えられている。そして、予言の通りに再び「魔王」の復活の時が・・・
舞台は宇宙。
優秀な警官であり、将来を約束されたも当然なエバは部下とともに、艦隊を引き連れて銀河のパトロールをしていた。
その最中に、本庁から「魔王」復活の現場の近くにいるとの報告を受けて「魔王」への対処に向かっていた。
・・・ここからエバの受難の日々が始まろうとは、誰が想像しえたであろうか。
そして、主人公は真っ暗な空間の中で目覚める。
「ここはどこだ・・・?私は誰だ・・・?」
といった感じで、シリアスな始まり方をする・・・と思いきゃ、実際にはとことんギャグなシナリオだったりします。特にエバの受難は見ていて笑え・・・いや、失礼。泣けるほど笑え・・・(・・・なんか背後に殺気が・・・)
ま、とりあえずほとんどがギャグなんですが、どっちかというと「本人たちはマジメにやってるのに」何故か「本人たちの意図していない結果」になってしまうというタイプの物なんで、割とすぐに馴染めるんではないかな(強いて言えば「宇宙家族カールビンソン」のギャグに近いかな?)。
しかもキャラたちがまた、普通じゃない奴らで。
「魔王」のくせに記憶喪失で、本人に悪気は一切ないけど結果としてあちこちを破壊して回ったり、不幸をまき散らしている主人公。ついでに言えば、彼に「魔王」だという自覚は当然ない。
「魔王」のしもべとして主人公についてまわっているレン。「魔王」と同じく悪気は一切ないが、時には「魔王」をも巻き込むほどの不幸の種になったりする。基本的に世間知らず。
「魔王」のせいでひどい目にあい、受難の日々を送りながらも「魔王」を追い続ける、エバ。ある意味でもう一人の主人公・・・かも。あくまで「かも」。
さらに一番強烈なのは彼女でしょうね。
「魔王」をも手玉にとり、常に騒動を起こすのを楽しみにするアメジスト「王女」。ある意味、一番タチの悪い・・・「うる星やつら」の面堂了子と言えばわかるかな?
こんな奴らが集まっていて、無事で済む訳は当然ない訳で。
そんなこんなで、今日も宇宙は平和・・・なのか?そして、今日不幸になるのは誰なのか?
と、ここまで書いていて何ですが、「ビ・ヨンド」はかなり良くできた作品です。
シナリオがギャグ調だけど、そのギャグはあまり人を選ばないと思う。元ネタがあるギャグは全然って言っていいほど使われていないし、下品なギャグもありません。(前に「カエルの為に鐘は鳴る」でも書いたけど、こういうギャグは難しいんです)
それに、最初から最後まで伏線がいっぱいあるけど、「あ、伏線だ」とわかる物がほとんどないってのも結構凄い事だと思います(ほとんどの場合最後にならないと気付かないと思う)。なんというか、全部うまく自然に隠れているんですよね。もちろんギャグも含めて。
そして、最後の最後で一気にシリアスになるんですが・・・これ以上は自分で見てください。
操作系にしても、アイコンをクリックするのが基本になっているんだけど、かなり快適でした。
しかし何でこれがまだWindowsでリメイクされないんでしょうねぇ・・・
ちなみに「ビ・ヨンド」は18禁ですが、実際にはそんなにHじゃないです(Hシーンに期待しないように)。でもギャグの為に買っても充分モトは取れると思います。Hシーンの為に買ったら・・・知らん。
いや本当、楽しめるんですけど・・・PC-98ってのがネックかな?
早いトコWindowsにリメイクして欲しいんだけどなぁ。頼みますよー(涙)
ついでに同じシルキーズの「恋姫」を先にやっておくとより楽しめるそうです(一部共通する話がある)。
ちなみにシルキーズはエルフの別ブランドだったりします。
追加:現在ではWindows版が出ています。不安だった「絵」も基本的に昔の面影をかなり残しているようです。ただ、プロテクト関係のトラブルの話がかなり目立ったので、私は買っていません(一応、起動しないなどのトラブルがあった場合はメーカーに連絡すれば交換してもらえるようですが・・・)。