デアボリカ。
それは、不死。それは、無限の命。
それは、この世の支配者。
凶(マガラ)。
それは、デアボリカに作られしモノ。
それは、デアボリカに仕えるモノ。
人間はデアボリカと凶を恐れる。
デアボリカは人間を狩るから。
凶は人間を襲い、殺すから。
「同族殺し」。
デアボリカでありながら、デアボリカである事を嫌うモノ。
凶を作りだしながら、凶を捨てたモノ。
そして、デアボリカと凶を殺すモノ。
そして、記憶を落としたモノ。
そのモノの名は、アズライト・・・
という訳で、「デアボリカ」の主人公アズライトは「同族殺し」として、街から街へと放浪するデアボリカとして知られています。そのアズライトが今度行き着いた街には、レティシアという娘がいて、二人は出会い・・・という所から物語は進みます。正確に言えば、起動した時に出てくるデモでずっと前の話が出ていますが。とりあえずこの二人を軸にして話が展開されます。
この「デアボリカ」をやる前に、出来れば同じアリスソフトから出ている「アンビヴァレンツ」をクリアしてからやった方がいいでしょう。テーマが似ているし、どちらもシリアスな内容(重さは「デアボリカ」の方が上ですが・・・)ですし、感情移入度もかなり変わってくると思います(というか、アンビでやり残した事をデアボでやっているというか・・・)。
しかしこの「デアボリカ」、今のゲームの中ではかなり重めでシリアスな話が多いです。途中ではそうでない(軽い)話になっている部分もありますが、全体としては「きつい」部分も割と多く出ています。それに「イタイ」話も結構あるし。例えば、非常に「死」が多く出てくるとか、さっきまで生きていた人が次には死んでいるとか。だから「ハッピー」な話が好きな人には辛いかもしれません。
さらに、詳しくは書きませんが「デアボリカ」ではいわゆる「転生輪廻」を取り入れているんですが、これが見ていてもどかしさを覚えます。ですがこの「もどかしさ」のおかげで話の先が読みたくなります。どんどん話を読みたくなるというか「先が読めない」楽しさというか。おかげで中盤からはもうほとんどノンストップでした。
しかし全部暗い話という訳ではなく、所々に明るい話もあります。特に第2話「歓楽郷(カンラクキョウ)」でのアズライトとかが特に。こういう「明るさ」と「重さ」がうまくバランスをとっていて、なかなか飽きない内容になっています。
特に後半でのアリアの話と、その後のアズライトとレティシアの話では思わず「えーーーーっ!?」と声を上げてしまったほどです。こういうの、やっぱりうまいなぁ。
他にも「アンビヴァレンツ」にあった数少ない欠点(移動シーンや戦闘シーンで死んだ時など)も「デアボリカ」ではうまく改良されていたりしていい内容に出来ているので、やって損はないでしょう(これが先述の「デアボの前にアンビをやった方がいい」という理由。やっぱりデアボの後だとちょっと辛いです)。
それから、これから「デアボリカ」をやろうかなという人へのアドバイス。
実は「デアボリカ」は、結構「動かない」という報告が多かったようで、アリスソフトにも「デアボリカ」のサポートページがあります。基本的にはここに書いてある対処方法で出来ると思いますが、私の場合ここに書いてない症状でした。
実は私のマシンの場合、「デアボリカ」や「王道勇者」で同じ症状だったんですが、オープニングでOSごと止まったんです。
この症状への対処は「画像のプロパティ」を「フルカラー(32bit)」から「フルカラー(24bit)」にする事で対応出来ました。多分24bitの環境以外では処理が重すぎるって事なんだと思いますが。これは私の環境だけの現象かもしれませんが、一応。もし同じような状態の人はこれを疑ってみるのもいいかも。それと、時々処理が長い(画面が黒のままとまったまま)時があり、「ハングした?」と思ってしまう事がありますが、その時はあわてずしばらく待ちましょう。
あとはメモを用意した方がいいかも、って事ですか。特に後半ではメモがないとちょっと辛いです。
それと、アリスソフト恒例のオマケ「アリスの館」の中の「スタッフルーム」は「デアボリカ」を終わらせてから見た方がいい物も入ってます(ネタバレがある)。
あ、あと「デアボリカ」は18禁ですが、実際には「えっち」なシーンを期待しない方がいいです(苦笑)。どっちかというと「綺麗」な方だし、Hシーンは(ただし始めの方に出る物は別)。
「アンビヴァレンツ」とは別の意味でオトナでないと楽しめない内容なのは確かですね。一端ハマったら後はエンディングまで一直線ですが。
とりあえずアリアーーーーーー!!(特にXXXでXXX前の・・・)