「夢幻泡影」は「むげんほうよう」と読みます。「むげんほうえい」でも正解らしいですけど。
意味はゲームに含まれているスタッフコーナーの「とり」さんの言葉を参照のこと。
もし、あなたが不治の病になったら・・・。
そして、かなりの金持ちだったら・・・。
あなたはどうしますか?
この「夢幻泡影」の主人公である「久遠(くおん)」は自分の持ちビルの上にある物を建て、そこへ妹の世羅(せら)と数名の使用人、その他数名と共に隠匿生活に入る事にした。そこの中で死を迎えるまで、自分の好きに生きようというのだ・・・。
そして、その生き方はプレイヤーである「あなた」の自由なのです。
今まで「マルチシナリオ」といったタイプのゲームは結構出ています。例えば「弟切草」や「かまいたちの夜」、「野々村病院の人々」など。早い話が「分岐がいくつもあるゲーム」ですね。で、このタイプのゲームにありがちな欠点として「始めの数回は同じ選択を選ぶ事が多い」「前に見た話をまた見てしまう事が多い」という事ですね。これは欠点というには疑問もあるけど、プレイしていてげんなりする事があるのも確か。
そこで、この「夢幻泡影」では一つの解決策を出しています。それは分岐自体がどんどん変化していき、普通にプレイしている分には同じ話を見る事がない(その話に行く分岐自体が消える)という事。この為、気に入った話をもう一回見たいときには始めからやり直すしかありませんが、その代わりに「ええと、この選択は前にしたっけ?」と悩まなくていいようになっています。そして多くの場合、これは快適です。というのも、実は他にもちょっとした仕掛けがあって、一見同じ選択でも話自体が変化している時もあるのです。
そういう仕掛けがあったので、「マルチシナリオ」の苦手な私でも「今度はどんな話になるんだろう?」と飽きる事なく最後までコンプリート出来ました。
でも、「夢幻泡影」が出てかなり年月が経っているのに、こういったシステムを使っているゲームが他にないのも珍しいですね。
「夢幻泡影」は、元々PC-9801用256色ボートが出たりPC-9821が出たりとしていた辺りに出た物なのでかなり古いのですが、現在ではWindows版が入手しやすいでしょう。
ただし注意としては昔Windows3.1用として出ていた物もあるのですが、これはWindows95以上での動作保証が出来ません(一応動くけど、環境によっては不具合があるらしい)。今では廉価版でWindows98に正式対応した物が出ているので、それを入手するのが安全だと思います。
というか中古ではまだWindows3.1対応版が出回っているんですけどね。これの価値はもう「ピクチャーディスク」(ただし初回版のみ)って事以外にはないと思っていいです。素直に廉価版を買った方が安全だと思います。
PC-9821又はPC-9801に256色ボートを付けている人は・・・PC-98版を買うのもいいけど、今から探すのはちょっと大変だと思います。
ちなみに「アンビヴァレンツ」の某キャラと某キャラのシンクロがあったりします(笑)
隠しシナリオっぽい感じで出てくるんですけどね。