ハイドライド

T&E SOFT アクティブRPG
今では入手困難(Win版が出ています)


HYDLIDE

☆不思議な世界、フェアリーランド。

 これは別次元、別空間の美しい妖精の住む王国「フェアリーランド」での物語です。

 フェアリーランドは平和でした。しかしその平和も長くは続きませんでした。
 ある日、宮殿の宝石が持ち去られて王国が退廃し、甦った悪魔「バラリス」が現れ、王国は滅ぼされて王家の次女アン王女は3人のフェアリー(妖精)に姿を変えられてしまいました。
 このままではフェアリーランドは悪魔たちに支配されたままになってしまいます。
 そんな時に、一人の勇気ある若者がフェアリーランドを救う為に立ち上がりました。
 それがジム、あなたなのです。

☆アクションRPGの元祖

 今でこそ、「アクションRPG」というジャンルは当たり前のようになっていますが、昔のパソコンゲームの場合はアクションRPGはあまりなく、それも「ドラゴンスレイヤー」「ザナドゥ」といったファルコムの「ドラゴンスレイヤーシリーズ」、そして「ハイドライド」に始まるT&E SOFTの「ハイドライドシリーズ」の2本が生み出したといっても過言ではありません。
 そして「ハイドライドシリーズ」の歴史はこの作品「ハイドライド」から始まります。
 その前に少し昔話を・・・(笑)

 当時のパソコンのスペックというのは、今から見るとかなり貧弱でした。「ザナドゥ」のレポートでも少々述べましたが、当時のパソコンはほとんどが8色で、メモリもそんなに多くありませんでした。だからアクションゲームも単純な内容の物が多かったのですが、そんな時に「ハイドライド」はすべてをオンメモリで、かつ「瞬間画面切り替え」という芸当と「巨大マップ」(当時としては大きいマップだったんです)をこなしてしまったのです。
 それが、当時のパソコン少年にとってはかなりの衝撃でした。しかも8色と思えないほどのカラフルな画面で、「見ていて楽しい」というゲームの見本のような物だったんです。
 そして「ハイドライド」シリーズは「ドラゴンスレイヤー」シリーズと並んで、2大アクションRPGの代表であり続けるようになったのです。

☆攻撃と防御の2つの行動

 「ハイドライド」の最大の特徴は、「攻撃」と「防御」の2つの行動をそれぞれスイッチして切り替える事でしょうか。言葉ではわかりにくいかもしれませんが、ジム(主人公です)の行動は基本的にすべて体当たりで行います。だから戦闘も体当たりで行うのですが、この時に「攻撃」「防御」のそれぞれの状態によって、与えるダメージと受けるダメージも変わるんです。つまり「攻撃」にしてあると敵に与えるダメージが大きいかわりに、敵から受けるダメージも大きくなります。もちろん「防御」の場合はこの反対になります。
 どちらの状態でも敵を倒す事は出来ますが、多くの場合は体力を回復させたい時には「防御」、経験値を稼ぐ時には「攻撃」にするのが普通でしょう。ちなみに体力の回復は立ち止まっている時に回復します(ただし環境の悪い所では回復しません)。
 そうやって、ジムをレベルアップさせていって、あちこちにあるアイテムを揃えていき、謎に立ち向かっていくのがこのゲームの基本的な進め方です。
 ちなみに「ハイドライド」の場合、「イース」よりもずっと古いので、いわゆる「半キャラずらし」は使えません(笑)。ではどう戦うかというと、「敵の横や後ろから攻撃」が基本になります(当たり前の事だけど、正面からではマトモに反撃を喰らう為です)。

☆ゲームシステムに合わせた「謎」

 そうやって、ゲームを進めていくといくつか「あれってどうやったら行けるんだろう?」とか「これってどうしたらいいんだろう?」と思うような場面に出会う事になります。それが「ハイドライド」に隠された「謎」で、これを解かないとバラリスの所までたどりつく事は出来ません。
 その「謎」の答えはある時はアイテムであったり、ある時は敵のパラメータがヒントになっていたり、そしてある時は・・・
 そのどれもが(今の基準から見れば)ほぼノーヒントではあるものの、ゲームシステムをうまく利用した物になっているので解けた時には「おおっ」と思うようになっているのです。特に妖精を3人・・・おっと、これは自分の目で見てね(Win版でリメイクされる予定だから)。
 しかも答えは結構単純で、わかってみれば「なーんだ」という物なんですが、わかるまでいろいろ悩むという(笑)
 こういう感じの「謎」って、最近はあまりないから今やるとかえって新鮮に感じるかも。ただ、「ハマり」らしき物もあるんで油断大敵ですが(実物がないので今確認出来ないんだけど、2カ所あったと思う)。

☆祝!復活する「ハイドライド」

 で、この「ハイドライド」はPC版の他にはファミコンで出た「ハイドライドスペシャル」、SSでリメイクした「バーチャハイドライド」があります。ただ、前者はともかく後者は3DアクションRPGになっていますけど・・・。どっちもほとんどやった事がないので詳しくはないですが。
 そして、99年春にWindows用のソフトとしてリメイクされる予定です。しかもオリジナルを再現したモードも引っ提げて・・・
 そうそう、ジャンル表記が「アクションRPG」でなく「アクティブRPG」なのは「ハイドライド」での表記に従った為です。タイトルロゴには「Active Role Playing Game」も書いてあるんですよ。T&E SOFTは後に「ルーンワース」まで、このスタイル(視点や、リアルタイムである事)にこだわっていましたね。

「ハイドライド」メニューへ戻る