ダンセイニ初版本の世界

 ここでは、ダンセイニの初版本の書影を紹介していきます。
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 本当にその本を持っていて、それを出品しているのかどうかが疑わしくなってしまうので、やらない方が身の為です。

 まずは、初期短編集勢揃いの図を。
 ちなみに「五十一話集」が入ってないのは、いわゆる「初期短編集」に含めていない為、コレクションしていないのです(ちなみに発行年は1915年で、「驚異の書」の次に出ています)。

初版勢揃い 大きさ比べ

 大きさは「時と神々」が一番大きく、その次が「驚異の書」、次いで「ウェレランの剣」「驚異の物語」、最後に「ペガーナの神々」、「夢見る人の物語」の順になります。写真では「時と神々」「驚異の物語」「夢見る人の物語」の3冊を使用していますが、これは大きさが近い本が多いので、写真ではあまり違いがわからない組み合わせが多い為、はっきりと差がわかる本だけにしているからです。
 例えば「時と神々」と「驚異の書」の大きさの差はほぼ誤差に近いものですし、「ウェレランの剣」と比べると違いはあるものの、写真で映しにくいぐらいの差です(実物で比較すると違いがわかるのですが……)。また「夢見る人の物語」と「ペガーナの神々」の差も、写真で撮影するのは少々厳しいものがあります(影と見分けがつきにくい)。

 さて実物を見ていくと、「時と神々」など大きめの本はさすがに迫力がある大きさですし、一方で小さいサイズの「夢見る人の物語」は文字通り「可愛らしい」本になっています。
 ……とは言っても、「具体的な大きさ」を実感するのは厳しいと思うので、翻訳「夢見る人の物語」と原本を一緒に撮影してみました。

翻訳と原本の比較

 こうして見ると、「夢見る人の物語」の小ささがどんなものかわかっていただけると思います。
 さてお待ちかねの、それぞれの書影を紹介していきましょう。

The Gods of Pegana(1905)

 The Gods of Pegana
 Elkin Mathews/1905
 これがかの「ペガーナの神々」の初版です。
 詳しくは「ペガーナの神々」書籍の紹介にて。

Time and the Gods(1906)

 Time and the Gods
 William Heineman/1906
 「時と神々」の表紙には、別に印刷した絵が貼り込まれています。
 題名の表記が「Time and the Gods.」になってるのは表紙のみ(背は痛みの為確認出来ず。ただし、ほぼ同じ作りの「驚異の書」も背にはコンマが付いてない事を考えると、コンマが付くのは表紙だけである可能性が高いと思う)。

The Sword of Welleran(1908)

 The Sword of Welleran and Other Stories
 George Allen & Sons/1908
 大きく金箔で彩られた剣が特徴的な表紙。
 この本だけは、特別にいくらか高めの物を購入したので、金箔の状態も含め、本の状態がかなり良いものになっています。
 芥川龍之介の蔵書にもこの本があるのですが、そちらは剣に貼られた金箔がいくらか色落ちしていた(禿げてた?)と記憶しています。

A Dreamer's Tales(1910)

 A Dreamer's Tales
 George Allen & Sons/1910
 前述したように、一番小さい本。
 明るい水色の布を使った装丁もあって、とても可愛らしい本になっています。

The Book of Wonder(1912)

 The Book of Wonder:A Chronicle of Little Adventures at the Edge of the World
 William Heineman/1912
 何故かいきなり「時と神々」と同様の装丁、内容になった1冊。出版社が同じだからかな?
 これも表紙に別に印刷された絵が貼り込まれています。また、表紙の題名だけコンマが付いているのも一緒。

Tales of Wonder(1916)

 Tales of Wonder
 Elkin Mathews/1916
 出版社が「ペガーナの神々」と同じ事も関係しているのか、表紙に絵がない事を除けば「ペガーナの神々」と同じような作り、装丁になっています。それ以外は特に特徴がないですね……
 余談ですが、米国版の題名が「The Last Book of Wonder」なのは割と知られた話ですね。

 と、このように英国版はそれぞれ特徴のある装丁となっていて、表紙だけでも結構楽しめます。ただし値段も相応になりますので、集めようとは思わない方が幸せかもしれません……(汗)特に一部の本はかなり入手しにくいですし。
 米国版を撮影してないのは、米国初版だと共通の装丁を用いているので、撮影してもつまらないからです。(詳しくは「「ペガーナの神々」書籍の紹介の米国初版を参照。他の本も共通した装丁になっているのです)

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Last Update:12/05/2004 16:20

うしとら
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