デモンベイン 元ネタ集(機神飛翔版)

 注:この元ネタ集は主に「機神飛翔デモンベイン」に入っている事柄を中心。一部「PC版元ネタ集」などから漏れてる物もこっちに入る事があるけど気にしないように(汗)「PC版元ネタ集」同様、こっちもクトゥルー神話関連ネタに偏ってます。
 また、文庫「斬魔大聖デモンベイン 機神胎動」ネタも都合上こちらで解説する事があります。悪しからず。というか「機神飛翔」をやる前に「機神胎動」を読んでおいた方がいいと思う、いろいろと……って、文庫のデモンベインシリーズも新作出るの?うーん、文庫版元ネタ集……とりあえず今は勘弁してください。濃すぎなんだもんあれはあれで。

 激ネタバレなのである程度クリアしてから見てね。
 あと1周目と2周目以降で変化がある場合もあるようなので、一応分けてます。

 あ、リンクは自由にどうぞ。

キャラクター
メカ
本編
2周目以降
音声
都心復興

キャラクター

アズラッド

 元:アブドゥル・アルハザードの読み方の1つ。
 「狂えるアラブ人」アブドゥル・アルハザードのスペルはAbdul Alhazred。そしてこの「読み」には他の説もあり、例えば「アブドゥル・アルハズラット」「アブド・アル=アズラッド(abd al-azrad)」もその1つ。
 ちなみにこれらの読み方は「アラブ風」とのこと。
 余談ながら、「アブドゥル・アルハザード」(アズラッドなどの表記も含む)の名前自体も説があり、一説では「喰らいつくすものの僕(しもべ)」の意であると言われている……つまり本名ではなく通り名みたいなものである可能性もある。なおこの説の場合、家名は既に失われてるそうな。

ラバン・シュリュズベリィ

 元:「永劫の探究」オーガスト・ダーレス/「クトゥルー 2」
 クトゥルー神話関連作品の中でも有名な登場人物の一人にして、元祖「邪神ハンター」とも言うべき人物。

ハツギ

 オーガスト・ダーレスの「オーガスト」の部分が元ネタとのこと。
 陰暦だと、8月(つまり「August」)を「葉月」と言うので、そこから来ています。
 余談。「ネコミミモード」な「葉月」もいるなぁ(マテ)

ヘンリー・アーミティッジ

 元:「ダンウィッチの怪」H.P.ラヴクラフト/「ラヴクラフト全集 5」など
 「元ネタ集1」でも書いたように、元ネタはミスカトニック大学図書館長ヘンリー・アーミティッジ。
 後ろの2人を含めたこの3人は「ダンウィッチの怪」での主要人物であり、ダンウィッチで起きた事件を解決する為に動く事となる。

フラシンス・モーガン博士

 元:ミスカトニック大学で働く博士。
 彼も「ダンウィッチの怪」でアーミティッジと協力する。

ウォーラン・ライス教授

 元:ミスカトニック大学教授。
 彼も「ダンウィッチの怪」にて関わる事になる人物である。

九朔(クザク)

 元:「サムライ・レンズマン」古橋秀之
 「サムライ・レンズマン」の登場人物、シン・クザクの名が元。
 こちらのクザクは表題の通りサムライのレンズマンであり、盲目かつ刀しか用いないレンズマンでもある。ちなみに二刀流ではありませんので念の為。

メカ

Dトゥーソード:銃鳴葬送曲(ブラストブリッツ・クライクライクライ)

 元:「ブラックロッド」古橋秀之
 「ブラックロッド」の主人公ブラックロッドなどが使う技(呪文)の1つ。元ネタの方では「呪弾(ブリッド)」「圧唱(クライ)」などのように造語+ルビ、ついでに言えば「圧唱」は「圧唱圧唱圧唱圧唱圧唱圧唱圧唱(クライクライクライクライ……)」と連続する事もある。あと通常は「呪弾(ブリッド)を圧唱(クライ)した」という書き方になっています。(実物を確認してみたら連続する方が珍しかったので記述を訂正しました)
 ――と書いても「何それわかんね」と言われると思いますが、実際読んだ方が早いと思う。
 余談。シナリオ担当の鋼屋ジンのBlogのタイトルでもあったりする(こちらは「Blast Bullets Cry Cry Cry」)。

アンブロシウス

 元:アンブロシウス(キリスト教)……ではなくアンブローズのラテン語表記(後述)
 「アンブロシウス」の名自体はローマ帝国時代のキリスト教に関わりのある名で、ミラノ司教にしてミラノ守護聖人。四大ラテン神父などとも。
 この名がデモンベインに採用されているのは、ローマ帝国時代の者であるのと、若き日のアウグスティヌスに影響を与えているから……なのかな。

 追記TAN666さんの指摘によれば元ネタはアンブローズ・ビアスでは?との事。この判断はちと難しいんだけど……というのも、鬼械神の英語表記はAmbroseで、これだけ見るとアンブローズ・ビアスがすぐに思い浮かぶのだけど、アンブロシウスもAmbroseなのですな(ただし一般的には「Ambrosius」が多い)。どっちとも取れるので、ここではとりあえず「どちらの可能性もある」という事で。シナリオ担当の鋼屋ジン氏が教えてくれない限りわかりっこないし(苦笑)
 なお、アンブローズ・ビアスは、クトゥルー神話的には「羊飼いハイータ」「カルコサの住民」などハスター関連の言葉を最初に書いた人。ただしいずれも「後からクトゥルー神話に取り込まれた要素」なので念の為(書かれたのはラヴクラフト以前)。
 追記:アンブロシウスは、アンブローズのラテン語表記、との事です。この場合元ネタはアンブローズ・ビアスという事になりそうですね。

レガシー・オブ・ゴールド:フレイザー砲

 「金枝篇」の著者はJ・G・フレイザーです。……って身も蓋もねぇな……

クラーケン:九頭龍撃

 クトゥルーの日本語表記(漢字表記)には「九頭龍」というものもある。
 まぁ、デモベの技の名に採用されているのは、クトゥルーの姿が「巨大なタコのよう」とされる事からの連想かな?
 ついでに言えば、「クラーケン」自体は海外で古来から「巨大なタコ」として伝えられる名前。ゲームでも巨大なタコによく付けられる名前だなぁ(笑)ザナドゥとか。

破壊ロボ:「人間にとっては小さなドリルだが人類にとっては偉大なドリルだ」そして我輩は星になった(殉職)

 有名なアポロ宇宙飛行士の月面着陸、そして人類史最初の月への第一歩についての言葉。
 詳しく書くとアポロ11号の時に、船長のニール・アームストロングが月世界最初の一歩を刻み、その時に言った言葉が"That's one small step for a man, one giant leap for mankind."。
 どうでもいいが、またドリルなのか。そして星になるんかお前は。

本編

ドンキホーテ

 元:「ドン・キホーテ」(小説)
 国内で一般的な表記は「ドン・キホーテ」。ちなみに原題はかなり長い題名で、Wikipediaでの記事によれば「El ingenioso hidalgo Don Quijote de La Mancha」とのこと。この略称が「ドン・キホーテ」という事なのかな。
 関連する物として有名なのが「ラ・マンチャの男」で、これはミュージカル。また「ドン・キホーテ」の一部はフィギュアスケートの題目としても使われる(最近、マンガ「ブリザードアクセル」でも「ドン・キホーテ」を題材にした回がありました)。

「8月3日のことだ」

 元:「ダンウィッチの怪」H.P.ラヴクラフト/「ラヴクラフト全集 5」など
 作中では、8/3にウィルバー・ウェイトリイがミスカトニック大学の図書館に侵入し、番犬に食い殺される事件が起きている。
 これ以降のアーミティッジのセリフは「ダンウィッチの怪」の通り。

「ウェイトリイ!?」

 元:「ダンウィッチの怪」
 「ダンウィッチの怪」に登場するウェイトリイ兄弟のうちの片割れ。
 彼らは双子であるが、片方は半人半獣のウィルバー・ウェイトリイ、もう片方は「不可視で、どんどん巨大になっていく」ものであり、ウィルバーよりもさらに父に近い存在であった。
 なお、こっちの方の名前は作中に「出てこない」……育てていた者の日記でも「弟の方は」などとして、名前は一度も書かれていない。

引き延ばされた時間(ジャム・カレット)

 主にインドネシア人に対して使う言葉で、「ゴムのような時間」の意味。転じて、「時間にルーズな人」の意で、実際にインドでの言葉だそうな。「ジャム」が時間、「カレット」が「ゴム」とのこと。ググればいくつか例が出てきますので。

「ぴっかぴかに磨き上げろぉ!マリア様でもウンコしたくなるようになぁっ!」

 元:「フルメタル・ジャケット」(映画)
 ここ最近は特に、オタク系のメディアで散々ネタが使われてる「FMJ」に同様のセリフがあるとのことです。
 字幕の方では「マリア様」でなく「聖母マリア」になってるそうです(デモベでのこの変更は、次のネタにつなげる為でしょうね)。
 なお、次の次に出てくる「黙れ、蛆虫」もFMJのハートマン軍曹ネタ。

「エプロンが、曲がっていてよ?」

 元:「マリア様がみてる」(今野緒雪)
 説明するだけ野暮な気もするけど一応。「マリア様がみてる」の最初の事件というか出会いの場面は「タイが、曲がっていてよ」
 ちなみに一部界隈での通称は「10(11)Pチェック」とも言われ、この場面でハマるかどうかが問われる。

「蜂蜜酒は飲んでいる」

 元:「永劫の探究」オーガスト・ダーレス/「クトゥルー 2」
 「永劫の探究」で頻繁に出てくる、バイアクヘー(ビャーキー)に乗る時のお約束。
 正確には「黄金の蜂蜜酒」を飲み、その後に石笛を吹く事でバイアクヘーがやってくるのでそれに乗るのだが(黄金の蜂蜜酒を飲まないと宇宙空間の飛行に身体が耐えられない)。
 もっとも、これは非常時の時にだけ飲むべきであって、通常の時には飲まない方が良いようだが(感覚が鋭敏になりすぎて、聞かなくていいような「もの」まで聞いてしまったりする為)。
 余談ながら、「蜂蜜酒」は英語で「ミード(mead)」。これ以降に頻繁に出てくる「ミード〜」はここから来ている。

フーン機関

 元:「フーン(器官)」
 Earlさんに指摘されるまで気付かなかった(苦笑)
 「フーン」はバイアクヘー(ビャーキー)が持つ特殊な器官の名称。「クトゥルフ神話図説」では常磁性の器官で、飛行(移動)の為に使われているらしい、という事ぐらいしか判明していないらしい。つまり「仕組み」などは全く不明。
 バイアクヘーはこの器官を使用して移動する為、立派な足を持ってはいるがそれを移動の為に使ったりはしない。
 つまり「機関」と「器官」の読みが同じっつー……(苦笑)いやこっちではメカなんだけどさ。

「(略)遥かヒアデス星団の彼方から〜」

 ヒアデス星団はハスターの領域。
 一説では旧神と旧支配者の戦いの後に、ハスターはヒアデス星団に封印されたと言われる。(この説の場合、ヒアデス星団は別にハスターの住処という訳ではない、という可能性もあるが……)

「FBIの某課が〜」

 元:「THE X FILES.」(TVドラマ)
 FBIのX-ファイル課に勤務する二人を主人公に、様々な怪事件や未解決の事件を追っていくドラマ。

「何せFBIの某課が吃驚の怪事件が、(中略)素敵都市だ。」

 上のX-FILEと被ってしまうけど、別にした方が説明しやすいんで……(苦笑)
 クトゥルー神話関連作品においては、アーカムほど怪事件が多い街もそうはない。
 というか怪事件の起こる物件(家・建物・大学・その他)が多すぎる……(苦笑)

「(略)あの冷蔵庫の中身にもモザイクが必要だと思うのっ!」

 「斬魔大聖デモンベイン」の後に出た同じニトロプラスの「沙耶の唄」。
 「沙耶の唄」はグロな部分もある話の為、グロに弱い人でも楽しめるようにと、画面上のグロ部分にモザイクを掛けられる機能があるのだが――例外が存在し、それがこの「冷蔵庫の中身」(意味はお察し下さい、もしくは自分で遊んでください)なのだそうな。
 私は未プレイなのでわかりませんでした(つか、買ってあるんなら遊べよ)

「(略)そして地獄に墜ちろ」

 入れるかどうか迷ったけど……もの凄く微妙だし。
 マンガ関連で「地獄に墜ちろ」と言えば「ブラックエンジェルズ」(平松伸二)を連想するが、「ブラック〜」の場合「堕ちろ」だけでなく「おちろ」「落ちろ」「堕・血・髏おおおおお〜〜〜っ!!」などのバリエーションがある(苦笑)
 また「地獄に堕ちろ」という言葉自体は他の作品でもたまに見かける言葉なので、特定の元ネタとは言いにくいと思う。「ブラック〜」が特徴的なのは、この言葉を「決めセリフとして」使った事にあるという事なんだよね。

無形の落し子

 クトゥルー神話作品、というよりは主にTRPG版で言及される存在。
 例えば「クトゥルフ神話図説」では「(ツァトゥグァの)無形の落し子(Formless Spawn)」という存在が登場する。
 なお「落し子」とは言っても、実際に血縁関係があるとは限らない。例えば「クトゥルーの落し子」という存在もいるけど、これはあくまで「見かけがクトゥルーに似ている」から付けられた名と思った方がよく、実際にクトゥルーと親子であるのか否かは不明である。作品によってはこの「クトゥルー」は種族名と解釈した方がいいのかもしれない。この辺、曖昧さが残るだけにややこしい。

「堕胎(おと)された蛭子(ヒルコ)」

 現在一般的には「恵比寿(えびす)様(神)」の名の1つとして知られる(実際には違うけど、知らない人にはそう説明した方が手っ取り早いので……)。
 しかし元々は「日本書紀」にて語られる名で、イザナミノミコトとイザナギノミコトの神作り(産み)の一番最初の子(神)。だが奇形児(あるいは不具)であった為に、「産まなかった事」にしてしまい、その次に産んだ子(神)と共に「神作り」の際に作られた神の中には含まれない事になっている。
 この「蛭子」が後に「恵比寿様(神)」と同一視される(もしくは含まれる)ようになった経緯については諸説あるようです(そもそも日本各地で違ってきて当たり前だし……)。
 内容的には後者の蛭子の意味である「望まれない子」を使ってる訳ですね。
 一応、この項目は入れるかどうか迷ったんだけど……少なくともパロディやその類として使われてる訳ではないし、辞書やWWWで検索すればすぐ見つかる事だし。(という事で、「そのまんま」な物はあえて入れてない事もありますので悪しからず。後で出てくる「クトゥルー教団」とかはこの為入れてません。)

ド・マリニーの時計塔

 元:「ド・マリニーの時計」ブライアン・ラムレイ/「タイタス・クロウの事件簿」他
 元ネタの方では、室内用の掛け時計サイズなので念の為。このアイテムは後にブライアン・ラムレイの「タイタス・クロウ」シリーズで大いに活躍する事になる。
 また、デモンベインの世界での「時計塔の秘密」自体は「ザ・スニーカー」に掲載された短編「斬魔大聖デモンベイン ド・マリニーの時計」(古橋秀之/著)にも登場している。

「コーヒーでもがぶ飲みすることだな。ただしブラックで」

 元:「海賊の石」ブライアン・ラムレイ/「タイタス・クロウの事件簿」
 匠さんから指摘があったのでわかりましたが、「海賊の石」でこの通りのセリフがあります。ただし、少し異なっていて、引用すると

「コーヒーでもがぶ飲みすることだな」とたんにいい返された。「少なくともマグで三、四杯は飲むことを勧めるね。ただしブラックで!」

 これは二日酔いのド・マリニー(「ド・マリニーの時計」の元の所有者)にタイタス・クロウが言った言葉。

「書類、書類、書類!(略)私はサイン専用の機――」

 元:「サムライ・レンズマン」古橋秀之か?
 「サムライ・レンズマン」に登場する第二段階レンズマン、キムボール・キニスンが同様の状況(過度のデスクワーク)に陥り、ストレスの塊と化している場面があるとのこと。セリフも同様に自分の場所などを比喩で表現しているのと、「俺はサイン専用の機械か!?」があるとの事なので、これが一番近いのではないかと。
 追記:実物を確認。確かにこれが元ネタで正解のようで。ちなみに「俺はサイン専用の機械か!?」はセリフではなく、「思考」の描写でした。

「『貧相な技術(テクニック)が悲しいほどに効果を損なっている』とか?」

 元:「文学と超自然的恐怖」H.P.ラヴクラフト/「定本ラヴクラフト全集 7-I」
 ラヴクラフトによる「ドラキュラ」の批評のくだり。なお「定本〜」での訳は多少異なっている。

「だがそのとき、ロケットに跨った〜」

 元:「鉄腕アトム」手塚治虫
 最初の「鉄腕アトム」の最終回。太陽の黒点が大きくなっていき、爆発しかけている事がわかったがそこへロケットを撃ち込む方法がない。その時にアトムのとった行動。ただし「TVアニメ版」なので注意。
 ちなみにその後「鉄腕アトム」の新作が作られた時には、アトムは溶けかかっていたけど宇宙人に救出されたのも同様。こちらは新聞に掲載された「アトム今昔物語」の開幕だそうで(私は単行本で読んだからその辺りの事情はよくわからないなぁ……(汗))。
 なお、この「アトム今昔物語」は今では講談社漫画文庫「鉄腕アトム」の11/12巻に収録。ただし旧版も含め、単行本化の時点で若干の変更(追加)がされている(手塚治虫による経緯の説明が追加されている)。新聞掲載の時のタイトルは「鉄腕アトム」とのこと。
 追記:なお、このセリフの中の「ジェーン」は2chでのデモンベインスレによれは「ラヂオの時間」では?とのこと。PS2版でのロケット(ミサイル)つながりからの連想?

「〜太陽に特攻したジェーンが地球を救う様を僕たちは見送ったが眩しくて逃げた」

 元:「鳥の詩」(Keyのゲーム「AIR」の主題歌)
 上のセリフの続き(正確には途中から)ですが、分けた方が説明しやすいので分けてます。
 「AIR」で流れる「鳥の詩」の出だしに、
 「消える飛行機雲 僕たちは見送った
 眩しくて逃げた いつだって弱くて」
 という歌詞が出てきます。つまりここはいくつかのネタの合わせ技って事で……(今回、なんか合わせ技が多いなぁ)

「血は灼け、爆ぜる(ブラスト・ブラッド・ウォークライ)」

 古橋秀之の「ブラックロッド」シリーズ(2作目は「ブラッドジャケット」、3作目は「ブライトライツ・ホーリーランド」)で出てくる呪文……だったと思うが。どこで出てたのか忘れた(汗)

「それは私が翻訳した書だ!」

 「セラエノ断章」は、元はセラエノの大図書館で見つけた石版を翻訳し、写本としたもの。
 一応クトゥルー神話の世界ではシュリュズベリィ博士自身の物の他に、シュリュズベリィの依頼で作られたさらなる写本(複写)の計2冊が存在する。後者は当然ながらミスカトニック大学行きとなった(これはシュリュズベリィ博士に何かが起きた時の為の救済処置。つまりあまり表に出してはならない知識だが、しかし全く手に入らないのもまた危険な為)。
 デモベの場合、糞餓鬼の方はどこから入手したのか(どうやって入手したのか)が不明だなぁ、うーん(「機神飛翔」で説明されるかと思ったんだが……)
 少なくとも、前後のやり取りを見るに「同一の書」が2冊ある事に驚愕してる訳だし。つまりこっちでは前述の「2冊」とは意味が異なる。

機械語版

 元:「斬魔大聖デモンベイン 機神胎動」古橋秀之
 「機神胎動」では、「ネクロノミコン」を「読む」「翻訳する」事で翻訳者に危険が及ばないようにする為に、翻訳作業をコンピュータにやらせるというアイデアが登場している。
 ただし当時のコンピュータは黎明期の物――つまり昔のSFの定番「ロール紙にパンチ穴のコード」なヤツだったりする。「機神胎動」では「(頁は)パンチカード」という事になっている。

「(略)この『セラエノ断章』魔翼(バイアクヘー)形態を(略)」

 「バイアクヘー(Byakhee)」はビャーキーとも。
 ハスターに仕える種族で、ある呪文を唱え特殊な石笛を吹くと直ちに現れ、目的の地までほぼ一瞬のうちに連れて行ってくれる。
 「永劫の探究」ではシュリュズベリィ博士たちをセラエノなどに運んだりと協力している。協力しているのはシュリュズベリィ博士たちが戦っているのがクトゥルーの配下だから(ハスターとクトゥルーは対立している為、その配下も当然対立している訳)。逆に言うと、別にクトゥルーと対立もしてない人が呼んだ場合、助けてくれるかどうかはその時の運次第かもしれない。
 また、バイアクヘーを呼ぶ前に黄金の蜂蜜酒を飲まないと、多分到着する前に凍死する事になると思います(苦笑)
 余談ながら、バイアクヘー召喚の呪文にはバイアクヘーの名はなく、ハスターの名があるだけなので、よく「ハスター(召喚)の呪文」と勘違いされる。あれは多分正しくは「ハスターへの請願」、つまり「ハスターさまお助けください、ハスターさまのお力をお貸しください」みたいな感じなんだろうか。
 ちなみに「機神飛翔」ではしばらく後になると「魔翼機バイアクヘー」「魔翼機(バイアクヘー)」という描写も出てくるのだが……機種名なのか?それとも形態名?どっちなんだか。

「それはおよそ一切の親族に、
聞いたことも見たこともない
奇怪な妹であった」

 元:「シグルイ」(マンガ)山口貴由:画 南條範夫:原作
 「シグルイ」の「第一幕 駿河城御前試合」にて、盲目の剣士伊良子の構え(無明逆流れ)についての描写は

それはおよそ一切の流派に
聞いたことも見たこともない
奇怪な構えであった

 どういう構えなのかは書くよりも見た方が早いので割愛(というか散々ネタになってるマンガだし……特に「フィギュアを使った再現」(「インターネット殺人事件 : 人形で見るシグルイ」中のコンテンツ)辺りが参考になるかと。)
 なお、デモベでのこのやり取りの最後の「兄君(あにくん)……」も、「シグルイ」ネタかと思われる。こちらは、やはり「第一幕」にて登場するセリフで、大納言忠長に「御前試合は真剣でなく木剣で行うよう」家臣は進言するが、その際に命を賭けたにも関わらず忠長が興味を持ったのは「話」ではなく「臓物」であった。そして「ある表情」を見せ、それを見てとった家臣は「暗君(あんくん)……」と言い残し事切れる場面が出てくる。
 ちなみに「兄君(あにくん)」という「呼び方」としてのネタなら、「シスタープリンセス」にも登場している。12人の妹がいるので、それぞれの「兄」への呼びかけのバリエーションが凄い事になっている(苦笑)

「受けてみるか、大弾(おおだま)!」

 元:「覚悟のススメ」(マンガ)山口貴由
 私は現物を確認出来てないのですが、「覚悟のススメ」6巻に、ボルトとの戦いで「零式鉄球 対超鋼炸裂形態」で四つ同時に融合させ、ボルトに放つ前に「受けてみるか!?大玉」と言う場面があるとのことです。「大玉」が「大弾」になってる違いはあるけど基本的に同じですね。
 また音声ネタでもあり、こちらはクトゥグアを撃つ時の音声とのこと。

ウィンフィールド関連

 作中では全部バラバラに出てるのですが、とりあえずここでまとめて書いておきます。

 また、「斬魔大聖」などでは「トッカータ(曲名)」「フォルテッシモ(「とても強く」の意)」「全休符(音符の一種で、休符の基本)」なども出てきてます(面倒なので入れてなかった)。いずれも音楽関連なので、前述の「音楽用語辞典」などを参照すればすぐわかるかと。

 

「こんなこともあろうかと」

 元:「宇宙戦艦ヤマト」
 もう散々あちこちで使われてるネタなので説明不要かと(苦笑)一応、ヤマトに始まりタイムボカンを経て……ってトコですか。
 ただし、実際に真田技師長が言ったのは「ヤマト2」での1回だけ、だそうだが。 →[参考
 最近では「ぱにぽにだっしゅ!」にも出ているなぁ(苦笑)

「(略)ショットガンとかコルトパイソンとかバズーカーとかチェーンソーとかプロパンガスとか(略)」

 ショットガンとコルトパイソンは「バイオハザード」でお馴染みの武器……だったと思う(最新作の4は遊んでないからわからん(汗))。4だとバズーカーは出てるのかな?1〜3だと、バズーカーでなくロケットランチャーだったと思ったが。
 プロパンガスも「バイオハザード」から、だろうなぁ。2からは街が舞台になったので、所々にプロパンガスの容器などの爆発させる事が出来る物が置いてある(基本的に地上での話。現実でもそうだし)のだが、これを攻撃するとき、タイミングをうまくやるとゾンビや敵を一掃出来る。余談だが、ゲームにおいてのこの手の仕掛けは、現在では「メタルギアソリッド」シリーズなどにも出てくる。
 チェーンソーはゲームというよりは、映画「死霊のはらわた」を連想するのですが(苦笑)特に2以降の方。え?ゲームの方だと何だって?
 ……ゲームだと、どうしても「魔界塔士サガ」の印象が強すぎるんだよなぁ(汗)ラスボスの「かみさま」さえも一撃で倒す武器。
 追記:「ファントム」ネタがないとお嘆きの方は、ここの「コルトパイソン」がファントムネタだと脳内補完してください……ダメ?(苦笑)というか一発ネタだな(しかも不発前提の)。

(『道化師』の寸劇より)
道化師:「女の子は何で出来てるの?」及び砂糖/胡椒を振りかける場面、
紅の少女:「素敵なもののなにもかも」
紅の少女:「そういうもので出来てるのぉ。」

 元:「パワーパフガールズ」(アニメ)
 このアニメでのOP前のアバンタイトル時の場面。これに登場する3人の女の子の材料が「砂糖、スパイス、素敵なものをいっぱい混ぜて」なんだそうな。あとこの材料はマザーグーズが由来とのこと(まぁ、この場面の場合はアナザーブラッドの材料なので、パワパフの方が説明としては適切でしょう)。
 もちろんアニメでは、邪魔が入って「余計な物(ケミカルXという薬)」が混じってしまう為にトンデモナイ能力の女の子の出来上がりという話になるのだそーで(苦笑)

 追記:さて、さらなる元ネタである「マザーグース」について触れないのはやっぱまずいだろうと(指摘もありましたし)いう事で、少し調べた事を。  「マザーグース」においては「男の子は何で出来てるの?(What are little boys made of?)」という歌で、前半が男の子、後半が女の子の材料を歌っています。デモベの場合、このうち後半を扱っている訳ですね。
 また、竜胆葵さんからの情報ですが、クトゥルー神話とこの歌が絡んだネタとしては、RPGマガジンに連載されていた「召喚の蛮名 学園奇覯譚」(槻城ゆう子/単行本はエンターブレイン)で
 「what are little boys made of, made of?(男の子って何で出来てるの?)
 (中略)
 all things nice.(素敵なものすべて)
 さて、この娘の魂はどこに在るのかな?」(この引用のテキストは情報提供者より。中略はこちらの判断です、念の為)
という場面があるとの事です。ちなみにこちらは、「解体してる場面」での歌。こちらでは歌のほぼ全部が出ています。(マザーグースの場合、男の子と女の子どちらも最後に「そんなもので出来てるのさ」が付く)

機械仕掛けの人間(チクタクマン)

 クトゥルー神話的には、ナイアルラトホテップの化身の1つ「人工知能」「人の姿をした機械」である「チクタクマン(TICK TOCK MAN)」。これはTRPG版で主に語られる姿のようです(一応、原作の小説は「アイ・ドリーム・オブ・ワイヤーズ」)。
 これについては「湖の隣人の小屋」の中の「アイ・ドリーム・オブ・ワイヤーズ」(小説)及び「TICK TOCK MAN - GOATSWOOD」(チクタクマンの解説)を参照のこと。また、この事からもわかると思いますが「ワイヤーの夢」などもこの辺が元ネタになります。

ズアウィア、流血祈祷書

 元:「斬魔大聖デモンベイン 機神胎動」古橋秀之
 「機神胎動」に登場した邪神及び魔道書。詳細は「機神胎動」を読めばわかるので略。ちなみにこの邪神にはオチもついてきます。
 なお「機神胎動」では「流血祈祷書」の「祷」は本当は旧字だが、普通には出せないのでここでは一般的な字にしています。悪しからず。ゲームの方も一般的な字の方になってるし。
 追記:「ズアウィア」についての情報をRGM-79Qさんより頂きました。
 まずクロウリーが「リベル・レギス」、つまり「法の書」(「リベル〜」は原書のラテン語表記(題))を書く事になったきっかけは、妻に憑依した聖守護天使アイワス(アイワズ、エイワスとも)から授かったメッセージをまとめた事による……と言われています(というか本人がそう書いている)。
 そしてこのアイワスのスペルが「Aiwass」。これをひっくり返すと「Ssawia」となり、さらに先頭のSをZに変更(海外でも「SS」で始まる名や語句はあまりない。略称は別)すると、「機神胎動」にも出ているスペルの「Zsawia」になる――という事で、こういうつながりがあったようです。(ちなみに正確には、「機神胎動」で確認出来るスペルは「Zs-awia」ですが、あまり気にしなくて良いかと)
 つまりコレもクロウリー関係という事か……(本当、マスターテリオン関係はクロウリー絡みのネタが多いなぁ)
 余談。「斬魔大聖」「機神咆吼」の時に「リベル・レギス」=「法の書」の事を書いてないのは、当時情報自体は知ってたけど現物を見てなかった為。いやそれだけの事なんですが。

「(略)はーしーれーメロスのようにーぃぃっ(略)」

 元:「走れメロス」太宰治
 今では国語や道徳の時間の定番になっている感のある短編小説。
 内容はかなり有名だし、「読んでない」という人はまずいないと思うのでパス。数多くのパロディに使われているネタでもあるし。
 現在は著作権が切れている為、青空文庫にてフリーで公開されている。
 ついでに、この前後のセリフは「トップをねらえ!2」に出てくるセリフだそうで。私は見てないから知らないけど(汗)竹馬の友を見捨てるんかいお前(苦笑)
 追記Earlさんによれば

 この台詞に限れば前半はNitro+の『天使の二挺拳銃』の主題歌ですね。後半は『蒼き流星SPTレイズナー』の主題歌かと。
でもって、「愛を止めないで 走り続けるロボーっ」がトップをねらえの主題歌かな?<見てないのでなんとも

 だそうで。わかんねーよそんなのっ!!(苦笑)
 追記:頂いた情報によれば、

この前後のセリフは、『蒼き流星SPTレイズナー』の主題歌「メロスのように」も混ざっています。セリフが入るあたりとか。
「愛を止めないで走り続けるロボ」は確かトップの主題歌。

 とのこと。

キングストン弁

 これまたEarlさんからの指摘。

本来は船内へ海水を導入するための吸入口の弁のこと。
……なんだけど、自沈用の弁であるという誤解をされていることが多いようです。ここのウェストの戯言もそういう意味で使ってますね。
<「バルチック艦隊の潰滅」に出て来る描写で”キングストン弁を開くことで船を沈めることが出来る”と誤解されたとか何とか。
(追記 2006.5.29)
訂正〜。
『かくしてキングストン弁を〜飲み込んだ』までの一連の言い回し。たぶん、トップをねらえ内の台詞かなにかですね。縮退炉を暴走させてブラックホール爆弾にする作戦があるそうです。
更には庵野監督作品には頻繁に自沈用の装置を持つ戦艦が出るそうで(笑)

 うーん、わざとそう言わせてる……んだと思っておこう。誤用の方がウェストらしいし(苦笑)
 ちなみにこの弁の説明については、「はてな(キーワード)」の記事が参考になるかと。何故海水を取り入れる必要があるかがわかります。(というか本来の用途はもちろん自沈用「ではない」)
 なお、これに続くセリフの中の「ボイド効果」はwikipediaの記事の原子炉の部分を参照の事。つーか、普通知らねぇよこんなの(苦笑)
 アニメ「トップをねらえ!」での言い回しだったのか……?(苦笑)1と2のどっちなんだろう。

(通夜のような沈痛な面持ち)

 ひょっとして……シグルイネタか?(わかりにくいトコで使うなぁ(苦笑))
 「シグルイ」第一回の「第一景 駿河城御前試合」では、真剣による御前試合(これ自体が御法度であり、反逆行為と見なされお家取り潰しになっても文句を言えない行いであった)が始まる前の、大納言忠長以外の家来たちの表情は「通夜のような沈痛な面持ちであった」……だったかな。単行本持ってないので確認出来ませんが(「シグルイ」だけは家に置きたくないんですよ(汗))。
 追記:確認してみたところ、「シグルイ」のこの場面の描写は「試合場へ向かう重臣たちの表情は弔辞のそれである」なので違うようです。(同じだったら面白かったんだが……(マテ)まぁ、「シグルイ」ではないって事で。)

「(略)蒼穹のスーパー無敵ロボ28號DESTINY〜その力見せつけろガグ!〜」

 パーツとしては、ロボットアニメの「蒼穹のファスナー」と「機動戦士ガンダムSEED DISTINY」だろうなぁ。
 「ガグ」はクトゥルー神話世界にそういう名のクリーチャーがいる。ただしドリームランドに生息するので、普通の人が目にする事はまずない。(……って、別のロボットアニメの方に「ガグ」がいたらどうしよう……)

「劇的ビフォーアフターバーナー・オーギュメンター!」

 元:「大改造!!劇的ビフォーアフター」(TV番組)と「アフターバーナー」(ジェット機の装置の名称及び同名のゲーム)と「オーギュメンター」(これも同様)……な、長い。
 とりあえず、航空機用語としての「アフターバーナー」及び「オーギュメンター」についてはwikipediaの記事を見てもらうとして(専門外だし)、ゲームの方の「アフターバーナー」を。
 セガの「体感シリーズ」第四弾として登場した、F-14トムキャットを操作してドッグファイトを楽しむSTG。ただし、一般的に知られるのは正確には「アフターバーナーII」の方である(無印は出回りがほとんどない。というか実際、無印の方は「未完成」とのこと。)
 「ビフォーアフター」は正しくは「大改造!!劇的ビフォーアフター」と言い、リフォームをテーマにした番組。ただし最近の事情変化(ぶっちゃけて言えば「アスベスト」)の問題もあり、番組をこれまでのペースで作るのが困難になった為、シリーズ番組としての放送は終了。
 追記:しかし何故ビフォーアフター?と思ったら、2chの「【飛翔】デモンベイン ネタバレ妄想考察U【咆哮】」スレ(くどいようですが2chの性質上、リンクの保証はしません)の308の書き込みで判明。
 何って、「中の人」つながりでもあった訳です(この少し前に「リフォームの匠」というセリフがある。そして、ウェストの中の人は山崎たくみ……)。

「ハッピーバースデー!デモンベイン!」

 元:「デビルマン」(実写映画)
 「ハッピーバースデーデビルマン」以上。
 「実写」「デビルマン」でググればその「恐ろしさ」がわかると思いますので。(これもパロディにするかよ……(悶絶))

「覚えとけ。悪い夢だぞ、ペド」(凶器:タオルと石鹸)

 元:「フルメタルジャケット」スタンリー・キューブリック(映画)
 なんかやけに数が多い気がする「フルメタルジャケット(FMJ)」ネタ。
 デブな新兵のドジ連発にハートマン軍曹ブチ切れ、制裁を小隊全員が対象の連帯責任制に移行→当然デブは小隊から恨まれる→デブが夜襲を受ける場面に「覚えとけ。悪い夢だぞ、デブ」というセリフが出るとのこと。また、その時の凶器は「石鹸をタオルでくるんだ物」。
 しかしFMJネタってあちこちによく出るなぁ……(汗)デモベに限らず。

「クロノス、ノルニル、マイスター・ホラ」(「時間」のルビ)

 いずれも「時間」のルビになっている事からわかるように、「時間」に関わる存在。
 クロノス…ギリシア神話における時間の神。対になる神にカイロスが存在する。ギリシア神話にはもう一人「クロノス」がいるが、それぞれ「Chronos」「CronusあるいはKronos」とスペルは異なる。余談だがアニメでは「マシンロボ クロノスの逆襲」ってのもあったなぁ。見てないけど。
 ノルニル…「ノルン」とも。北欧神話における「運命の三人の女神」。上からウルド、ベルダンディー、スクルド……そう、「ああっ女神さまっ」の女神さまの元ネタでもある。
 マイスター・ホラ…ミヒャエル・エンデの「モモ」に登場する、「時の管理人」。世界全ての時間を動かしているお方。これだけ神話ネタじゃないんだよね。

「……卿(けい)」

 ロード・ダンセイニの日本語での表記には、「ダンセイニ卿」もある(というか「ロード」つまりLordなので「卿」)。これは「敬称」ですね。なお、ダンセイニの爵位は「バロン・ダンセイニ」(ダンセイニ男爵)。まぁこの辺は他に書いた記事を参照してください(マテ)

「外はこんがり。中身はジューシー。そんな我輩に感動した釈迦は〜」

 昔話の1つ、「月にうさぎがいる理由」のお話。
 細かい変化が多いのでいくつかの種類があるらしいが、概ね「動けなくなっていた旅人を見かけた3匹前後の動物(忘れたけど熊とか猿とかだっけ?)は、旅人を助ける事にした。他の2匹は自分の能力を活かして食べ物を持ってきた。しかしウサギは何も出来ないので、旅人に『火を起こしてください』と言い、火が上がると、『これから私の身を焼きますから、それを食べてください』と自ら火の中に飛び込んだ。それを見た旅人は実はお釈迦様で、感動してウサギを月に連れて行った。それ以来、ウサギは月で餅つきをしている」という話。って知らない人いないと思うけど。

「最適の攻撃位置(マキシマム・キルゾーン)から最多の敵目標(マキシマム・ナンバー)に対する最大威力の攻撃(マキシマム・ダメージ)。
未来予測に近い計算能力が可能にする銃舞(ガンプ)。」

 元:「リベリオン」(映画)
 この前後の描写も含めて、「リベリオン」で出てくる「ガン=カタ(GUN=KATA)」の理念及び動作。計算により弾き出された最適な攻撃位置、攻撃角度などにより複数の敵に対しても最大のダメージを与えられ、かつ当方には最小限のダメージ(基本的には「無傷」を目標とする)に抑える事が可能となる、一種の武術(みたいなもの)。
 なお「映画」を真に受ける人はいないと思いますが、あくまでハッタリなので念の為。でも二丁拳銃最高。

Ver.Ka

 ガンダムやプラモを知らないとわからないネタかも。いやオタクでもガンダムやプラモに手を出してるとは限らないしね。
 「ガンダム」シリーズのプラモの中には「マスターグレード」シリーズなどがあるのだが、このシリーズでは過去のデザイン(大河原デザイン)を元にカトキハジメがリファインしている。そして時々、「カトキデザイン」を前面に押し出した物を特に「Ver.Ka」として出す事もある(最近ではプラモだけでなく、M.I.Aなどのフィギュア的なガンダムシリーズにも出している)。
 なおこのVer.Ka版は非常に好みが分かれるデザインも結構多いので(基本的な要素は同一だが、デザインをかなり変更しているのと、カラーリングが大幅に変更されている物も多い)、賛否両論ではある。
 ……という訳で、この前後も含めて「カトキ」に引っかけたギャグ、だったりする。知らない人にはわかりにくいよな(苦笑)知っててもわかりにくいのがまだ1つあるけど……(苦笑)(ヒント:「メッセージを消してみましょう」……え?わからない?ほら、メカの立ちポーズのとか、デザインとか……(苦笑))

「了解!(略)弾幕フィーバーロボ〜っ!」

 一昔、「弾銃FEVERON(だんがんフィーバロン)」というSTGがあったのは……関係ないのかなぁ……?(汗)語感は似てるんだけどねぇ。
 追記:木曜洋画劇場の「ノックオフ」予告編、とのこと。「おせっかい」さんにより寄せられた情報では、

この予告編は毎度壊れた台詞回しをしますが、ノックオフの回に「ヴァンダムが香港で筋肉フィーバー!WOW!」と言っています。
ウェストのほうもWOW!と言っていたのであっているかと。

 …………わかるかそんなんorz

 追記:Earlさん情報で、〜木曜洋画劇場のCM〜にて件のCMを見る事が出来ます。

13冊の魔道書(金枝篇)

 「金枝篇」は最初(1890年度版)は上下巻だったが、その後も増補を重ねていき、最終的には増補編も含めると全13冊になっていった。ただ、ここまでくるとさすがに「全部揃えるのは大変だし、読みにくい」という事で作者の意向もあり簡約版も出ている。
 国内でも翻訳はいくつか出ているが、それぞれ異なる版からの翻訳なのである程度調べてから買った方がいいかと。例えば岩波書店版は簡約版の翻訳。恐らく一番難易度が高いのは国書刊行会版だろう(価格的にも、量的にも……基本的に図書館向けだろうなぁ)

Quod Erat Demonstrandum(「――滅ぼしてやる!」のルビ)

 ミステリでお馴染みの言葉――「証明完了」「証明は為された」、すなわち「Q.E.D.(もしくはQED)」。
 元は数学の言葉(ラテン語)で、ミステリではエラリィ・クイーンで有名。
 マンガだとそのまんまな「QED」シリーズもありますね。あと……パタリロも(ミステリ仕立ての回で「QED」を出す事がある)。
 何故この場面でこの言葉なのかは言うまでもないよね?

「(略)この精神的ブラクラ野郎!」

 「ブラクラ」とは、ブラウザクラッシャーの略。IEやNetscapeなどのブラウザーに異常動作を起こさせる事を目的とした「仕掛け」(基本的には悪意ある物が多い)。
 それに対し、「精神的ブラクラ」はブラウザなどへの悪意はあまりない(全くない訳ではないが)ものの、精神的被害を与える事を目的とした「行為」を言う。
 主に「2ch」などのような多人数が集まる場所に「グロ画像」「死体画像」「恐怖画像」「蓮画像」(それぞれの意味はお察し下さい)のように精神的被害を与える事を目的とした画像へのURL(リンク)を置く、など。画像だけでなく「動画」の場合もあるけど。いずれにせよ基本的に「見ない方が幸せ」なヤツって事ですな。
 まぁ、「彼」の場合、確かに存在自体が精神的ブラクラみたいなモンだしなぁ……(リビングデッドだし)

戦闘準備完了(ミード・セット)――勝負(デュエル)!

 「遊☆戯☆王」はあまり見てなかったので覚えてないけど、中盤辺りからデッキ・ホルダーを腕に着けて「カード・セット」、「勝負(デュエル)!」になってたような。ここでの「カード」を「ミード」に置き換えた物では?とのこと。
 しかしいつのまにかカードゲーム「だけ」のマンガになっちゃったよなぁ……(汗)ちなみに有名な「マジック・ザ・ギャザリング」は「遊戯王」のパクリのゲームだ、って言う子供がいたというのはそれなりに知られてる……のかな?(苦笑)作者はこれに対し「マジック」を参考にしてるんですけど、と答えてたような記憶が(巻末コメントだったかな)。

闇の聖母(Our Lady of Darkness)

 元:「闇の聖母」フリッツ・ライバー/同名の単行本
 フリッツ・ライバーの傑作。ちなみに怪奇風味は入ってるけど、厳密にはクトゥルー神話「そのもの」ではない……と思うのだが、C・A・スミスなどに関連する話が含まれている為、ある意味ではクトゥルー神話「らしい」のかもしれない。また、この作品では「書」が怪異(及びそれに関連するもの)として登場するのだが……どういう怪異が起こるのかは読んでのお楽しみという事で。
 単行本として邦訳は出ていたのだが、現在は入手困難なのが惜しい。ちなみに原題もルビの通り。

「子は母を殺せ。(アルカス/オレステス/ヒノカグツチ)」

 いずれも「子による母殺し」の名。一部少し違うのもあるけど(後述)。
 アルカス…ギリシア神話、大熊座と小熊座。嫉妬深い女神ヘラの策略により、子が親とは知らずに熊(これが母親の変化させられた姿)を殺そうとする話。ただし実際には「未遂」に終わってるようだが、これは「現在に伝わってる話」なので元々は違う可能性もある(というかこの手の「お話」は普通、どこかで変化しているものと思った方がいい)。
 オレステス…古代ギリシアでの劇「オレステイア」に登場する、母殺しの子。妻による父殺しの敵討ちの為ではあるが、同時に母親殺しでもある。つまり、正義ではあるが同時に悪行でもあるという矛盾を抱えた話。(これを元にした「オレステス・コンプレックス」なる言葉もあるようで……)
 ヒノカグツチ…日本神話において、イザナミノミコトとイザナギノミコトの代の話。神を産んでいる時に、ヒノカグツチを産んだ時、それは「火の神」であった為イザナミは火傷を負い死んでしまい、怒ったイザナギにヒノカグツチは殺されてしまう。

「母は子を殺せ。(メディア/アルタイア/グレートヒェン)」

 こちらは説明する必要はないかな。もちろん上の対比。
 メディア…えーと、「Fate/hollow ataraxia」でのキャスターの話を参照――ってダメですか?(コラ)マジメに書くと、ギリシア神話に登場する王女メディア。ただし恋に落ちた時にとる行動が「手段を選ばない」とされる為、悪女だとか魔女だとかそういう評判の方が強い。
 アルタイア…ギリシア神話に登場。息子と自分の兄弟たちが猪を巡って争い、殺してしまった事を怒り、息子の弱点となる「薪」を燃やしてしまう。(詳しく知りたい場合は「カリュドンの猪 アルタイア」でググってみてください)
 グレートヒェン…ゲーテの「ファウスト」に登場する女性で、実際にはマルガレーテの愛称。ファウストと恋をし、子を産むがその後に気が狂い子を殺してしまう。

……おれはまだ母親の胎内にいるのだ。
こんなおそろしい「胎児の夢」をみてもがき苦しんでいるのだ……(後略)

 元:「ドグラ・マグラ」夢野久作(小説)
 「ドグラ・マグラ」における最後の場面での主人公の思考の描写。
 ついでに、「ドグラ・マグラ」自体は前作(「斬魔大聖」、「機神咆吼」)でも一部引用がありますが、とりあえずこちらで説明すると、「胎児よ(略)母親の心がわかって おそろしいのか」は「ドグラ・マグラ」の冒頭に出てくる巻頭歌。また、作中に出てくる書籍「ドグラ・マグラ」の巻頭歌でもある(説明しにくいけど、二重構造ではないので念の為)。
 「ドグラ・マグラ」自体はかなり長い上に読みにくい特殊な構造なので、全部読むのは結構大変だと思います(汗)

「惨劇を紡げ!『二闘流』!」

 元:「ひぐらしのなく頃に」のコピー?
 「ひぐらしのなく頃に」では?との指摘がありましたので……確かに無印「惨劇に挑め。」を筆頭に、「惨劇を暴け。」「惨劇を踊れ。」「惨劇を嗤え。」と「惨劇を○○。」ではある。
 ただ、アナザーブラッドは元々から「歌え」「紡ぐ」と言ってるだけに、どっちと取ればいいのか微妙なトコか。
 追加:「ひぐらし」ネタ自体は、発売前の特設サイトでの、カウントダウンボイスとして出てるとのこと。詳細は六日前分より

3Dドラマチックアクションゲーム「機神飛翔デモンベイン」。
或いは、「魔導探偵 大十字九郎の事件簿 アーカムシティ連続復活事件」。
こいつは、Nitro+からプレイヤー諸君に対する挑戦状だ。
怪異に挑め!
正解率! ……だいたい1%くらい。

 ……とこういう内容で出てる為、ネタが被るのでこちら(本編の方)のは違うのでは?とのこと。いずれにせよ判断が微妙だなぁ……(汗)どっちとも取れるしねぇ。

「――刺され、腫れた踵(オイディプス)の痛み。」

 ギリシア神話での、男を父と知らずに殺し、母と交わったオイディプスの話。
 何故「刺され、腫れた踵」なのかはwikipediaの記事を参照のこと。

ファム・アンファン、ファム・ファタル

 前者はフランス語の「femme enfent」。そのまま「可愛い娘」。
 後者はフランス語の「femme fatale」、意味は「運命の女」。ただし基本的には「(男の)破滅の原因」などの、つまり「悪女」の意が強い。

暗黒の夜明け団(ダークネス・ドーン)

 元:「斬魔大聖デモンベイン 機神胎動」古橋秀之
 「機神胎動」では「D∴D∴(ダークネス・ドーン)」として書かれる魔術結社。なお、「機神胎動」のP.102のみ「闇色の夜明け団」という表記も出てくる。
 アイオーンを駆るアズラッドの宿敵にして怨敵。

八月党

 クトゥルー神話やオカルト方面でお馴染みの秘密結社などの名が出てくる中、これだけはシナリオ担当の鋼屋ジンのギャグだと思うけど……(苦笑)詳細は鋼屋ジンの「2003年9月雑記。」の9/21を参照のこと。(本当はもう1つ、八月党の記述もあるけどこっちは「ネタ」として出てるだけなので割愛)
 何がギャグなのかは「永劫の探究」の著者がオーガスト・ダーレス、とだけ書けば充分だろう。

白銀黄昏団(S∴T∴)

 元:銀の黄昏錬金術会(S∴T∴)(主にTRPG版)
 元になる「銀の黄昏錬金術会」を捩った物だと思われる。
 これは主にTRPG版での設定で、旧支配者や「外なる神」を信奉し、一説によれは1925年のクトゥルーの浮上(「アラート号事件」及びその前後)にも関わったとされる(ただし、ルルイエの沈下の際に大半が巻き込まれてしまい、事実上の壊滅を見たとも言う)。
 ちなみに略称の元は「Silver Twilight」(団体のフルネームではないので念の為。以下同様)

黄昏天使団(T∴A∴)

 元:「黄昏の天使」(TRPGのサプリメント)
 昔、TRPG版「クトゥルフの呼び声」が出ていた時に出版されていた、「日本オリジナルのサプリメント」。日本を舞台にしたキャンペーンシナリオ。
 略称の元は「Twilight Angel」

獣の結社

 元:野獣の結社(主にTRPG版)
 これも同様に捩ったものか。こちらはナイナルラトホテップを信奉する。

異端者(イノヴェルチ)

 元:「吸血殲鬼ヴェドゴニア」(ゲーム)
 何かと思ったら、「ヴェドゴニア」にて登場する組織だそーで。
 って、確かに秘密結社らしいけどさ……(苦笑)

星の智慧(スターリー・ウィズダム)

 これはクトゥルー神話関連作品でお馴染みの教団「星の智慧派」。ナイアルラトホテップを崇拝する教団である。
 一度は消え去ったが、後にナイ神父が復活させている。
 この教団が何故重要視されるかというと、ナイアルラトホテップ自身が直接「黒い男」などとして登場、指揮する事もある教団だから(「ナイ神父」ももちろんナイアルラトホテップである。お約束の「バレバレの名前」「黒人(もしくは「黒い男」)」が使われている訳ですね)。
 余談。「黒の断章」にもこの名を冠する教団が登場し、指揮するのはもちろんマクシミリアン神父(=ナイ神父と同じ役)である。

「運命(フェイト)という薪に、偶然(チャンス)という名の火種を!」

 元:「ペガーナの神々」ロード・ダンセイニ/「時と神々の物語」(河出文庫)及び「ペガーナの神々」(ハヤカワ文庫FT)
 「運命」と「偶然」、「フェイト」と「チャンス」のセットとくれば連想するのはやはり「ペガーナの神々」だろう。
 現在は河出文庫「時と神々の物語」にてペガーナ神話が全訳されているのでそちらをお薦めする。

 追記:なお、「薪」「火種」に関しては、広江礼威の「ファントム・バレット」(Phantom BULLET)にて這い寄る混沌について「あの男は必然の束に火をくべる時、必ず小道具を使うのだ」と述べる場面があるとのこと。確かに似てる……かも。ただ、この作品、現時点でまとまった物は「サンデーGX」の付録として出た小冊子「のみ」なので実物を確認するのがかなり困難(一応友人が持っているが見に行く都合が……)なのでとりあえず情報という事で。(一応、このセリフ自体は存在を確認してもらいましたが……)

 追記:現在は広江礼威の画集『広江礼威アートワークス「Barrage」』に「Phantom BULLET」が収録されています。

「旅立つがよい。今一度ふたたび、千なる異形の我に出遭えるよう、宇宙に祈るが良い」

 元:「未知なるカダスを夢に求めて」H・P・ラヴクラフト/「ラヴクラフト全集 6」他
 元ネタの方では、逆の意味の事(つまりこちらでは「(二度と)出会う事がないよう祈るがよい」)をナイアルラトホテップがランドルフ・カーターに告げている。

「――我こそは這い寄る混沌、ナイアルラトホテップなれば」

 で、上の言葉「旅立つがよい。〜」の続き(締め)がこの言葉。これによってナイアルラトホテップに「這い寄る混沌」の名が定着する事となる。また「千の姿(貌)」を持つ邪神、という事も。

「原初(ヘパイストス)の炎」

 元:ギリシア神話
 ヘパイストスはギリシア神話における「炎と鍛冶の神」。
 デモベの文脈的には、「火で金属を加工する方法」の事。

計算機(ディファレンス・エンジン)

 1882年にバベッジが作成した計算機、「ディファレンス・エンジン(階差機関とも。英語ではDifferens Engine)」。
 ついでに、この開発に関わった人に、「人類最初のプログラマー」(しかも女性)のエイダ女史がいる。そう、「あの人」の元ネタです。

ネクロノミコン血液言語版 魔導書残酷地獄絵巻

 直接的な元ネタというわけではないが、この内容は「ドグラ・マグラ」の作中に出てくる「キチガイ地獄外道祭文」をもじったものではないか、という指摘がありました。
 ただ、内容自体はむしろ同じ夢野久作の短編「悪魔祈祷書」の中に登場する「外道祈祷書」の方がむしろ近いのではないかと。こちらは外見は聖書を装いながらも、中身は最初だけ聖書の引き写しで、後は全て「世の中の悪徳を全て描写した」ものであるという代物。
 ただし「外道祈祷書」自体はホラなので念の為(どういう意味かは「悪魔祈祷書」を読めばわかるので割愛。例えば「青空文庫」に収録されている「悪魔祈祷書」)。
 あるいは、「キチガイ地獄外道祭文」と「外道祈祷書」を掛け合わせたネタかもしれませんが。つまり「あたしは蛭子なので御座います〜」が前者、それ以降の「内容」は後者を意識したもの……という感じか。
 なお、わかってると思うけど「ネクロノミコン血液言語版」の巻頭歌の「この子は シんでいるけど〜」はクトゥルー神話の世界でのお約束をもじった物。この説明自体は「機神咆吼」の方でしてるのでそちらを参照のこと(「That is not dead〜」の部分)。

「――主に暴力言語で!」

 これも元ネタの特定がちと難しいんだけど……。
 例えば、「大魔法峠」(マンガ及びアニメ)に登場する田中ぷにえの、物事(ケンカとか)の解決手段は「肉体言語」(サブミッションと読む。念の為)だそうです。(ただ、情報提供者も「これはちとやりすぎ(強引)かも」と言っているように、ちと無理がある気もする……)
 また他のマンガでも「暴力言語で」というネタが出てきたのを見た覚えがあるのだが……
 何にせよ、そのまま「暴力行為で」と書かず、少しひねって「暴力言語で」と書く例はそれなりにあるようなので、ここでもそういう手法だという事で。

「――ダーレス」

 元:「斬魔大聖デモンベイン 機神胎動」古橋秀之
 まさかとは思うけど、そのまんまオーガスト・ダーレスとは思ってないよね?
 一応念の為。このダーレスは「オーガスト・エイダ・ダーレス」――「機神胎動」の登場人物。
 何の事かわからないって人は素直に「機神胎動」を読みましょう。

「クククッ……ハハッ……
クハァーーハッハッハッハッハッ」
「復ッッ! 活ゥゥゥッッ―――!」
「(略)完全無欠式正統派最強美少女ヒロインたる〜」

 元:「バスタード!」萩原一至
 この辺のセリフのパーツは「バスタード!」での主人公(……だよねぇ?多分)のダーク・シュナイダーが一度退場した後に復活した場面でのセリフから、とのこと。
 確認するのもめんどくさいマンガなので(だってあれ、話が途中からブツ切りになっていくし……)確認はしませんが、まぁ確かにこんな感じの事を言ってた記憶はありますな。ただ、D・シュナイダーの退場って2回ほどあったと思うけど、さてどっちだっけかこれは。

「Bクラスハンターだけど真の実力はSSSか!?」

 てっきり「ハンターxハンター」辺りかなと思ったら、そういう意味ではなく、「厨」な二次創作SSにありがちなパターンの事らしい。
 2chの「斬魔大聖デモンベイン 拾伍号」によると
 (http://idol.bbspink.com/test/read.cgi/hgame2/1148867078/ ただし2chの性質上リンクの保証はしません(スレが埋まると消えるからね、あそこは……))

621 名前:名無しさん@ピンキー 投稿日:2006/05/30(火) 16:40:27
    わかりやすいU-1SSの例
祐一「俺は相沢祐一、17歳、人間の男。使用武器は神剣ラグナロク。属性は無。
   二つ名は輝く聖剣士(シャイニング・セイント・ソルジャー)で、ランクはSSSより強いMだけど面倒なのでB」

名雪「何を一人で言ってるんだおー。今はランク測定の練習試合中だおー」
祐一「ぐはっ、また口に出してしまった」

祐一「いきなり決めるぜー。最上級魔法「テラフレア」」
Aランク「うわー。Bランクのどこにこんな力がー」
女性「祐一さん・・・ぽっ」

オリキャラ「そんな下らん試合なんてしている場合じゃないぞ。SSランクの魔族が攻めてきたぜ」
祐一   「SSランクか。暇つぶしにはなりそうだぜ。戦闘だ!」

参照:ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/game/11296/1101310662/-43

 ……という事らしい……(そういう意味だったんかい……)
 (余談、鋼屋ジン自身も元は二次創作SS出身)

 追加:さらなる元ネタは「propeller」(「あやかしびと」のトコ)の「プロペラ隊員日誌」04年02月18日分との情報が出てまして。確認したところ確かに「Bクラス〜」な話が出てました。
 なんで他社のネタを?と思うかもしれないが、鋼屋ジンとこの人(東出祐一郎。「あやかしびと」シナリオ担当)は相方だったりするんである。(しかしこんな古いネタよく見つけるなぁ……(汗))

「……謀ってくれた喃(のう)!」

 元:「シグルイ」(マンガ)山口貴由:画 南條範夫:原作
 「シグルイ」には「謀った喃、謀ってくれた喃!」というセリフが登場する。
 一応、本当にこういう読み方(言葉遣い)もあるそうな。普通は知らないけど(昔の言葉だし)。
 ついでに言えば「シグルイ」ではこの言葉遣いをする人物(岩本虎眼)がいる事で有名。先述の他に「出来ておる出来ておる喃」とか。
 ……一応、原作にはこういう言葉遣いはないから念の為。これはあくまで「マンガのアレンジ」だって事ですね(それ以前に原作だと虎眼の出番がほとんどないんだけど)。

「カァーカカカカカカカカッ!」

 「コレ」で何を思い出すのかが結構分かれるネタだな……
 私は「キン肉マン」のアシュラマンと「鉄鍋のジャン」のジャンを連想するんだけど。
 追記:少し上にある復活ネタの元ネタが「バスタード!」のD・シュナイダーなので、この辺も同様にD・シュナイダーの可能性はありそうですね。

「我は絶叫し 歌い上げよう
まだ世界が創(はじ)じまらない前の
波動(ハドウ)の波濤(ハトウ)の霧の奥
転がる犀(ダイス)の目の数を」

 元:「ペガーナの神々」ロード・ダンセイニ
 「ペガーナの神々」における、「はじまり」(原文では無題の章)。
 この世が始まるより前の霧の中で、「運命」fateと「偶然」chanceが賽を振り、勝った方がマーナ=ユード=スーシャーイに遊戯の「駒」たる神々を創らせる場面から「ペガーナの神々」の物語は始まる。また、これは永遠に繰り返される場面でもある。

「我は嗚咽し 訴えよう
虚無(ウツロ)の魂(タマ)の風が識(し)る
神の盤(ボード)の小さな埃を
動かす棋士の最後の一手(チェック・メイト)を」

 元:「南風」(「時と神々」より)ロード・ダンセイニ/収録は「ペガーナの神々」と同様
 このセリフは「時と神々」の中の一編「南風」の中の描写を組み合わせたもの。
 ただし順番が逆に変更されていて、「南風」では「運命」と「偶然」が盤の上の駒を動かす場面(=盤の上の埃が動く場面)から始まり、風(南風)が漂いながら「識っていた、識っていた」を繰り返す場面が後半に来ている。
 蛇足ながら、「時と神々」は「ペガーナの神々」の続編である(だから世界観はそのまま「ペガーナの神々」を継承する)。

「『死』が『時』を貫き、『時』が『死』を錆び付かせる、その時まで!」

 元:「ペガーナの神々」
 「ペガーナの神々」の最後の一編「滅びの鳥と<終わり>」の中の話。
 ある宗派の信じる一説によれば、<終わり>の日には、死の神ムングは自らの剣<死>(デス)を振るい、神々の猟犬たる<時>との最後の戦いを繰り広げる事になる。そしてその戦いはこの言葉通りの結末を迎えるのだという。
 なお、このセリフの前にある「遊戯は続く!」も「ペガーナの神々」を意識していると思われる。というのも、運命と偶然の遊戯は、神々の創造に始まり、神々の創造者たるマーナ=ユード=スーシャーイの目覚め(これが<終わり>)まで続くからである。

2周目以降

「計り知れぬ力で居並ぶ敵を叩いて……砕く!」

 「新造人間キャシャーン」での決め台詞「鉄の悪魔を叩いて砕く」から、とのこと。
 ググってみたところ、OPで「たったひとつの命を捨てて、生まれ変わった不死身の体、鉄の悪魔を叩いて砕く、キャシャーンがやらねば誰がやる!」と出るそうで……「たったひとつの命を捨てて」「キャシャーンがやらねば誰がやる!」は知ってたけど、全部つながったセリフだとは知らなかったな。

「スーパーウェスト無敵ロボ28號スペシャル〜皇帝の紋章〜」

 元:「鉄人28号 皇帝の紋章」長谷川 裕一(マンガ)
 「スーパーロボット大戦」系を含むロボットアニメのマンガや「マップス」などのSFで知られるマンガ家、長谷川 裕一の手による「鉄人28号」。ちなみに読んではいないのですが、これに登場する鉄人28号はかなり変更が入ってる(「自分で考えて動く」鉄人28号、らしい……)とのこと。

「エントリーNo.001『戦いはこれからだ』」

 今も昔も変わらない(?)、「少年ジャンプ」などジャンプ系での連載打ち切りのお約束。
 なお特殊な例としては、「シャーマンキング」が挙げられるかもしれない――一応外見としては「戦いはこれからだ」なのだが、その最後の最後のが…………(汗)
 一応、ジャンプ以外のマンガ誌でもこの手のお約束での終わり方はそれなりにあるのだが(例えば、少年サンデーでの「秘拳伝キラ」もこの種の終わり方)、やはりジャンプ関連ばかり思い浮かぶのは何故だろう?(苦笑)

「しかし貴様が倒したアナザーブラッドは我らグリュ=ヴォ512傑の中で最も格下!」

 直接的な元ネタを判断するのはかなり骨が折れるのでパスさせていただきますが(汗)、要するにバトル物の定番のセリフ。同類に「なかなかやるようだな……しかし俺をさっきのヤツと同じだと思わない事だ」とか「フフフ確かに強いな、しかしあのお方には勝てん!」とかそういう感じの。
 ただ、さっき負けた者を「そいつは我らの中では最も格下!」などと言うパターンは意外と探しにくかったり(これが「パスさせてください」の理由)。
 ちなみに、同類のセリフで珍しいタイプでは「魁!!男塾」での、宝竜黒連珠との対戦において、赤石が二人目と戦った時、相手が逃げる時のセリフは「だが俺は黒連珠においては最も格下」といった感じの物だったりする(自分で「俺は一番格下だ」って言うのはちと珍しい気が……)。
 またバトル物における団体名での「傑」が含まれる名称はいくつかあると思うけど、とりあえず思いつくのは「十傑集」(OVA版Gロボ)、「梁山泊十六傑」(男塾)辺りか。

 ついでに。2chのデモベスレで「キン肉マンのバッファローマン」という話があったけど、確認したところ「7人の悪魔超人編」の最初の対戦の後に、「ステカセキングはわれら7人の中でも実力的に一番最弱」で、少し違います。他の場面であるかは未確認だけど、可能性は低いんじゃないかなぁ……さらに蛇足ながら、前述のセリフは続きに「だがあそこまで追い込んだんだ」的な事を言っているので、けなし文句ではなくむしろ誉めてるセリフだったりします。

 追記:グリュ=ヴォの元ネタが判明。
 「クトゥルー神話ダークナビゲーション」によると、ラヴクラフトがダーレスに送った手紙の中に書かれている名称で、簡単に言うと「旧神の住む星ベテルギウスをグリュ=ヴォと呼ぶのはどうだろう」という提案をしています。もっとも、ダーレスが使ったのは「暗黒の儀式」(ラヴクラフトとの合作作品)でのみみたいですが。
 で、「暗黒の儀式」の中を探してみたところ、「第二章 スティーブン・ベイツの手記」にて、旧支配者や旧神の事に触れた文献(作中では「アル・アジフ」の写本とされている)を読んでいる場面に登場し、「旧神が来た所、すなわちグリュ=ヴォに戻る」という描写がされています。
 なお、スペルは「Glyu-Vho」もしくは「Glyu-Uho」(WWWにはどっちもあるんだよなぁ……(汗)原文を読まないと判断出来ない)、「読み」は「Glyu-Vho」あるいは「K'Lu-Vho」(先頭の「ク」が濁るか濁らないか)とのこと。これはナアカル語でのベテルギウスだそうです。(参考:英語版Wikipediaの記事(…だったけど15年以上経った結果記事自体が消えてたのでリンク削除…なおそれぞれ出典が違ってて、ダーレスが「Glyu-Vho」、ラムジー・キャンベルが「Glyu-Uho」を使ってたようです)、「G」の項を参照)

「あなたが――蜘蛛だったのですね」

 元:「絡新婦の理」京極夏彦
 ミステリ小説の名作の1つ、「絡新婦の理」の冒頭から、真犯人と京極堂の会話の切り出し。この場面は小説としては珍しく(?)、「色」が美しい場面でもある。
 ちなみに「絡新婦」は「じょろうぐも」と読み、妖怪の名前(同じ読みを持つ現実の蜘蛛もいるけど)。
 デモベの方は……って、ソレまんま蜘蛛だし(苦笑)

さあ ひょうしょうしきだ(後略)

 元:「ストリートファイターII」シリーズ(ゲーム)
 カプコンの代表的なシリーズの1つ「ストリートファイターII」シリーズでのリュウのエンディング。
 ちなみに初代ストIIはこの通りメッセージが「ひらがな(とカタカナ)」だったが、続編の「ストリートファイターII'(ダッシュ)」から漢字混じりの文章に変更されている。
 ついでながら、このエンディングのタイトルもストIIネタ。当時のコピーが「俺より強いやつに会いに行く。」だったのです。(ただし、記憶では確か初代ストIIではなく、対戦がブームになった以降に出てきたコピーだったはず……ググってみたら、SFC版ストIIのCM辺りから出たようですね)

「orz」

 まさかわからない人はいないと思いますが、世の中には「orzって何?」とWWWで聞いてくる人もいるので一応ここでも説明。
 「orz」の他に「OTZ」「_| ̄|○」などのバリエーションをもつこの「AA(アスキーアート)」っぽいもの(厳密にはAAじゃないので……)。
 意味は「崩れ落ちる人」「挫折」「ガクリ(ガックリ)」――ほら、そう見えませんか?そういう事なんです。
 ……まぁ、確かに「ヤツ」が旧神だなんてエンネアでなくてもorzになりますわな……

試験管の中の宇宙。

 SFっぽい気はするんだけど……何だったかなぁ。
 ちなみに「うる星やつら」の銀河育成キットだっけ、あれも似た感じだったけど……違うよな(あっちは水槽みたいな箱の中だったし)
 追記:情報を頂きました。「ハミルトンのフェッセンデンの宇宙とか。錬金術的寓意にもあり。」とのことです。エドモンド・ハミルトンは「キャプテン・フューチャー」「スターウルフ」で有名なSF作家。現在「フェッセンデンの宇宙」は河出書房新社から出ています。(注:早川書房から出ていた同名の書籍の復刊ではなく、新たに編んだ短編集)

反応炉の中の宇宙。

 確かSFだっけ?と思ってググってみたところ、今木さんの「デモンベイン私註 2」によれば、

たとえば光瀬龍『百億の昼と千億の夜』。

コインロッカーの中の宇宙。

 元:「MIB2」(映画)
 「MIB」とは「Men in Black」、つまり「黒衣の男」(=宇宙人)。
 MIB2の中に、「コインロッカー宇宙人」というのが登場し、もちろん宇宙はコインロッカーの中にある。
 ……一応コメディ映画ですからね念の為。

太鼓の谺として響く宇宙。

 元:「ペガーナの神々」ロード・ダンセイニ
 「ペガーナの神々」においては、「この世」はマーナ=ユード=スーシャーイが眠っている間だけに存在するものであり、マーナを眠らせているのはスカールの叩く太鼓の谺である。
 その為、この世はマーナの見ている夢だとも、あるいはスカールの太鼓の谺がこの世なのだとも言われる。

「その曠野(こうや)の眼(まなこ)で篤(とく)と視(み)よ」

 元:「曠野の眼」(「ペガーナの神々」より)
 「曠野の眼」は、「ペガーナの神々」の中で語られる、広大な砂漠にある神の似姿の名。なお河出文庫版では「砂漠の眼」。
 この神は、神々を創られたのがマーナ=ユード=スーシャーイであること、さらにその先にある「秘密」(神々が何の為に創られたか)を知ってしまったばかりに陰鬱な神になってしまったのだという。

それは、デモンベインだ。

 この場面はOVA版「ゲッターロボ」(真ゲッター含む)だそうなんですがマジですか?(汗)

傷一つないデモンベインがあった。(後略)

 前作にも似た場面はあるけど(アル・アジフの過去の主たちの場面)、文章の表現やリズム的にはpropellerの「あやかしびと」が思い浮かぶか。逢難との戦いでの、「刀」の場面ね。
 「惑星斬る光の剣〜」ってイデオンか。
 ところで…………「幽体」とかある意味旧支配者みたいなのは勘弁してください(苦笑)あとデモンペインは?(マテ)

レムリア・インパクト零零零式(アイン・ソフ・オウル)

 「アイン」が含まれているから一瞬「ファントム」(ニトロプラスの最初のゲームね)か?と思ったけど、検索してみたところ「アイン・ソフ・オウル」はカバラにおける「セフィロトの樹(生命の樹)」に関連する言葉で、「無限の0(ゼロ・無)」を意味し、通常は「無限光」と訳されるとのこと。
 「アイン」で「0」、「アイン・ソフ」は「00」となり、「アイン・ソフ・オウル」で「000」となる(だから「零零零」なのか……)。
 また、「スーパーロボット大戦」にも出てくるネタとのこと。
 追記:「召喚の蛮名 学園奇覯譚」の単行本の最後にもこの言葉が出てくる。こちらは「絶対無限の光(アイン・ソフ・オウル)」。

「どうしたのである?こっちはまだ腕と脚と〜」

 元:「ヘルシング」平野耕太
 有名すぎるんで言うまでもない気が……「早く!早く!(ハリー!ハリー!)」もあるし。

吸血鬼(オルロック)

 G=ヒロコウのマンガ「不死身探偵オルロック」……でなく、「吸血鬼ノスフェラトゥ」に登場する吸血鬼、オルロック伯爵のこと。
 余談。ググって見ると不死身探偵の方が先に出てくるんだもんな……(苦笑)
 現在ではDVDが出てるそうです。いやいい時代になったもんだ(DVDが出る前はほとんど見る機会がなさそうなタイトルだったのですよ)

スーパーウェスト無敵ロボ28號砂漠戦仕様(サンドマン)〜今日はあなたの残りの人生の最初の日〜

 元:「今日は〜」/チャールズ・ディードリッチの言葉
 簡単に言うと、「それまでの人生を振り返る事なく、新しい人生を始める」という意味の言葉。人生はやり直せるという意味もあるかも。
 ……でもウェストの場合、そもそも過去を振り返ってるのかすら怪しい気がするのだが。

 元:サンドマン/ドイツに伝わる御伽話の妖精
 最初「スティール・ボール・ラン」のサンドマン(砂男)の事かと思ったが、それにしてはネタとつながらないよな……と思ったら、2ch情報ではドイツに伝わる、子供を眠らせるのに使うお話に出てくる妖精だそうで。
 「子供を眠らせるのに使うお話」と言っても、簡単に言うと「早く寝ないとサンドマンに目を抉られますよ」「砂をかけられて眠らされてしまいますよ」という「脅し」の話だそうですが(苦笑)この辺はブギーマンみたいな感じですね(ブギーマンは主に西洋で語られる存在)。なおそのまま英語で「Sandman」だが、ドイツ語では「Sandmannchen」。
 なお、このサンドマンの話を元にしたアメコミ「サンドマン」もある他に、同じニトロプラスの「塵骸魔京」でもこの(アメコミ版の)サンドマンを元にしたキャラが登場するとのこと。
 で、何が「砂漠戦仕様」なのかという疑問が残るのだが……(苦笑)別のネタも混じってるのかコレ?(苦笑)ミリタリー関係で「砂漠戦仕様」は別に「サンドマン」にはならないと思うのだが……(一般的には、普通に「デザート・タイプ」だと思うけど)

「――おはようございますッ!
よい朝ですねッッッ!」

 元:「塵骸魔京」ニトロプラス(ゲーム)
 2chでこの情報を知った時は「わかるかぁぁぁぁッ!!」と思わずちゃぶ台返しな気分。
 それはともかく……このセリフは「塵骸魔京」に登場する「謎の少女」の挨拶。ただし語調はもちろん丁寧になっており、「おはようございます。よい朝ですね。」

「死ぬには良い日だぁぁぁぁーーーーッ!?」
「ラーメン奢れロボぉぉぉーーーーっ!」

 元:「塵骸魔京」ニトロプラス(ゲーム)
 「塵骸魔京」に登場する「風のうしろを歩むもの」に関連するネタ、との事(タレコミがありました、感謝)。
 ラーメンを気に入った「風の〜」が主人公にタカる場面があるのと、「死ぬには良い日だ」が多いそうで。
追記:さらにこの「死ぬには良い日だ」自体は、ネイティブ・アメリカンの「It's a good day to die」(別訳で「死ぬにはもってこいの日だ」)だそうです。Earlさん情報どうもです
 余談。「死ぬには良い日だね」だったっけ、「あやかしびと」にも出てます。ちなみに……確か「ぬっぺっぼう」な人のセリフ。毎日必ず死んでる人に言われたくねぇ……。
 さらに余談。「風のうしろを歩むもの」って名はクトゥルーっぽいなって人、正解。名前とかはクトゥルーを意識した物なんだそーで……(小説だと真名が出てきて、そっちは「ハイパボレア」……)

「『発明女王』の覇道夫人が〜」

 わからない人は何も言わず黙って「機神胎動」読め、OK?

「ふむ……いっそ核でも落とせばよかったか」

 元:鋼屋ジンの妄想ネタ
 ヒント:中の人は「ソロモンよ私は帰ってきた」と同じ。
 これ以上は自分で鋼屋ジンの雑記の過去ログを参照すること。あ、あと「永劫の探究」も。

マーシュ:ジョイまっくす(スタッフロール)

 (スタッフロールのネタがここに来る理由は後述)
 どの声なのか?だけど、恐らく「ルルイエ異本」の出る直前の、「フングルイ〜」を唱える「賢しいの」がそうではないかとのこと。これも2chでのデモンベインスレからの情報ですが。
 もしそうだとした上での話ですが、この場合「マーシュ」はマーシュ家の者か。
 マーシュ家は「インスマスを覆う影」で主に語られる、「深きもの」と関わりを持つ家系。その為この家系にある者は、成人するに連れて先祖帰りみたいな状態になり、次第に「インスマス面」、そしてやがては完全な「深きもの」になっていく。

『鋼の巨人』

 元:「斬魔大聖デモンベイン 機神胎動」古橋秀之
 題名からはデモンベインの事を書いた本かと思うかもしれないが、さにあらず。覇道鋼造の生涯を追った伝記みたいな本。
 ちなみに著者は――

最後の一枚絵

 えーと。ヒント、メタトロン2号。マスターテリオン「ではない」けど同じ人。
 何の話かわからないって人は鋼屋ジンの雑記を以下同文。というか早い話、妄想ネタを絵にした物。
 (まぁ、完璧に「オマケ」ですね)

音声

 基本的に音声ネタは情報(セリフのテキスト)を頂いた/確認した時のみ。つーか、「聞こえない」んで(汗)

ナイアさん/ラスボス戦時:
「僕はオートマターなんだよ」

 元:「ブギーポップは笑わない」上遠野浩平
 「ブギーポップ」シリーズに登場するブギーポップのセリフ、「僕は自動的なんだよ。周囲に異変を感じたときに浮かび上がってくるんだ。だから名を不気味な泡(ブギーポップ)という」より。
 なお「オートマタ」は「自動人形」もしくは「からくり人形」。「からくりサーカス」でお馴染みの言葉ですね。

ナイア/ラスボス戦時:
「CBSのオーソン・ウェールズがライブで御送りします……嗚呼!空に空に!」

 元:CBSラジオで放送された「火星人襲来」(宇宙戦争)
 有名なラジオドラマ「宇宙戦争」によるパニックのきっかけとなった放送。
 元はH・G・ウェルズの小説「宇宙戦争」で、これをラジオドラマ用に翻案したものを放送する事になった際に、構成をドキュメンタリー仕立てにしたり、臨場感など「本物らしさ」を作る工夫をした……ところ、様々なタイミングが「良すぎた」為に結果として大パニックになった、有名な事件。詳細はwikipediaなどを参照のこと。
 そういえば、最近も「宇宙戦争」はトム・クルーズ主演でリメイクされましたね。
 余談ながら、一説にはこの事件の為に「この作品はフィクションであり(以下略)」という一文が出るきっかけになった……「らしい」(あくまで一説であって、本当はどうかは知りません)。
 ちなみに「オーソン・ウェルズ(ウェールズ)」はラジオドラマのプロデュースをしていた人物。彼はこの事件をきっかけに有名となり、後に「市民ケーン」、そして俳優として「第三の男」という名作を残す。
 ところで、情報提供者曰く「攻撃時にUFOが飛んでいるのがミソ」だそうです(苦笑)

マスターテリオン/シリウスの弓:
アルゲンティウム・アストルム

 これはクロイリー関係の言葉とのこと。クロイリーはマスターテリオンのモデルです。
 「A∴A∴」とも。「銀の星」の意味で、天狼星(シリウス)を指す……そうな。
 詳しくは「Slate for 'S'」を参照のこと。

シュリュズベリィ/凶殺の魔爪:
「ミードセット」「戯曲・黄衣の王」「フーン機関オーバードライブ」「風は虚ろな空を征く」「声は絶えよ 歌は消えよ」
「涙は!」「流れる(ぬ?)まま枯れ果てよ!」
「ここが最果ての空…」「カルコサの夢を抱いて眠れえぇぃ」

 元:「黄の印」R・W・チェンバース/「クトゥルー 3」
 テキストは2chの「斬魔大聖デモンベイン 拾陸号」(http://idol.bbspink.com/test/read.cgi/hgame2/1149044975/)の261より引用(感謝!)。
 「ミードセット」と「フーン機関オーバードライブ」以外は、戯曲「黄衣の王」の第一幕第二場より「カシルダの歌」に比較的近いものになっている(語調などが結構変化してますが)。
 このカシルダの歌は、邦訳では「クトゥルー 3」で読める他、「クトゥルフ神話TRPGキーパーコンパニオン」にも掲載されている(ただし訳は違う)。
 なお「斬魔大聖」元ネタ集でも「黄衣の王」について書いたが、そのフォローも含めて補足。
 クトゥルー神話の世界においての書物「黄衣の王」は、戯曲「黄衣の王」の台本として知られる。ただしその内容を読んだ者は少なく、特に第二部を読んだ数少ない生存者の1人は精神病院行きとなっている事からもわかるように、基本的にロクでもない結末しか約束されていない(大抵は「死亡」)。
 またハスターの化身の1つ「黄衣の王」は、皮肉たっぷりに聖書からの引用を述べる事がある。例えばチェンバースの黄衣の王関連作品のうち、「竜の路地にて」の結末で黄衣の王が語る言葉は聖書に出てくる言葉と同様。
 ハスターについてはこちらの記事も興味深いと思う。 →[「ハスター神話」に関する覚書
 最後になったけど、「カルコサ」は古代都市の名。ただし位置(場所)などは不明で、常人が行く事はほぼ不可能(一応、行ったと主張している人物や噂されている人物がいるにはいるが)。アルデバランの付近にあるという説が一般的だが、定かではない。
 またカルコサは常識を超えた(狂った)風景が普通に起こる場所でもあり、二つの月など通常はあり得ない光景が見られる。そして、そこの王は「黄衣の王」とされる。

Dr.ウェスト/掘って掘って掘りまくるのである!:
「バローワーズ・ビニース!」

 元:「地を穿つ魔」ブライアン・ラムレイ/同名の単行本
 タイタス・クロウの長編シリーズの1作目「地を穿つ魔」の原題は「The Burrowers Beneath」。
 なお、「掘って掘って〜」もこの作品に登場する怪物クトーニアンの特徴(というか基本的に地面の下を移動するので……)。クトーニアンは他に地震を起こしたり、首魁であるシュド(シャッド)=メルは催眠術みたいな能力などの能力も持っている。
 追記:正確には、このセリフを言ってるのはエルザとのこと。

Dr.ウェスト&エルザ&アナザーブラッド:必滅奥義
キ「科学の力を思い知るのである!」
エ「チェストォ〜ロボ!」
キ「こいつの封印を解くときが来たであるか」
エ「無敵ロボ! 世界の未来をお前に託すロボ!」
ア「はい?」
キ「みんなの祈りが無敵ロボに集まってゆく!」
ア「え?何この展開」
キ・エ「うおおおおおおおおおおお!!!」
キ「さよなら、バーバラ…愛しているよ」
ア「誰っ!?」
キ「これでよい…」
エ「魂は次の世代へと受け継がれていくロボ…」
ア「理不尽だぁっ!」

 これもテキストは2chの「斬魔大聖デモンベイン 拾陸号」から。ちなみに304の書き込み。
 http://idol.bbspink.com/test/read.cgi/hgame2/1149044975/
 テキスト起こしをされた方(304の中の人)、お疲れさまです(汗)
 で、このテキストはやたらネタがいくつかあるようなのでそれぞれ解説。あ、「こいつの封印を〜」と「世界の未来を〜」はパス(苦笑)「お約束のパターン」すぎてかえってやりにくいので……

 元:「みんなの祈りが〜」/「ドラゴンボール」?(マンガとかアニメとか)
 元気玉の場面、かな。「みんなの力をおらに分けてくれ〜!」の場面で「集まっていく」てな感じのセリフがあったかな、と思うんだけど……

 元:バーバラ/「ZOMBIO(ゾンバイオ)/死霊のしたたり」(映画)
 この映画にて、ゾンビになってしまったヒル教授におっぱいを揉まれる、学長の娘メグを演じているのがバーバラ・クランプトン(ちなみにこの映画、「バーバラ・ピータース」もいるので単にバーバラとだけ書くとどっちかわからなくなる)。
 「愛しているよ」は恐らくこの映画のラストから。ラストで「死んでしまった」メグに「愛してるよ」と言いながら蘇生薬(=ゾンビ化薬)を注射しようとする場面があるとのこと。
 ついでにこの映画は「一応」ラヴクラフト原作。内容はもうほとんど別物だけど。
 蛇足ながら、文庫版デモンベインでのDr.ウェストの○○はそのまんま「エルザ」なので念の為。

Dr.ウェスト・エルザ/マウントポジション中:
にゃあ!グロい肉コン、略してグロ肉にゃあ
被害状況を知らせろ、動力室まで浸水
ダメこん急げ!駄目です、ロボがロボが沈みます!
ここまでか、総員退艦!我輩はロボと運命を共にする!
(あ〜スッゲエ五月蝿えロボ、博士黙ってロボ!)
などと抵抗空しく一方的に蹂躙されている我輩でありますが、皆様いかが…
高畠青海もこんな気分だったのかにゃ〜?

 テキストは「斬魔大聖デモンベイン 拾捌号」(http://idol.bbspink.com/test/read.cgi/hgame2/1149573890/)の958と970の書き込みより。これまたお疲れさまです(汗)
 元:「我輩はロボと運命を共にする」/ロイヤルネイビーとかミッドウェー海戦とか
 「究極超人あ〜る」でも出てきたネタだけど、大元はロイヤルネイビーの伝統らしいです。
 で、日本で知られるようになったのは久留さんの所の記述を参照するに、ミッドウェー海戦時の加来止男大佐……なのかな。
 ただ、戦記ネタのお約束でもあり厳密には「これが本当の大元のネタ」というのを探すのはかなり難しいのではないかと。

 元:高畠青海/「沙耶の唄」
 えーと…………とりあえず主人公の友人の彼女、とだけ。「こんな気分」の意味は……お察し下さい。

トゥーソード:二丁拳銃
「二丁拳銃のボブ」

 元:R・E・ハワードに付けられた呼び名
 ラヴクラフトは、手紙での交流の際にR・E・ハワードに「二丁拳銃のボブ」というあだ名を付けた事がある。
 R・E・ハワードは日本では「コナン」(コナン・ザ・バーバリアン、つまり蛮人コナン。最近ハワード本人の作のみでまとめた「コナン」全集が出ています)で有名だが、そもそもアメリカにおいて一番売れたハワードの作品はウェスタン小説なのだそうな。このあだ名もそこから来ているものと思われます。日本ではウェスタン小説自体があまり翻訳されなかった事もあって、あまり知られていませんが。

都心復興

ウィンフィールド/「伊達にして帰すべし」

 元:「シグルイ」(マンガ)山口貴由:画 南條範夫:原作
 「シグルイ」に登場する、虎眼流における道場破りへの対応の心得。

他流のもの 丁重に扱うべし
斃すこと まかりならぬ
伊達にして帰すべし
かかる者の姿は「虎眼流強し」を世に知らしめ
道場の名声を高むるに至るなり

 これまた散々あちこちでネタになってるので説明は野暮かもしれないが一応。
 簡単に言うと「道場破りは敢えてはっきりとわかる怪我をさせる程度にして生かしておけ、そうすれば道場破りたちそのものが我ら虎眼流の強さの証となり、かつ宣伝になるからだ」という内容。それでも「目を抉る」「口を裂く」「耳を削ぎ落とす」などかなりエグいのだが……
 さてウィンフィールドの場合は「殴る」訳だが……やっぱ痕が残るように殴るのだろうか(汗)

オウカ

 元:「サバト鍋」ニトロプラス
 ニトロプラスがコミケで出した、アミューズメントディスク「サバト鍋」の中の1タイトルに登場。ちなみに「サバト鍋」はその後一般販売されるが、パッケージのイラストは変更されている(……ハズ、確か)。
 オウカはシューティングゲーム「ニトロウォーズ」の自機として登場する。
 ニトラもこの辺から、らしいが未確認(というかコレ、かなり遊びにくいんですが……難易度が変に高い気が)
 ちなみに「オウカ」自体はニトロプラスのWebサイトの中の「OKSTYLE」にて活躍するキャラ。

その他

 ちなみに文章は全部がバックログに出る訳ではないようです。
 例えば、序盤でのミスカトニック大学の三博士たちとの会話の後に場面が切り替わって、アナザーブラッドが出ている場面での、フラッシュと共に出てくる大量の文章はバックログには出てきません。一応キャプチャーで撮る事は可能だけど(実際撮ってみた)、見たところちと使いにくいネタばかりなのでこれはパスという事で。クトゥルーネタもあるにはあるけど、「元ネタ集」の斬魔大聖版でも解説した物も多いし。


 参考文献はPC版元ネタ集、PS2版元ネタ集などとほぼ同じなので、新規に入った参考文献のみ。
 「図解クトゥルフ神話」新紀元社
 「クトゥルー神話ダークナビゲーション」ぶんか社
 「クトゥルフ神話TRPG キーパーコンパニオン」エンターブレイン
 「クトゥルフ神話ガイドブック 〜20世紀の恐怖神話〜」新紀元社
 「地を穿つ魔(タイタス・クロウ・サーガ)」ブライアン・ラムレイ/創元推理文庫
 「斬魔大聖デモンベイン 機神胎動」古橋秀之/角川スニーカー文庫(え?他の人の文庫版?頼む、見なかった事にさせてくれ……)
 「召喚の蛮名 学園奇覯譚」槻城ゆう子/エンターブレイン
 「夢野久作全集 3/9」ちくま文庫(3:「悪魔祈祷書」、9:「ドグラ・マグラ」)
 「サムライ・レンズマン」古橋秀之/徳間デュアル文庫

 Web上での参考情報など(感謝!)
 「湖の隣人の小屋」http://www5d.biglobe.ne.jp/~lake-god/index.html
 「大凡々屋」http://www7a.biglobe.ne.jp/~byakhee/
 Earlさん [多数(汗)1 2
 2chのデモンベイン関連スレ(スレ速度によっては探しにくいので、「エロゲ板」辺りを各自で探してください……(汗))
 おせっかいさん [弾幕フィーバー(BBSにて)]
 匠さん [コーヒーがぶ飲み、ぴっかぴか、サイン専用機械、こんなこともあろうかと、悪い夢、ウィンフィールド関連(BBSにて)]
 dyeさん [ラーメン奢れ、オートマタ、カウントダウンボイス(ひぐらしネタ)(メールにて)]
 TAN666さん [アンブロシウス 1
 竜胆葵さん [マザーグース(メールにて)]
 [大弾] 二胡弾きの光宗さん、K.Sさん(時間差で同じネタ情報)
 森瀬繚さん [試験管の中の宇宙、ラテン語表記]
 二胡弾きの光さん [暴力言語、シリウスの弓、復活(メールにて)]
 RGM-79Qさん [ズアウィア(BBSにて)]
 夢魔の大海さん [眩しくて逃げた(BBSにて)]

PC版元ネタ集
デモンベイン 元ネタ集(PS2版)
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Last update:05/23/2024 19:23

うしとら
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