基本的に更新終了です、悪しからず。
注:この元ネタ集は主に「PS2版」に入っている事柄を中心。一部「PC版元ネタ集」から漏れてる物もこっちに入る事があるけど気にしないように(汗)「機神飛翔デモンベイン」は[機神飛翔版]。「PC版元ネタ集」同様、こっちもクトゥルー神話関連ネタに偏ってます。
激ネタバレなのである程度クリアしてから見てね。
このリストは、主にアルルートで出てくる順番になっているけど、ルートによっては語句が出る順番が前後したりします。またルートによってはそもそも出てこない場合もあるんで、ある程度の目安程度に思ってください。
あ、リンクは自由にどうぞ。
OVA
I AM PROVIDENCE
THE OMEN
TAKE ME HIGHER
CHILD'S PLAY
I,ROBOT
THE INVADERS
THE SHADOW OVER INSMOUTH
THE THING THAT WALKED ON THE WIND
QUO VADIS
BIG "C"
THE SHINING
THE CROW
THE HUNT
JOAN OF ARC
THE HAUNTER OF THE DARK
BLADE RUNNER
THE RETURN OF THE SORCERER
THE CALL OF CTHULHU
STRANGE EONS
ロイガー
別名「星間宇宙のただ中で風の上を歩むもの」とも呼ばれる神性。この呼び名はイタクァ(別名「風に乗りて歩むもの」)やハスター(「星間宇宙を歩むもの」)と勘違いしやすいなぁ。イタクァはあくまで「巨人」(みたいなもの)であるのに対し、ロイガーはある意味「風」そのものでもある、と考えると区別しやすいのだけど。ハスターとは区別しやすいはず(ハスターは「星間宇宙を歩むもの」と呼ばれる事はあまりない)。
ツァールと共にスン高原の地底に存在し、トゥチョ=トゥチョ人(チョー=チョー人の表記あり)に崇められる。
ちなみに「ロイガー族」と呼ばれる種族(?)も存在するとされているが、厳密には同一のものであるかどうかは不明。
TRPGのd20版によれば、2つの形態を持ち、1つは目に見えない「風と意識の渦巻き」であり、もう1つは目に見える「ドラゴンのような蛇の姿」であるとされている(小説では主に目に見えない風の存在とされている)。←この記述は「ロイガー族」のものと間違っていた模様。詳細は後に書いた追記参照のこと。
またガタノトーアとの関連も臭わされている(ロイガー族の指導者がガタノトーアだったと言われている)。
小説では「サンドウィン館の怪」(ダーレス/「クトゥルー 3」)や「ロイガーの復活」(コリン・ウィルソン/同名の単行本や「ラヴクラフト恐怖の宇宙史」)などで重要な役割を果たす。特に前者は、同じ風の属性とされるイタクァとの違いがはっきりわかるのでお薦め。後者は本当は「ロイガー」単体よりも「ロイガー族」についての話だけど、参考までに(後者が収録されている本は見つけにくいと思うけど……)
追記:BRP版の翻訳と照らし合わせたところ、d20版の「ロイガー」の記述は、正確には「ロイガー族」について書いたものであり、ツァールと共に語られるロイガーについてのものではないようです。紛らわしい表記は勘弁してください……(元が紛らわしいから仕方ないといえば仕方ないんだけど)
余談。BRP版ではロイガーとロイガー族は明らかに違うので混同しないように、という注意書きがあります(それでもロイガー族の項を「ロイガー」と表記するなど少々紛らわしいんだが……)。
ちなみにこの照らし合わせの結果、d20版とBRP版共に「ロイガー」についての記述はほとんどない……って事で、結局どういう神性なのかはあまりよくわかりません(小説でもあまり出てこないしなぁ)。
ツァール
ロイガーの項でも書いたように、ロイガーと共に崇められる存在だけど、こっちは詳しい事はほとんどわかっていない。一応「ロイガーより偉い」らしい、という事がわかる程度。
小説「潜伏するもの」(ダーレス&M・スコラー/「クトゥルー 8」など)にてロイガーと共に語られる。
追記:BRP版ではツァールの存在ははっきりと肯定されており、独立した項が存在します。ただしロイガーとの関係ははっきりとしない、とされています。
リリィ・M・ブリッジ
元:「闇をさまようもの」(H・P・ラヴクラフト/「クトゥルー 7」など)
正確には、そのまんまの名前ではなく元ネタでは「エドウィン・M・リリブリッジ」。ただし登場するのは「白骨死体」として、だが……
実に縁起の悪い名前だな(汗)
ブレイク
元:「闇をさまようもの」(H・P・ラヴクラフト/「クトゥルー 7」など)
こちらも実に縁起の悪い名前である(汗)。どーしてかは「闇をさまようもの」参照のこと。
余談ながら、この名前の元ネタがロバート・ブロックなのは有名な話。
元:「インスマウスの影」H.P.ラヴクラフト/「ラヴクラフト全集 1」「クトゥルー 8」など
PS2版では、原題通り「Innsmouth」になってますね。やっぱりPC版の「Insmouth」は誤字だったか?
余談ながら、水着は全部黒系で統一されてますね。PS2での表現に関する制約だと思うけど……
(詳しく書くと、ライカの水着が色、大きさ共に変更されている。姫さんの水着はあまり変化なし。アルの水着はPC版では白く塗られていた部分もPS2版では黒に変更されている)
「炎える瞳で〜」
この章はPC版から大幅に変更されている。表記の違いもその1つ。
PC版では「燃える眸で」となっている。これはPS2での表示の関係もあるかもしれない(細かい字が使いにくい為、とか)。
「(略)ンガイの森へ来たれ(略)」
元:「闇に棲みつくもの」オーガスト・ダーレス/「クトゥルー 4」
ンガイの森は、地球上におけるナイアルラトホテップの棲息地(一般の人が呼んでる地名ではない)。
プロローグでマスターテリオンが「ンカイの闇よ」と言ってるのと混同しやすいが、「ンカイ」と「ンガイ」の関係は本来「定かではない」とされている(同じ場所を指していて、単なる誤字かもしれないし、あるいは本当に別々の場所の名であるかもしれない、という事。原文もそれぞれN'kaiとN'gaiと1字違いだし……)。もっとも、同じ作品で一緒に出てくる事はないし、それぞれの登場作品での表現を見た上では、別々の場所だと思うんだけど……
また、この辺りの展開はナイアルラトホテップに関する事柄である。一部、ジュブ=ニグラスも混じってるけど、これはこの手の展開の定番。クトゥルー神話ではしばしば、中心となる神性の表現に混じってジュブ=ニグラスの名が叫ばれる事も多い。ついでに、この部分は「闇に棲みつくもの」を読むとより楽しめるかも。どうしてかは読んでみてのお楽しみ。
こっちでは「無名祭祀書」に統一されている?(まだ姫さん、ライカルートはクリアしてないので未確定)
こっちでは「イブン・ガズイ」に統一されている?(まだ姫さん、ライカルートはクリアしてないので未確定)
この章の題名は、PS2版では「The」が付いている。やはりS・キング原作の「シャイニング」が元ネタと見るべきだろうか(原題は「The Shining」)。ここではそうだと仮定するとして……
キングの「かつての」代表作の1つ。「かつての」、というのは、人によっては当時のキングと今のキングとは別だと認識している人もいる為。この辺の説明はパス。
映画化もされており、最初はスタンリー・キューブリックによる映画化。世間一般には評判はいいのだが、キング本人は「あいつ何もわかっちゃいねー!」的な評価を下し、後に自分自身でTV映画として「シャイニング」を再び映像化する。両方ともDVDは出ている(けど、後者はちと入手しにくいかも)。
其は永久に横たわる死者にあらねど、測り知れざる永劫のもとに死を超ゆるもの。
クトゥルー神話ではお馴染みの一節。この訳は青心社「クトゥルーの呼び声」から(「そは」が「其は」になっている、句読点が付いているという違いはあるが、まあ細かい事だろう)。ちなみにこの訳では、「永久」は「とこしえ」と読む。原文は「永遠の憩いにやすらぐを見て〜」「久遠に臥したるもの〜」と同じもの。
PC版元ネタ集では書くの忘れてた……
セーブするタイミングによって、セーブファイルで示される章タイトルが変わる(「大十字九郎の事件簿FINAL」と「STRANGE EONS」)。これは気付く人多いと思うけど。
大十字九郎の事件簿FINAL
元:「タイタス・クロウの事件簿」ブライアン・ラムレイ/同名の単行本
PC版の元ネタ集ではクリア後のおまけページでのスタッフコメントを参照すればわかる事なので書いてなかったが、PS2版ではフォローがないと思われるので一応書いておく。
大十字九郎の名前や、設定の元ネタ自体がタイタス・クロウ。
タイタス・クロウもまた、クトゥルーなど邪神に対して戦う探偵である(後に対抗組織を結成するが、この辺りを含む長編などはまだ未訳)。
ズガウバ
元:「銀の鍵の門を越えて」H.P.ラヴクラフト/「ラヴクラフト全集 6」「クトゥルー 3」など
PC版(101bの修正ファイル適用)でも「ズガウバ」。原文では「Zkauba」なので、本当は「ズカウバ」が正しいのだが……
余談ながら、PC版元ネタ集で「スガウバ」と書いてるのは最初(未修整)の時点ではこっちの表記になっていた為だと思うが、確認出来ない(修正ファイルを適用すると「ズガウバ」になるようだが、そこまで見てらんないし……)。
元ネタの詳細についてはPC版の同じ項目を参照。
That is not dead which can eternal lie,
And with strange aeons even death may die.
元:「無名都市」H・P・ラヴクラフト/「ラヴクラフト全集 3」など
PS2版ではスタッフロールの最後の「DAMONBANE」の下に書かれている英文。
PC版では「永遠の憩いにやすらぐを見て〜」などと共に書かれているので特に説明はしなかったが、PS2版では本編からはこの文章が除外されているし、この画面は環境によってはちと読みにくいので、一応説明。説明がないとクトゥルー神話に馴染みがない人には関連がわかりにくいかもしれないし。
原文は「無名都市」にて初めて登場した一節であり、以後数多くの作品(主にクトゥルー神話作品だが)で扱われる事となる、クトゥルー神話の世界では欠かせない一節。アヴドゥル・アルハザードが記したこの一節は、元は「無名都市」について記したものである(禁断の無名都市を訪れた後にこの詩を書いている)。
翻訳では「永遠の憩いにやすらぐを見て〜」「久遠に臥したるもの〜」など数種の訳がある。翻訳を読めばわかるように、「かつての地球上の支配者は未だに滅んだ訳ではなく、いつかは再び目覚めるであろう」、あるいは「彼らは人の目には死んでいるように見えるが、死を超えた眠りについているだけである」という意味。旧支配者の存在と復活を暗示している訳ですね。
「デモンベイン」の場合はデモンベインや九郎にも掛けていると思うが。
余談。この原文では「strange aeons」となっているのに注目。この章が「strange eons」になっているのと、この文章を見て「章のタイトルは誤字?」と思うかもしれないが、実はそれぞれ書いてる人が違うので別に誤字でも何でもないんですね(後者はロバート・ブロックによる小説の原題がそうなっているのです。邦題は「アーカム計画」)。
三本脚の怪物が咆吼した。
黒い翼が羽ばたき、三つの眸が焔えた。
長身痩躯の黒人が嗤った。
黒い扇を持った、化物じみた肥満の女が艶然と微笑んだ。
ライカルート。Win版でも同じ文章が出てきたかどうかちょっと確認出来ない(ライカルート用のセーブデータを保存してなかった……)ので一応こっちで。
いずれもナイアルラトホテップの様々な姿。
上から、「闇に吼えるもの(闇に咆吼するもの)」の描写、「闇をさまようもの」にて描写されている姿、人に化けた時の姿の一般的な描写。
最後のは小説ではなく、TRPGのサプリメント「ニャルラトテップの仮面」にて採用されている「膨れ女」という姿だそうです(現在翻訳されてる物ではなく、旧版の物なのでちょっと確認出来ませんが)。一応念の為、「人間サイズ」ではありません(あくまで「人間みたいな姿」であって、実際にはかなり巨大だそうで)。
参考文献はPC版元ネタ集とほぼ同じなので、新規に入った参考文献のみ。
「コール・オブ・クトゥルフd20」新紀元社
「Call of Cthulhu ―クトゥルフ神話TRPG―」エンターブレイン(いわゆるBRP版の翻訳)
「いれくば堂」内の「HPL資料館」→「くとるふのよびごえ。」にて公開されている「くとるたんvsデモンベイン」(特に第5話)
[PC版元ネタ集]
[デモンベイン 元ネタ集(機神飛翔版)]
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Last update:08/22/2005 21:13
うしとら