オリジナルであるPC-98版が出たのは94年でした。それからPS版、SS版を経て5年後、ようやく待望のWindows版「白き魔女」が出ました。しかも今度はムービーなども追加しているとの事なので、出る前から期待しっぱなしでした。
そして、実際に出た「白き魔女」はその期待を裏切らない出来になっていました。
そうそう、「白き魔女」そのもののレポートはPC-98版とほぼ一緒なので、そちらをご覧ください。
→PC-98版のレポート
さて、このWindows版は基本的にPC-98版をベースにしているので、見かけはPC-98版の改良版ですが、実際には細かい所でいろいろと改良がされています。
例えば、戦闘のシステムが変更になっただけでなく、元のPC-98版に比べていくらかは頭が良くなってます(でもマヌケなところが残っているのがまた笑える)。それと、敵が出やすくなっているので経験稼ぎがやりやすくなってます。これが原因で、レベル上げもPC-98版に比べるとずいぶん早くなりました。もっとも、パラメータの上がり方が控えめになってるんで、実際にはそう大差ないのですが。
他にもPC-98版で強敵だった「カギ爪パンダ」(通称:フィリーキラー)が弱くなっていたりと、ゲームバランスの見直しがなされているので、全体的にPC-98版と比較してやりやすくなっています。
こういった戦闘面でのバランス変更は結果として良かったと思います。PC-98版で少し辛かった部分が「敵が出てこない=レベルが上がらない(=先に進めない)」だったので。
ついでですが、戦闘の時のキャラクターのアニメーションがPC-98版より見やすくなっていますね。「ああ、こういう動きをしてるんだ」とか「あ、今○○した!」とか、元から見ていて楽しかった戦闘がますます楽しくなりました。
そして、Windows版の売りである「ムービーの追加」「シナリオの追加」などの追加要素はというと。
ムービーは見る前は不安がありましたが、最初のディーネのシャリネのムービーを見たらそんな不安はいっぺんに吹っ飛びました。元のシャリネの映像をうまくアレンジして、ムービーに置き換えているのですね。
他の追加要素も、全体として控えめで、強いて言えばオープニングの演出の変更ぐらいでしょうか。
オープニングは多少演出がうるさい気もしますが、割といい感じです。このオープニングが終わると、追加されたシナリオが出てきますが、実際に追加されたシナリオはここに出てくる部分程度だけになっています。もっとも、元が完成されたシナリオなので、変に追加がいっぱいになるよりはいいんですけど。
他に変更された部分といえばエンディングの演出ぐらいです。あ、隠しイベントの「ファルコム」も変更されているか(笑)
全体としてはPC-98版を元にうまく拡張した感じになっていて、「白き魔女」ファンはもとより「白き魔女ってどんなゲーム?」って人にも薦めやすい内容になっています。
とりあえず、これから「白き魔女」をやってみようかな、という人はPC-98版やPS版よりもこのWindows版をお薦めしておきます。特に入手しやすさの点から言えば、PC-98版は今では中古でも少々厳しいし、PS版はWindows版が出た今となっては無理にPS版にする理由も特にないし。
え?SS版・・・・・・・・ノーコメント(大汗)
本音を言えば「興味があったら黙って買え」ってところなんですけどね。
いやマジで。