「教皇ヒュアキントス」(ヴァーノン・リー著 中野善夫訳 国書刊行会)を読了。
元々はTwitter上で中野さんがヴァーノン・リーの本の事やもうすぐ出るって話をしてたのを見てて、その途中で「一部の店で栞が付きます」とか書影の画像とかが出てて、それが「おお、実際に見てみたい!」ってのが最初のきっかけ。
まあ他には「こういう本は後からだと手に入れにくいしなぁ」と(本としては実際割と高い値段なので買うタイミング逃すとキツいから……。まあその分厚い上に上等な装丁なんだけど)いう事で、丁度買い物もあまりしてないから予算があるので思い切って買った、と。割と衝動買いに近いですね。
で、ちびちびと読んで(短編集だけど1つ1つが「濃い」ので一気に読むのは割と頭が疲れる(苦笑))、やっと読了。
うーむ……最初の方は「美しいけど怖い話」とか、美しい(けどやるせない)話とかでおお……と思ってたら最後の作品で「……えっと笑っていいのかな……」から「○○何やってんですか」(注:複数が対象)と笑った笑った。
しかしこの短編集って、確かに貴重な内容だなぁと思ったり。先述のように美しい話にも種類があり、怖い話にも種類があり、さらにコメディ話もある……上にこれで「一人の作家」の本なんだもんなぁ。
うん、表紙と栞もいい感じだし、買って良かった。
ちなみに3つ好みの話を挙げると、
「永遠の愛」:美しく怖い話。しかも「上手い」構成。最初に読んだのがコレで良かったと思う。
「七懐剣の聖母」:ダンセイニを連想させる描写がかなりお気に入り(念の為書いておくが、「ダンセイニより前」の作品です。)
「神々と騎士タンホイザー」:先述のように「○○何やってんですか」以上(笑)
……という感じ。でも他の作品もそれぞれ「ほほう」と思ったりする所があるんですけどね。
……しかしちょっと失敗したかも。いや実は初版限定の蔵書票を貼ったんだけど、これが最初に開く紙(遊び紙)に貼っちゃったので……うん、表紙(厚い紙)じゃない方ね……
貼って、それから読み始めて「しまった、最初の作品の方を微妙に読みにくくなってしまった……」きき紙か、最後の方の遊び紙に貼るんだった……ううむ。