うしとらのたわごと 2010年7月


2010年7月


おお、「黄衣の王」が!

 創元推理文庫で「黄衣の王」が出たので、もちろん買う。
 ちなみに東京創元社のサイトでの情報で知ったんだけど、「黄衣」はここでは「おうい」なのか。今までは、最初は「きい」、後で何かで「きごろも」のルビを見た(このルビをどれで読んだのかは不明)のでそう読んでたけど、ううむ。まあ変わった語句はルビ付けて欲しいと改めて思うわ……(苦笑)
 で、今回の本では「The King in Yellow」から「評判を回復する者」「仮面」「ドラゴン路地にて」「黄の印」の4つと、別の長編「魂を屠る者」を収録してるのですね。

 ちなみに既訳では、「黄の印」が「ク・リトル・リトル神話集」「クトゥルー 3」に、後は竹岡さんの訳が「理力探求の会」で「仮面」「竜の路地にて」「名誉修理者」が公開されているので、それらとの比較がちょっと興味深かったり。
 特に「黄の印」は今回、冒頭に文章が入っていて「え?」と思ったら、確かに原文にはあるんだなぁ(ペーパーバック版で確認)。
 後は巻頭歌がまた違う訳になってて、今度はわかりやすい内容になってたり。ちなみに「クトゥルー 3」に入ってる方も好きなんだけど、こっちは「意味」が若干わかりにくかったから。(ちなみに表現自体は「クトゥルー 3」の方が好み)

 さて「魂を屠る者」はどうしたもんか……少しずつ読むしかないか。ううむ。


ホラー短編集を読む

 岩波少年文庫で出た「八月の暑さのなかで」を読了。
 これはダンセイニ作品が収録されるってんで、どんなもんかなと思って情報を見てみたら「谷の幽霊」が収録されるのか。河出文庫で言えば「時と神々の物語」に「谷間の幽霊」として収録されてる短編ですね。
 で、他の作家の作品もちょっと興味があるので、買ってみたのですね。

 ちなみに他の作家も含めて、既訳がある作品が大半なんだけど、一部は読んでない作品もあったから個人的には満足。というのも、既訳のある物では、例えば表題作は創元推理文庫の「怪奇小説傑作集 1」に「炎天」、「もどってきたソフィ・メイスン」は同じく「怪奇小説傑作集 2」に「帰ってきたソフィ・メイスン」等々……という感じですが、一部の作品はちょっと探しにくかったりするもんで(例えば「十三階」は既訳が軒並み古い単行本だったりする)。

 あとポオの翻案だという「こまっちゃった」の原作って何だろう、と思ったり。後書きでは「ある苦境」だとの事だけど、さてググってみたら「ブラックウッド風の記事を書く作法・ある苦境」がそれっぽい、でも原題が違うしなぁ……と思って、もう少しググって、今度は英語の情報を探してみたら、ああなるほど、英語版Wikipediaで詳細が出てきた。
 つまり最初は短編「The Scythe of Time」として発表、後に「A Predicament」に改題、さらに別の記事の「ブラックウッド風の記事を書く作法」とくっつけて掲載……なのか。
 余談ながら「ブラックウッド」の名がありますが、これはA・ブラックウッドではなく、当時刊行されていた「ブラックウッド・マガジン」誌の事なんですね(詳細は先述の英語版Wikipediaの記事参照)。まあ考えてみれば年代が違うんだから当たり前か。(A・ブラックウッドは1869-1951、ポオは1809-1849なので当たり前ですが重なりません)

 うーん、多分これが原作なんだろうけど、うーん……と思ってたら、岩波文庫の「黄金虫・アッシャー家の崩壊 他九篇」に「『ブラックウッド』誌流の作品の書き方/ある苦境」が収録されてるので、読んでみる。
 …………すいませんマジ勘弁してください、というか本当後書きや某氏も言ってたけど、確かに「つまらん」と言うか「すいませんもう話聞くの勘弁してください」という感じで……(汗)まあ確かにこの表現の目的はわかるっちゃーわかるんだけど(どゆ事?って人は自分でお読みください)。
 ただまあ、確かに元になってるのはこの中に含まれてる短編だねぇ。
 あと岩波文庫での後書き(解説)でも詳しい事情説明(先述の最初は短編、後で別の記事とくっつけて掲載の話ね)が描かれてて、これはこれで情報として嬉しかったり。

 まあ、要するに「こまっちゃった」自体は「ある苦境」(「The Scythe of Time」/「A Predicament」)が元なんだけど、国内での既訳で読める物では、この短編を取り込んだ「ブラックウッド風の記事を書く作法(『ブラックウッド』誌流の作品の書き方)」(「How to Write a Blackwood Article」)の中に含まれている……って事で。まあこの辺の事情も岩波文庫での解説に書かれてるんで、興味のある人はそちらも読んでみては、という事で。

成年コミックを積ん読消化中

 うーん…………流石にここまで積ん読増えるとこのままじゃまずいよねぇ、って事で連休中は成年コミックの積ん読を消化しまくり。ちなみに積んでたのは、MGSPWをやってる間は「買っても読まない(読めない)」状態だった為。まあ一般コミックも同様に消化が遅れてたんだが、こっちはまあ「電車の中で読む」手があるからねぇ(つまり「家で読むしかない」成年コミックは必然的に消化が遅れる、と……)。
 さらに連休の間は「ポニョ」「もののけ姫」をレンタルDVDで借りて見てみたり、と。この2本はジブリ作品としての興味じゃなくて、「異形のもの」の描写目当て(早い話が「クトゥルー脳」的興味、な訳で)。
 「ポニョ」は替え歌が流行るのもわかるなぁ……(苦笑)「もののけ姫」はワザと不愉快な内容にしてるのがわかるんだけど、よくやるなぁ……。まあどちらもそれなりには楽しめた。

 つー感じで、まあ連休で多少は消化出来たからいいけど、うーん……(汗)まだ20冊程積んでるんだよなぁ、成年コミック…………(滝汗)ま、少しずつ消化していきますか。とりあえず今はゲームに集中しにくいし。暑いから。まあだからって成年コミックにも集中しにくいけど。暑すぎて……


うん、やっぱモモタロスはバカだ(笑)

 「超電王3」を見に行く。いや実はゼロノス編、NEW電王編もこっそり全部見てたりするんだが……書いてなかったけど。ちなみに元々はあまり見る気なかったけど、なんか「(NEW電王編は)ちょっと泣ける」「(デイエンド編で)今まで気にされてなかったアレにツッコミがついに入った(笑)」という話が聞こえてきたんで、結局見に行ったのですね。
 という訳で超電王3は全部見てしまった……(苦笑)

 とりあえず、ゼロノス編はおいといて(ちなみに結構良かったと思う。ただし「補完」ネタでもあるから人によって判断は分かれると思う。基本的にゼロノスと愛理の関係が気になってた人向けと割り切った作りだし)、NEW電王編は確かにちょっと泣けた……けど、あのオチが許されるのも電王だけだよなぁ、多分(「前例」が数回あるってのもあるが >電王だけ)。
 あとジークは結局何しに出たんでしょうかというのは言わなくていいよね?(苦笑)……本当何しに出たんだあいつは。

 で、ディエンド編は…………なるほど、確かに「アレ」へのツッコミがついに入ったのね。なるほどなるほど。
 …………そしてモモタロスが最後の戦いで…………おい!!ちょっと待て!!(苦笑)
 結論:やっぱモモタロスはバカでした
 いやー「電王」本編ではお約束って事で気にしない事にしてたけど、それでも時々「場所」の関係で「うーんあそこでアレやるのってどうなんだろ」と思ってた事をやっちゃったなぁ(笑)
 ……しかし、撮影は大変だったろうなぁ、あの場面の「後」とか(苦笑)

 いやまあとりあえずそれなりには楽しめて良かった。
 まあ……こういう企画はもう二度とやらんだろうけど。こっちも乗りたくないし。(3回連続で、しかも1回の上映期間が短い(2週間前後で終了)のでスケジュール調整がちと面倒……)

 ま、でも改めて電王って割と特殊だなぁと思ったり。いい意味でも悪い意味でも。良くも悪くも「いくつも話を作れる」「ネタとしては強引なんだけどそれを気にしないで終わらせる事が出来る」、って事ね。今回もとりあえず話そのものはちゃんと完結してるし。
 (ディケイドも似た所はあるけど、あっちは「(マトモに)終わらせる気がない」「(マトモに)話を畳む気がない」というのが最大の欠点だしなぁ……(汗))

 あとディエンド編での最後のアレで、「スカルライダーはどうするんだろ?」と思ったらキックが他ライダー同様の必殺キックになっててびっくりした……が、考えてみればディケイド劇場版の時もライダーマンとかが他のライダー同様に必殺技出しちゃってる(えーと、元の方はそんなに凄い能力になってない……よね?(汗))から気にしない方がいいのか。


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